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ほぼ日刊イトイ新聞

2025-04-16

糸井重里が毎日書くエッセイのようなもの今日のダーリン

・もう、このこと、この「今日のダーリン」でも、
 何回書いたかわからないし、「ほぼ日」のなかでも
 何回言ったかわからないし、じぶんの頭のなかで
 何回思ったかわからないことなんだけどね。

 アイディアなんだよ、出さなきゃいけないのは。

 この考えの大もとは、トランペットの日野皓正さんの
 「JAZZの演奏も、アイディアなんだよ」
 ということばだった。
 それはもう、絵画だろうが、文章だろうが、
 研究だろうが事業だろうが、そうなんだよ。
 アイディアに決まってるんだよ、ほしいのは。

 アイディアというと、ちょっとした工夫みたいな、
 小さな、功利的な考えみたいに思われがちだけれど。
 むろん、そういうのもアイディアなんだろうけど、
 もっと大きなものでもあるんだよ。
 賛成とか反対とかのことじゃなく言うのだけど、
 某国大統領の「関税キャンペーン」だって、
 某政党の「年収103万円の壁」の改革案だって、
 これはアイディアというものだった。
 推理小説のトリックもアイディアだし、
 短い詩の数文字の比喩だってアイディアである。
 ベートーベンの「運命」の出だしもアイディアだ。

 芸術と芸能のちがいがそれほど明確じゃないように、
 だれもが感心するアイディアと、日常的なアイディアと、
 どっちもアイディアということでいいと思うんだ。

 アイディアなしのままで進もうとしたら、
 それはそれで進めるとは思うんだけど、
 みんなが同じようなことをやってるだけになる。
 つまらないアイディアだとしても、
 それを出してみよう、とすることがすっごく大事なんだ。
 そして、アイディアがないままのとき、
 「アイディアがないこと」に気づいていること。

 たのむよ、みんな。そして、おれ。
 アイディアを、アイディアを、アイディアを。

今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
アイディアが出てないことに平気でいない。これなんだよ!


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