糸井重里
・このところ、町中華の「チャーハン」をよく食べる。
「チャーハン」が好きだ食べたいというよりも、
「チャーハン」って、なんだか人気が衰えないよなぁと、
あらためて感心して、強い関心を持っているのである。
長年いい歌を聞かせてくれる歌手のライブを見るように、
「チャーハン」を頼んでは、いろいろ味わっている。
ぼくが、そんなやや曲がった心で
「チャーハン」を頼んで食べている間にも、
あとから入ってきたお客さんが、もう二人も、
迷わず「チャーハン!」と注文していたりする。
ぼくは、これまで、仕上げに腹に入れる「めし」として
「チャーハン」を頼むものだと思いこんでいた。
だが、「チャーハンのみ」で食事は成立するのである。
基本的に小碗に入ったスープもついてくるのだし。
紅しょうがであるとか、ザーサイであるとか、
漬物もだいたいは添えられている。
その店によりけりではあるけれど、
メインの具材としては「焼豚」が入っていることが多い。
焼豚を引き立て香りと味と食感すべてを調整しているのは、
ネギであることは言うまでもないだろう。
ネギがないなら、その日の「チャーハン」はやめにしたい。
ナルトの刻んだのとか、なくてもいい、ないほうがいいが、
ネギだけは絶対に、隣りの店から借りてきても使うべきだ。
さて「チャーハン」の実体はなにかと言えば、ごはんだ。
これ、実は「卵かけごはん」なのである。
「チャーハン」とは、炒めた「卵かけごはん」である。
そこに薬味としてネギをちらし、焼豚を混ぜたものなのだ。
「卵かけごはん」は、それだけで成り立つ食事である。
なにはなくとも「卵かけごはん」でなんとかなるのだが、
いわんや「チャーハン」をや、である。
「チャーハン」の人気が衰えない理由は、
それが「卵かけごはん」だからなのであった。
ちなみに、ぼくは「ラーメンチャーハン」を発明している。
卵と炒めたごはんに、焼豚、刻んだメンマ、ネギでつくる。
味付けは焼豚のたれ、コショーも入れたほうがいい。以上。
今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
町中華でチャーハンにメンマを入れてる店があれば行きたい。
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