もくじ

(おやつその2)「ごつごつ全粒粉スコーン」編

ほぼ日
つづいて、スコーンですね。
なかしま
あの、これも‥‥すぐにできちゃうかも
しれませんが(笑)。
ほぼ日
はい(笑)。
でも、今回はおやつを作りなれていない人にも
試してみてほしいものなので、
すぐにできるレシピ、うれしいです。
なかしま
はい、では作っていきますね。

ジャムとたべたいおやつ(2)「ごつごつ全粒粉スコーン」のつくりかた──粉の風味がいっぱいに広がる、素朴なスコーン。

ほぼ日
スコーンに合わせるのは
「感じるジャム(みっくすベリー)」ですよね。
この組み合わせの理由は、どうしてなんでしょう?
なかしま
はい、今日はごつごつのスコーンに
柔らかいクリームをのせるんですね。
だから、そこに合わせるのは
ちょっと硬いジャムがいいなぁと思って、
みっくすベリーのジャムにしました。
ほぼ日
また、聞くだけでおいしそうです‥‥。
なかしま
スコーンを作るとき、
フードプロセッサーを使っても大丈夫ですか? 
ほぼ日
大丈夫です。
ただ、フードプロセッサーが家にない人でも
作れるレシピなんですよね?
なかしま
もちろん大丈夫です。手でも作れます。
バターをすり混ぜるのがポイントなんですが、
ちいさなレシピを1ダース。」の
ホットビスケット」や「パイまんじゅう」も
参考になると思います。
ほぼ日
はい、ではリンクを貼らせていただきます。
なかしま
‥‥では、はじめますね。
スコーンのほうは、まず準備として、
オーブンを180度に予熱しておきます。
あと、バターを1cm角に切ったものを
冷蔵庫で冷やしておきます。
ほぼ日
「オーブンを180度に予熱」に、
「バターは1cm角に切って、冷蔵庫」。
まずはこのふたつを準備、と。
なかしま
そして作りはじめるときは、まず、
粉類、砂糖、ベーキングパウダーを
フードプロセッサーに入れます。
ほぼ日
はい、こちらをフードプロセッサーに。
なかしま
そして、粉を軽く混ぜたいので、
何度かに分けてガッ、ガッ、ガッと
ちょっとずつフードプロセッサーを回し、
粉をグルグルと手で混ぜた感じにします。
フードプロセッサーがなければ、
ボールの中で、粉を手でグルグルっと
よく混ぜてください。
ほぼ日
あ、なるほど。
そして、粉が混ざりました。
なかしま
そうしたらここに、
事前に冷やしておいたバターを入れます。
冷やしておくのがすごく大事で、
この、冷たくて溶けてない固いバターが
細かくなることで
サクッとした食感が生まれるんですね。
ほぼ日
作りながらバターが溶けてしまったら、
どうなるんでしょう?
なかしま
溶けちゃうと、硬い生地になってしまいます。
ほぼ日
あ、なるほど。
じゃあ、注意したほうがいいですね。。
なかしま
そして、フードプロセッサーに蓋をして、
バターの塊がなくなって、
粉になじむ感じになるまで混ぜます。
長く混ぜすぎると粉の温度が上がって
バターも溶けてしまうので、
様子を見ながら、おこなってください。
さわってみてバターの大きい塊がなければOKです。
ほぼ日
いかがでしょう?
なかしま
‥‥はい。これでOKです。
手でさわってみて、もし大きい塊があれば、
指先ですり混ぜて、バターをしっかりなじませます。
ほぼ日
いま、フードプロセッサーでおこなった
これまでのプロセスは、
すべて手でおこなってもいいんですよね?
なかしま
大丈夫です。
そのときは、ボールの中ですり混ぜてください。
バターと粉を指先でこすり合わせる感じです。
「バターを粉になじませることで、
粒を細かくしてあげる」という動作なんですね。
ほぼ日
初歩的な質問ですみません。
冷えたバターって、ずいぶん硬い気がするのですが
手で細かくできますか?
なかしま
最初はちょっと硬いので、
フォークなどでざっと潰してもいいと思います。
あと、細かくなってくるとやりやすくなります。
ただバターが溶けてしまうと、
生地に粘りが出て硬くなるので、
バターを手の熱で溶かさないように、サラサラと手早く。
ここ、いちばんのポイントですね。
ほぼ日
なるほどです。
ポイントは「溶けないように手早く」。
なかしま
次に牛乳を全体に入れていきます。
ここまでフードプロセッサーを使ってきていたら、
先にボウルに移してください。
ほぼ日
はい、この段階はボウルで。
なかしま
そして生地に牛乳を入れたら、手を使ってザーっと混ぜ、
さらにグルグルっ、グルグルグルっと混ぜていると、
生地がなんとなくできていきます。
で、粉っぽい感じがなくなれば大丈夫。
ほぼ日
だんだんまとまってきました。
なかしま
生地はこれで完成です。
ほぼ日
こちらの生地も、もう完成なんですね。
スコーンも、なんだか一瞬ですね。
なかしま
そう、スコーンも、
あっという間にできちゃうんです。
あとは焼くだけです。
ほぼ日
すごい、かんたんですね(笑)。
これはやってみたくなります。
なかしま
ぜひ作ってみてください。
それで、この生地を4等分にして、
1つがだいたい厚さ2.5センチくらいになるように、
手でラフにまとめて、オーブンの紙の上に置きます。
型とかを使う必要もないので、楽だと思います。
ほぼ日
なんだかすでに、おいしそうなかたち(笑)。
なかしま
さっとまとめては置いて、まとめては置いて‥‥
はい、こんな感じで、4つできました。
そうしたら、これからオーブンで焼いていきます。
ほぼ日
今、4等分したものを
手でサササッとまとめましたけど、
まとめかたは、どんな感じでもいいいんですか?
なかしま
「こねないようにまとめる」のがポイントですね。
パンを作るみたいにこねてしまうと、
粘り気が出て膨らみが悪くなるので、こねない。
そこがパンとの違いですね。
ほぼ日
なるほど。「こねない」のがポイント。
なかしま
そしてこの生地を、
180度に予熱しておいたオーブンに入れて、
これから22分、焼きます。

