糸井重里
・グーテンベルグの活版印刷が「本」というものを普及させ、
人びとに「知」が配られたと学校で習ったっけな。
しかし、それほどみんながやすやすと
「本」を手に入れたり読んだり、できたはずはないよね。
そりゃぁ手書きの「写本」に比べたら、
何百冊とかいう単位で印刷できたかもしれないけれど、
「本」は、おそらくとても高価だったろうし、
よくよく考えたら、だいたい庶民は文字が読めたのか?
グーテンベルグの発明から、きっと百年単位の時が過ぎて、
やっと「本」は、いまの「本」に近づいたんだろうね。
しかし、「本」は、いったん出版されたら、
そこに書いてあることを書き変えるわけにはいかない。
別の考えや別の物語は、別の「本」で読むしかない。
それにくらべると「新聞」や「雑誌」という
定期刊行物は、書き変えるのではないが、
時間の流れに合わせて新しいことを伝えられる。
「新しく聞く」と書いて「新聞」だからね。
情報の全体量は多くなくても、軽くて変化ができる。
そして、交通網の発達のおかげで、
早く遠くまで、みんなに届くようになった。
さらに、社会の動きに合わせて、
「前はこうだったけど、いまはこうなった」と書けるので、
その性質のおかげで「信頼性」が得られたのだという。
間違いがあっても訂正できることが大事になった。
インターネットが登場し、
これをみんなが使うようになってからは、
活字拾いも、印刷も製本も、輸送も要らなくなった。
重さのない「情報」が一瞬で世界中に届くし、
だれでも「本」や「新聞」にあたるものがつくれる。
こうなるともう、「変えられる」どころではなく
「変わらない」ものがどこにあるのか、
そっちを探すことのほうが重要になった。
ものすごく大量の「正しさ」が競争し続けている。
なにを選ぶのが「正しい」のか、判断が難しくなった。
そうこうしているうちに「AI」が普及してきて、
「これが正しいとされる」と教えてくれるようになった。
今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
本も新聞もネットもAIも隣人も、目の前にぜんぶ在るけど。
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