『セキュリテ被災地応援ファンド』(5月13日)

・「忘れないでほしい」ということばを、
 もう四月の中頃くらいから何度も聞いています。
 そんなに簡単に忘れないですよ、と、
 言うのはたやすいものです。
 
 いじわるを言うようだけれど、人は忘れるものです。
 意思やら緊張感やらで、忘れないようにしても、
 残念ながら、忘れます。
 そういうふうにできているから、です。
 じぶんも、「忘れちゃうやつ」だと思うほうがいい。

 でも、「忘れちゃいけない相手といっしょに何かする」
 これなら、忘れようが忘れまいが、忘れられません。
 なんというか、縁組みしちゃうというようなことかな。
 「ほぼ日」は、そういうことをやっていくようにします。

 そのうちのひとつが、震災から光の射すほうを見つめて、
 よいしょっと立ち上がり歩きはじめた人たちの事業に、
 出資をすることにしました。
 『セキュリテ被災地応援ファンド』といって、
 最低申し込み金額は、10500円。
 出資金が5000円で、応援金(寄付)が5000円ですから、
 誰でも「出資者」として参加できそうです。
 むろん厳しく「分配」を期待しないでね、
 という感じではありますけれど、
 「出資者」が事業を見守るのは当然のことで、
 うまく行くこと行かないことを、
 何年という単位で見続けることになります。
 ぼく個人も申し込みましたが、
 会社としても「出資」することになりましたので、
 忘れてたら職務怠慢になっちゃいますよね。
 おそらく、『ほぼ日刊イトイ新聞』の紙面でも、
 企画としていろいろ報告していくことになるでしょう。

 光の射す方向を見ながら歩き出す。
 何度も確認するようにぼくは言ってきたのですが、
 大きな闇の景色だって視野には入ります。
 しかし、闇に向って歩き出す‥‥という方針は、
 やっぱりあり得ないと思うんですよ。
 あいかわらず言います、光の射す方向に歩くと。

今日も「ほぼ日」に来てくれて、ありがとうございます。
「ほぼ日ニュース」読んでね。しょうがも。野球も。

「今日のダーリン」より