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時間
97分
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音質
「機工街にて親鸞を語る」
と題された催しでの講演。
周辺のノイズや客席の話し声などが
入っているが比較的クリア。 -
講演日時:1989年6月7日
主催:東京北区青年サミット
協力:春秋社 企画:玄
場所:東京都北区・昭和町区民センター
収載書誌:東京糸井重里事務所『吉本隆明が語る親鸞』(2012年)
講
演
よ
り
思想というものがどう生きるかどう死ぬか。
そして、一見生きているように見えてどう死んでいるか、
一見死んでいるように見えてどう生きているか。
偉大だというけれど、どこかに滅びるものも
もちろんあるわけです。
「自ずからとなったら、光につつまれるようになって、
名号を称えたらもう
あの世に往生できる」──そういうのは
僕は信じていないんです。
そこはたぶん親鸞の思想のなかで、
時代が隔たったために滅びたところです。
しかし親鸞の思想のうち滅びてないところがあります。
それが偉大ということのしるしだと思います。
それがなければ思想というのは生きられないのです。