「じぶんの速度」(4月22日)

・昨日は、ずいぶんひさしぶりに、
 ソファで長いいねむりをしてしまいました。
 いねむりは、ぼくの得意科目だったのですが、
 ずっと、それをしていませんでした。
 「これからは、じぶんの速度を取り戻します」
 と宣言したら、そのとたんにいねむりでした。
 余震もあって、目をさましたりもしましたが、
 「そうかそうか」と寝ておりました。
 ありゃま、おれってそういうやつかよ?
 いやいや、そういうやつなのでしょう。 
 
 なにひとつ忘れたわけではないのですが、
 「とにかく急げ」という速度で走ることから、
 「じぶんの速度」を身につけていこう、と、
 こころに決めたおかげで、
 なにかががらっと変わった気がします。
 呼吸のし方、周囲への視線の送り方、声の出し方、
 いろいろ変わります、というか、戻るのだと思います。

・伊丹十三賞の授賞式におじゃましました。
 受賞者の内田樹さんと、はじめてお会いしました。
 内田さんの書くものは、まことにつかみが強くてね。
 うっかり読むと、じぶんで考えたことのように
 思いこまされてしまう「アブナイ文章家」です。
 伊丹十三さんの書くものも、そういうところありました。
 お二人の、見事なマッチングを感じました。 
 
 会場で、ぽんっと肩を叩かれて振り返ったら橋本治さん。
 マスクしてましたが、目が笑ってて、
 あの独特な早口で文句を言ってるような口調で、
 「病気になっちゃったんだけどね」と。
 ぼくの知りあいのなかでも、有数の男らしい人ですから、
 病気とのつきあい方も、どうやら男らしいみたいでした。

・「ほぼ日」での、クレモンティーヌさんのライブ。
 ほんとにフランスから、ひとりでやってきたんですって。
 日本に行くなら持っていけと渡された、
 チョコレートや化粧品をいっぱい荷造りして。
 じぶんの服やら、ほとんど持ってこなかったらしいです。
 これまた、男らしいと言いたいかっこよさでしたねー。
 
今日も「ほぼ日」に来てくれて、ありがとうございます。
仕事をする、仕事を探す、仕事を生む、仕事を工夫する。

「今日のダーリン」より