「編みもの」を習いはじめました。(2月8日)

・自信なげに予告だけしていましたが、
 昨日、とうとう「編みもの」を習いはじめました。
 「編みもの」のことを考えたり、
 それについて話したりするときに、
 じょうずでもへたでも編んだ経験がないとなぁ、
 と、思ったのが直接の動機だったのですが、
 やっぱり「おもしろそう」という憧れがあったなぁ。
 
 まだ新米ですらないワタクシですので、
 なんにも知ったようなことは言えませんが、
 「編みもの」の話をしはじめると、
 世界のなかに隠れていた「編みもの物語」が、
 次々に浮き出してくるのがおもしろいですねぇ。
 「編みもの」は、まさしく人間を編んでいる‥‥。
 
・気仙沼には、どうやら昭和三十年代に、
 ニットブームがあったみたいですね。
 遠洋漁業に出かける漁師さんたちが、
 まさしく「フィッシャーマン」のニットを、
 船の上で編むために毛糸がたくさん売れたんだとか。

「斉吉商店」のあの和枝さん、ご主人のセーターを、
 10着以上編んでいたということです。
 津波に流されたプラスチックケースの中にあって、
 無事に生きのびた和枝さんのカーディガンを、
 見せてもらいました。
 三國万里子さん、その編み目を見て、
 とっさに、「あたまのいい人の編んだもの‥‥」と、
 しきりに感心していました。

・ぼくが練習で編んだ切れ端みたいなものを見て、
 ふと思い当たったように家人が出してきたのが、
 白いニットのショールと、赤いストライプのマフラー。
 小学生のころ「おかあさんが編んでくれたもの」で、
 引っ越しを重ねても、ずっとあるんだそうです。

・「編みもの」って、人それぞれの文章みたいですね。 
 ことば数は少なくても胸をうつこともあるし、
 饒舌だったり、衒学的だったりもありそうだし‥‥。
 手のかかることって、個性が出やすいみたいですねぇ。

今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。

「今日のダーリン」より