「じぶんから目を 離す」(4月14日)

・近所に住んでいるものだから、
 よく道でばったりピーコさんに会います。
 「あら、げんきー?」みたいなことを言いあって、
 それぞれの方向に分かれます。
 たいてい、ぼくのほうは犬の散歩中です。
 昨日は、いつものあいさつのあとで、
 「あなたは、犬がいていいわね」と言われました。
 うん。たしかにそうだ。 
 心配やら、余計にやらなきゃいけないこともあるけれど、
 犬だとか、じぶんじゃないもののことを、
 真剣に考えているっていうのは、人を強くするものです。
 母は強しっていうけれど、そういうことだと思います。
 「特に、こういうわがままな犬は、ね」とも言われて、
 そうだね、と笑いながら応えました。
 
 考えてるのが、じぶんのこと、
 じぶんの算段でなんとでもなることばかりだと、
 かえって煮詰まっちゃうものなんですよね。
 特に、いまみたいな状況のなかでは、
 手足を動かさざるを得ない、
 時間をとらざるを得ないようなことが、
 閉じこもりそうな世界に穴を空けて、
 呼吸をらくにしてくれるんだと思います。
 
 悲観だの無力感だのというお題目に関係なく、
 たとえば犬は、「おしっこ」だの「うんち」だの、
 「ボール投げ」だの「散歩」だの「ごはん」だのを、
 遠慮したりしなかったりしながらも求めてきます。
 たぶん、赤ちゃんやら、子どもたちもそうですよね。
 これが、たしかに助けになってくれるんだよなぁ。

 とにかく、「じぶんから目を離す」ことがいいんだね。

・憧れと、角刈りは似てると呟きし僕に。
 お土産ともみあげも似てると答える君よ。
 君はいまの君のままくだらなく居て欲しい。
 ぼくもできるだけ頑張ってくだらなく居るから。
 じゃ、歌おうか。
 みーあーげてごらんん〜 よるのぉほーしを〜
 あ、この歌はこの場には似合わなかったね。

今日も「ほぼ日」に来てくれて、ありがとうございます。
KOTI、Sunui、アートオークション、丸の内‥‥いろいろ!

「今日のダーリン」より