ステキな見栄っ張りたち(12月2日)

・ほんとに、たいていのことは「人」がやるものです。
 いろんな仕事に関わってきて、
 そこに予算があろうが、なにかいい条件があろうが、
 「人」がいなければ、うまくいきません。
 状況から考えたら「お手上げ」に見えても、
 「さぁ、ここからどうするかだ‥‥」と、
 ぐっと丹田にちからをこめて考えはじめる人がいれば、
 必ず次の一手が見えてくるはずです。
 
 東北の被災地に、ぼくらが行きたくなる理由の
 いちばん大きな部分は、「人」に会いたいからです。

 あきらめない人がいるんです。
 笑っている人がいるんです。
 目玉をくりくり動かして企んでる人がいるんです。
 誇り高い人たちがいるんです。
 骨惜しみしない人々がいるんです。
 じぶんの痛みより他人の痛みを感じる人がいるんです。

 ほんとうに、ステキな見栄っ張りたちだと思います。
 でも、そういうふうに生きたいから、
 そういうふうにしているんだから、文句なしでしょう。
 そういう「人」さえいれば、きっとなにかが生まれます。
 
 ぐっと寒さを増した日本列島、
 被災地だからといって寒波は容赦なんかしません。
 寒さが厳しくなると、なにかが滞っていくかもしれない。
 遠くの人たちに、忘れられていくかもしれない。
 見えかかった希望に挫折が訪れるかもしれない。
 冬がきて、あんまりうれしいことはありません。
 でも、負けねぇ「人」たちが少なからずいます。

 そういう人たちも、近くや遠くの人たちが、
 ずっと見ていてくれて、忘れられてないと思うと、
 なおさらがんばれると言います。
 応援の声、手を叩く音、手伝えるなにか‥‥
 そういう薪をくべて燃えるストーブです。 
 ぼくらは、さらにその「忘れられない」ためのお手伝い。
 いつも言うのですが、「たいしたことないもの」として、
 寒い寒いとか文句を言いつつ、気仙沼におしかけます。

今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
『気仙沼においでよ』の作曲者と、そっち方面に行きます。

「今日のダーリン」より