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時間
92分
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音質
客席から録音されているため
録音者の手元でのノイズがある。
また、テープが欠けているため、
講演の途中までしか収録されていない。 -
講演日時:1988年11月19日
主催:埼玉県日高町武蔵台自治会
収載書誌:未発表
講
演
よ
り
良寛というと「托鉢を忘れて一日中子どもと遊んでいた」
というイメージを誰でも持っているのではないでしょうか。
だから良寛を子どものように邪気もない人だったと
理解するのは、僕の理解のしかたでは
少し間違いであるような気がします。
たとえばみなさんが、何か用事があって出かけて、
その用事を忘れて映画を見てしまった、
子どもと遊んでしまったとすると、
そういうふうに心が動くということは、
なかなか一筋縄ではないことだと思われるからです。
「いろいろなことを忘れて子どもと遊んで
その日が終わってしまった」
という良寛の遊び方は、楽しくて遊ぶということが
ひとつ確実にあるわけですけれども、
もう少し考えると「子どもと遊ぶということと、
托鉢をして食べ物をもらうということが、
良寛にとっては同じだけの重さであった」
ということがいえそうな気がします。