(焼き上がりを待ちながら、おしゃべりを)

ほぼ日
スコーンって、すぐにできるんですね。
なかしま
すごく短時間でできるので、
朝に思い立って作ることもできます。
そんなにむずかしいところもなく、
ポイントはさっきの
「バターをすり混ぜる」というところだけなので、
そこさえ気をつけてもらえば、まずは大丈夫です。
ほぼ日
スコーン自体の粉の配合って、
いろんなバリエーションがあるんですか?
なかしま
いっぱいありますね。
今日は、ベリーのジャムがしっかりした味なので、
ちょっと粉のワイルドな風味を出すために
全粒粉を使いました。
ジャムと合うよう、生地そのものの味がおいしい
スコーンにしたかったんです。
あと強力粉は、薄力粉とブレンドすることで、
生地がきめ細かくフワっと軽くなります。
(しばらくして‥‥)
ほぼ日
いい色になってきました。
なかしま
そろそろ焼き上がったので、取り出しますね。
‥‥こんな感じです。
ほぼ日
わぁー‥‥おいしそう!
なかしま
でも、実は焼きたては香ばしさが強すぎて、
素材の味が出てこれないんです。
すこし置いて粗熱が取れたくらいが断然おいしい。
なのでちょっと粗熱を取ります。
これも、おいしくたべるコツですね。
ほぼ日
今回スコーンに、
ジャムといっしょに添えるものは、何ですか?
なかしま
今日は、ほんとうにただ泡立てただけの
生クリームを添えます。
甘みがない分、ジャムをたっぷりつけてたべると
おいしいと思います。
ザクッと割っていただきましょう。
たぶん今、このくらいの温かさでたべるのが
いちばんおいしいと思うので、ぜひどうぞ。
クリームをつけて、その上にジャムをこう、
たっぷりつけて。
ほぼ日
では、いただきます‥‥
おいしい!
この、なんていうんでしょう、
生地がおいしいです。
また、ほんとうに、ちょうどいい感じ。
そして、生地とクリームとジャムが
合わさった感じがおいしいです。
なかしま
このジャム自体、おいしいですしね。
このスコーンは、たぶんアイスティーとかが
よく合うと思います。
 
