ほぼ日 | 「デザインは要らないよ」 と言われてから、 『天才バカボン』の文庫版の制作は どうやって進めたんですか? |
シンプルデザインでいくことにしました。 ラフをたくさん作って、提案するうちに 赤塚さんが 「おもしろい」と言ってくれて、 何度かめの打ち合わせでは もう、何をやってもいいと言われたんです。 すごく、うれしかった。 「顔だからって肌色じゃなくてもいい、 紫でも緑でも。 おもしろければ、どんどんやっちゃって。 任せたから」 って。 なので、最初はこんな感じだったんだけど。 |
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ほぼ日 | どんどんエスカレートして、 顔の色がもう、すごい。 |
後半に行くにしたがって どんどんメチャクチャになっていきます。 赤塚さんからのアドバイスは、これだけ。 「何やってもいいから おもしろいほうで行ってくれ」 |
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ほぼ日 | うわははは。 |
というわけで、 やりたい放題やらせていただいてます。 |
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ほぼ日 | 本文ページにも 勝手に色がついてますよ? |
そーでしょ? 色つけて、赤塚さんに 「どうでしょう」って持っていくと、 ほとんど見ずに 「うん、おもしろい、おもしろい。 ところでさ、こないださ……」 って、ぜんぜん関係ない話(笑)。 |
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ほぼ日 | チェックしないんですね。 祖父江さん、『天才バカボン』の中で 好きなコマとか、ありますか? |
好きな1ページ、ということで選ぶと、 悩んじゃいますが、 「バカになります」ページは、好きです。 |
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ほぼ日 | それは、何巻でしょう。 |
ほえほえガチョ〜ン!! どこでしょう、さがすザンス! |
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ほぼ日 | それ、反対向けに めくられてますけど 大丈夫ですか。 |
大丈夫、大丈夫! うーん‥‥‥‥ありませんねぇ。 チャカチャン、 チャカチャチャチャチャン♪ |
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ほぼ日 | あった、これかな? |
それだ。これじゃ、ニャロメー! | |
ほぼ日 | これですね。 えーっと、10巻です。 「もうすぐバカになります」 |
バカボンのパパが子どもの頃に、 バカになる寸前のページ。 |
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ほぼ日 | パパが赤ちゃんの時代は 天才だったんですね。 部品がはずれて 口調も「なのだ」になった、と‥‥。 |
『天才バカボン』って、連載スタート時には ハジメちゃんが主役だったらしいですね。 |
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ほぼ日 | バカボンというタイトルなのに なんでお父さんが主人公なんだろうって 思ってたんですけど‥‥。 |
うん。頭の弱いおうちに 天才の赤ちゃんが生まれたらどうなるか、 というお話の予定で、 主人公はハジメちゃんだったらしいんです。 だけど、天才赤ちゃんよりも バカなお父さんのほうがおもしろかったから、 どんどんパパが主役になっていった。 『おそ松くん』も結局、 脇役のイヤミやチビ太、ハタ坊のほうが 人気が出るもんね。 赤塚さんにとって、主人公すら どうでもいいんだ。きっと。 |
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ほぼ日 | そのへん分け目も なかったのかもしれませんね。 |
(つづきます) |
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