猫は、かわいいのだから。中川翔子さん×友森玲子さん×糸井重里
中川翔子さんは、幼い頃からごく自然に
「個人的な動物保護活動」をつづけ、
いまは10匹以上の猫と、日々をすごしています。
友森玲子さんは、
動物の保護と医療機関をいっしょにした場所
「ミグノンプラン」を作ろうとしています。
その友森さんが、ミルク飲み期の子猫3匹を連れて
やってきました。
初対面のしょこたんと友森さん、そして糸井重里は、
ふにゃふにゃの猫を抱っこしながら鼎談をいたします。
猫のしあわせと私たちのしあわせは、
いったいどこにつながるのでしょうか。
第1回ひとりひと猫。
糸井 こんにちは。
中川 あ、猫がいるんですね。
友森 どうぞ。
(猫を渡す)
中川 わぁ。
糸井 いきなり渡されちゃったね。
(猫の鳴き声:ニャー)
中川 かわいい。
(ニャー)
友森 今日はみんなでこのまま
猫持ちながら、話します?
ちょうど3匹いるから、ひとりひと猫ですね。
糸井 抱っこするのが、
この鼎談の会員証だね。
友森 糸井さんは、いま授乳中なんです。
(ニャー)
糸井 この猫、ものすごい量のミルクを飲んでる。
(ニャー)
中川 おとなしく飲んでますね。
この子たち、生まれてどのくらいなんですか?
友森 1ヶ月くらいです。
中川 まだ1ヶ月かぁ。
おぉ、力づよい。
糸井 えーっと、紹介するね、
友森さんはペットサロンのミグノンと
動物愛護団体のランコントレ・ミグノンの
代表の方です。
にゃんこーずが解説するよ!
友森さんが代表をつとめる
動物愛護団体ランコントレ・ミグノンの
公式ホームページはこちらニャよ。
2014年1月に連載した
友森さんと糸井重里の対談も読んでね!
中川 あぁ、そうなんですか。
なんてすばらしい‥‥すばらしすぎる。
糸井 しょこたんの本も読みましたよ。
『ねこのあしあと』
おもしろかった。
中川 糸井さん、帯の文をありがとうございます。
にゃんこーずが解説するよ!
しょこたんの初の自叙伝
『ねこのあしあと』の帯は
糸井重里が書いたニョラよ。
「ぼくは『しょこたん最強説』を唱えている。
 なぜ、最強なのか。その理由はわかりやすい。
 しょこたんは、全力なのだ。」
という帯なんニャ! フギャー。
友森 おもしろかったです。
一気に読みました。
糸井 「みんな、もっとしょこたんを見習え!」
と思っちゃった。
中川 とんでもないです。
えーと、この猫たちは、どういう経緯で、
友森さんのところに来たんですか?
友森 この子たちは、
キャットフードの空き箱に入れて
捨てられてたんです。
中川 捨てられてたんですか?
友森 はい。へその緒つきで箱に入ってたんですって。
そこから交番に届けられて、
愛護センターに入ったところに
ちょうど私が居合わせて。
その日は、愛護センターで
犬を引き取る予定だったんですが、
「犬より先に、猫を見てください」
と、センターの人に言われて、行ってみると、
この子たちがいました。
中川 センターの人が「先に見て」と
おっしゃった理由は
なんだったんでしょうか?
友森 あまりにも生まれたてで、すぐに保温して
ミルクをやらなきゃいけない状態だったので。
中川 そっか、一刻を争う‥‥。
糸井 そうしないと死んじゃうんだね。
友森 半日も放っておいたら、死にます。
中川 いまこんなに元気で
白くてフワフワだ。
でも、捨て猫だったんですね。
ギリギリで助かって、
なんて運の強い子たちだろう。
(ニャー)
友森 ね。ほんとに、よく育ちました。
中川 (腕のなかの猫を見つめて)
捨てられてたんだ。
友森 あ‥‥さっき、この子たち、
うんちにまみれてたので
いま、若干汚れてますけど。
中川 えぇ、ぜんぜん、ぜんぜん、だいじょうぶです。
糸井 俺は授乳してるせいか、なんだかいま、
気が抜けちゃってほわーっとなっちゃってる。
授乳行為、生まれてはじめて。
(ニャー)
ほぼ日 えーっと‥‥中川さんのところには
いま、猫は何匹いるんですか?
中川 10匹飼ってます。
友森 10匹いるんだ。
中川 10匹と、それから、
新しい家族に出会うまでの子たちが住んでいる部屋が
3部屋あって、そこに、犬と猫がいっぱいいます。
母と相談して、
「もう部屋を借りたほうが早いね」
ということになって‥‥だから、
合計何匹だか、把握しきれてない。
糸井 聞きしにまさる‥‥(笑)。
友森 すごいね。
糸井 「ざっとこんなもんかな」と思ってたことを
しょこたんは、超えてるね‥‥
(改めて驚く)えぇーっ?
友森 個人の人たちは、
そんな感じでやってるんだろうなぁ。
糸井 犬も混じってるんだね?
中川 犬も2匹はいます。
犬って、大人になっていたり
なつかなかったりすると、処分されやすいと聞いて、
そして、もちろんかわいかったから、引き取りました。
大きいし、手間がかかるし、散歩もあるし、
なじまないと吠えたりもするし、
犬を保護するのはけっこう大変なんだと思います。
糸井 「もらわれにくいから自分が引き取る」
ということができる人は、
そんなにはいっぱいいないよね。
友森 うん、そうですね。
(つづきます)
写真:小川拓洋

