お気に入り記事の保存はアプリが便利!

ほぼ日刊イトイ新聞

2024-08-21

糸井重里が毎日書くエッセイのようなもの今日のダーリン

・じぶんも、子どもじゃないんだから、
 わけのわからないわがままを言ったりするつもりはない。
 そういうつもりはないんだけど、なんだろ、この不満感は。
 明日、朝から人間ドックなので、前夜9時から絶食である。
 そういう決まりなので、もちろん食べない、大人だから。
 だが、不満なのである。
 なんか食べたくなっている、果物でもクッキーでもいい。
 水は飲んでいいことになっているので、水を飲む。
 腹が減ったということでもないのに、なにか食べたい。
 この時間になにも食べないことなんて、ほんとは平気だ。
 しかし、明日人間ドックだから絶食というときにかぎって、
 ちっとも平気じゃなくなるのである。

 いつもの起床時刻より3時間も早く起きる。
 このことについても、いやでしょうがない。
 だいたい早起きはいやなのだけれど、
 人間ドックのために早く起きるのはいちばんつらい。
 そんなこと言ってもしょうがないのも知っている。
 じぶんから進んで人間ドックを受けているのだから、
 文句言うんじゃないよ、とじぶん自身に言いたい。
 知ってるわけですよ、こんなこと言うもんじゃないと。

 早起きのために早く寝ようとするのもつらい。
 だいたい、この原稿だって、夜の11時に書いている。
 なんとか12時過ぎくらいには床に着きたいからだ。
 しかし、そんなにうまく眠りにつけるものではない。 
 明日、早起きなんだよなぁとか思いつつ、
 何度も何度も姿勢を変えたりしながら苦しむことになる。

 似たような経験のある人にしか、
 この気持ちはわかってもらえないような気がする。
 なにをこの男はぶつぶつ文句を言ってるのだ、
 馬っ鹿じゃないか、いい歳をしてと思われるだろう。
 しょうがない、そのとおりだと思うもの。
 ま、あえて多少なりともましなところがあるとすれば、
 そんなに「いやだいやだ」と言いながらも、
 ちゃんと己の健康についての配慮を欠かさないところ。
 おいらひとりの命でぇい、と思っていたら検査受けないよ。
 「ほぼ日」をはじめたころから、ずっと20数年、
 チームの責任者として健康であろうとしているつもりだよ。

今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
若いときは、じぶんの心身はじぶんのものだと思いこんでた。


ここ1週間のほぼ日を見る コンテンツ一覧を見る
ほぼ日の學校
吉本隆明の183講演
ドコノコ
ほぼ日アプリ
生活のたのしみ展
TOBICHI東京
TOBICHI京都