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ほぼ日手帳

糸井重里

・すべての仕事や用事が終わってから、
 「ほぼ日手帳」を開き、その日に思ったことなどを書く。
 しかし、すべてが終わったということは、
 ほんとはもう寝るしかないというギリギリの時間なのだ。
 だから、いつもとても眠いのだと気がついた。
 「ほぼ日手帳」には万年筆で書くのだけれど、
 いつも、ぼくのなかでもいちばんヘタな文字が記される。
 これが残念だなぁと思っていた。
 「ほぼ日手帳」のほうを早めに書いて、
 それから仕事をしたり入浴したりすればいいのか。
 いや、それだと時間が自由すぎてしまうので、
 なにを書いていいのか迷ってしまうことになる。
 この件については、あらためて考えてみる必要がある。

・ある周期で、家のなかの本が溢れ出すことになる。
 上司が「簡易式神隠し法」などを駆使して、
 なんとなくどうにかしようとしているのは知っている。
 それでもどうにもならないと思ったときには、
 「なんとなく処分しろ」という命令を、
 ややソフトに言い換えて発することになる。
 「いったん、吾輩が候補になる本をまとめてもよい」
 というような内容のことを女声で伝えてくる。
 とても、困る、そう簡単に決められることではないのだ。
 読むかもしれないし、読まないかもしれない本が、
 川原の石のように景色をつくっているという状況が、
 「本とわたし」とがつくっている世界なのである。
 「もう一生読まないだろう」とは、どの本にも言えない。
 やっぱり、こういう人間のためにも、
 「前橋BOOK FES」のようなイベントは必要である。
 渡された人がよろこぶなら、わたしは渡してもいいのだ。
 この件についても、あらためて考えねばならない。

・ベレー帽がたくさんあるので、それをかぶることにした。
 毎日のようにかぶっていたら、髪にくせがついてきて、
 そのことをカットしてくれるKさんに伝えられた。
 帽子はときどきのほうがよいのでは、と提案された。
 そういえば、じぶんがじょうずにカットした髪が、
 帽子でおおわれてしまうのは残念だろうなと思った。

今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
まだまだ、些細であり考え中の難問はいくらでもあるのだ。

昨日のコラムを読み逃した方はこちら。

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