水に囲まれた島国(8月2日)

・世界には砂漠だらけの国があって、
 飛行機の窓から地面を見ると、
 「わぁ、ここで道に迷ったら助かるかなぁ」と
 しみじみ怖くなるような場所は、いくらでもあります。
 中近東のことを想像している人が多いかもしれないけど、
 アメリカでも、中国でも、インドでも、
 そういう場所だらけと言えるかもしれません。
 
 その反対に日本は、水に囲まれた島国で、
 しかも、植物が生い茂って緑に見える山ばかりです。
 迷子になっても、水だけはなんとかなりそうな気がする。
 だから、つまり生きやすい島国なんだ、と、
 ぼくは恵まれた土地に感謝しておりましたよ。
 地球規模の未来を考えたとき、
 これからは「水」がきわめて重要なカギになっていく
 ‥‥そういう説もありますし、そんな気もします。

 「水の惑星の、水の島国。JAPAN」
 なんてねぇ、世界中からうらやましがられちゃうね。
 と、いまでも思ってもいるのですが、
 水が豊か、水にとりえがあるということは、
 その裏側では、水の災難、水の制御についても、
 問題がいっぱいあるということだったんですね。
 うすうすは感じていましたけれど、
 今年ほど、それを実感することはなかったです。
 
 歴史的にも、水田に引く水のこと、井戸を掘ること、
 氾濫する川を治めること、川を交通網に利用すること、
 などなど、水の管理をすることが
 政治や宗教のリーダーたちの、大仕事だったわけです。
 2011年のいまでも、それは、まだ完成してなかった。
 津波のことや、豪雨のことで、
 この「水の島国」は、巨大な痛手を被ります。

 それでも、「水の豊か」は、
 他の国にないようなすばらしい特長のはずです。
 水を、親しいものとしてもっと味方につけられたら、
 なんてことを、想像してみたいですねぇ。
 (水は、そうだけど、「地震の豊富さ」は勘弁ですね)

今日も「ほぼ日」に来てくれて、ありがとうございます。

「今日のダーリン」より