 2014-04-28-MON

つぎへ
第1回
ひとりひと猫。
2014-04-28
第2回
エイズ猫はかわいい。
2014-04-30
第3回
宇宙の猫のしあわせ。
2014-05-01
第4回
猫族の出会いは突然。
2014-05-02
第5回
それは個性ですから。
2014-05-07
第6回
ミグノンプラン。
2014-05-08
第7回
助かっていく未来。
2014-05-09
最終回
恐怖マンガで退治。
2014-05-12
『ねこのあしあと』
著 中川翔子
発行 マガジンハウス
価格 1,370円+税
にゃんこーずが解説するよ!
中川翔子さん初の、自伝的エッセイが
一冊の本になりました。
初版の帯文は、糸井重里が書かせていただきました。
しょこたんのまわりにいるご家族や猫たちが
しょこたんの手によって次々に紹介されていきます。
並々ならぬ、ただごとではない、そろいもそろった、
すばらしいメンバーのみなさんです。
いま「中川翔子さん」がいらっしゃる場所を
とても自然に感じることができます。
登場する人も猫も、かわいらしい人(動物)ばかり。
マミタスがしょこたんをなぐさめてくれるのと同じく、
この本も、ちょっとブルーになった日に
読む人をなぐさめてくれると思います。
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ワンワン博士が教えます。
ミグノンプランのこと。

みなワン、おひさしぶりじゃ、ワシじゃよ、
ワンワン博士じゃよ。
この連載のときは、たくさん感想のおたよりをいただき
ほんとうにうれしかったのじゃ。
今日、ワシがここに登場したのは、ほかでもない。
糸井ワンが、対談のこの回
「友森さんがやる
「譲渡のお店」というのがうまくいかないかな?
 と思ってるんですよ。
と言っておったのじゃが、とうとうそれが
実現することになったのじゃよ。
ペットサロンミグノンは方南町にあるのじゃが、
北参道にお引っ越しして、
ペットサロンと、病院と、シェルターをいっしょにした
すてきな場所を作り中なのじゃ〜〜。


▲目下、改装中じゃ。

動物を飼っていない人もおみやげにできるグッズも
置いたりする予定じゃし、いままでどおり、
もちろんいろんなお手伝いで参加もできる
たのしい場所になるのじゃよ。
いまのところ、仮オープンは
5月24日を予定しておるんだワン。
あらためて、案内するから、
みんな、来ておくれな〜。





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