ほぼ日
甘すぎないのが、めちゃくちゃいいです。
カリッとしてて、フワッとしてて。
なかしま
あぁ、よかったです。
それ、スコーンの最大の褒め言葉なんです。
「外がカリッとして、中がフワッとしてる」のが、
おいしくできたときのスコーンなので(笑)。
ほぼ日
スコーンを作ってから
しばらく置いてしまったときに
おいしくたべるコツとかって、ありますか?
なかしま
スコーンって、一般的なケーキと比べると
粉に対して、バターやお砂糖の割合が少ないので、
時間が経つとちょっと硬くなるんですね。
だから、いちど冷めてしまったら、
たべるときはかならず温めなおすのが鉄則です。
オーブントースターで1、2分温めてください。
そのままたべちゃうと、ぼそっとしてて
おいしくないと思っちゃうので。
ほぼ日
いちどにたべないときは、
常温で置いてけばいいんですか?
なかしま
はい、常温で1~2日は置いておけますし(*夏は冷蔵)、
もうちょっと持たせたければ、
ラップとかでピッタリ包んで、冷凍もできます。
そのときは解凍して温めなおしもできますよ。
<スコーン、完成!>
ほぼ日
なかしまさん、今日はありがとうございました!
教えていただいたふたつとも、
なんだかすばらしくおいしかったです。
なかしま
いえいえ、こちらこそ。
よかったら作ってみてくださいね。
ほぼ日
はい、ぜったい作ります!

(なかしましほさんに教わった
 ジャムに合うおやつのつくりかたはこれでおしまい。
 みなさんもぜひ作ってみてくださいね。
 どちらもほんとうに、おすすめですよ!)

recipe なかしましほさんの ごつごつ全粒粉スコーン 粉の風味がいっぱいに広がる、素朴なスコーン。

<材料(4個分)>
A

  • 薄力粉80g
  • 強力粉40g
  • 全粒粉20g
  • きび砂糖30g
  • ベーキングパウダー小さじ山盛り1
  • バター(有塩)40g
  • 牛乳60ml

<添えるもの>

  • 生クリーム(ゆるめに泡立てる)適量
  • みっくすベリージャム(ほかのジャムでも)適量

<準備>

オーブンは180度に予熱する。
バターは1cm角に切って冷蔵庫で冷やしておく。

<つくりかた>

  1. ボウルにAを入れ、手でぐるぐるとよく混ぜる。
    バターを入れ、手でつぶすようにして
    手早く(バターが溶けないよう)粉とすりあわせる。
    大きなかたまりがなくなればOK。
  2. 牛乳をすこしずつ入れて、手でぐるぐるとなじませ、
    生地がひとつにまとまったら台の上に取り出す。
    *ここまでの工程はフードプロセッサーでもOK。

    Aを入れてがっと回し、バターを入れてがっと回し
    さらさらになったら牛乳を少しずつ加え、
    ざっくりまとまるまで回す。
    回しすぎると生地にねばりが出るので、
    ぼそぼそっとまとまればOK。
    (ただし、フードプロッセッサーを使うと
     混ぜすぎてしまう可能性があるので、
     慣れていないかたは、上の記事のように、
     牛乳を入れる前段階でボウルに取り出して
     さいごは手で混ぜるようにすると、より安心です)

  3. 生地を4等分して厚さ2.5cmに丸め、
    オーブンシートをしいた天板の上に
    間隔を置いて並べる。
    180度に予熱したオーブンで22分焼く。
    ゆるめに泡立てた生クリーム(お砂糖は入れない)と
    ジャムを添えて、いただく。
2015-05-27-WED

今年のいちごジャムの販売は、
2015年5月28日(木)11時よりスタートです。
どうぞ、おたのしみに。