女性キャストばかりにみえる、舞台「cocoon」。 そのなかでふたりだけ、男性の役者さんもいます。 原作ではほとんど出てこない男性ですが、 舞台ではなくてはならない存在。 ひとりではできないダイナミックな動きが必要なシーンで、 役者さんを持ち上げたり、アシストしていきます。
原作では自分が女子校に通っていた当時、 男性に対して 「いるけど見えない存在」という気持ちがあったために、 作中で「白い影」という表現をとりました。 もしかしたら、気づかなかったけど、 当時も、こんなふうに、 男の人に支えてもらっていたのかも‥‥。 尾野島くん、石井くんのふたりは 最新刊『mina-mo-no-gram』(秋田書店)にも 実名で登場しています。 舞台とはまたちがうふたりの姿がみれますよ!
「ユリイカ」8月号(7月27日発売)は今日マチ子特集。 舞台「cocoon」にとっても重要な1冊です。 舞台版オリジナルキャラクターである 「さとこ」(吉田聡子さん)について、 藤田貴大さんがテキストを書いたり、 今日マチ子+藤田貴大で 共作マンガ「SATOKO」を描き下ろしたりしています。 そして、ふたりで作業してきた2年間をふりかえる対談も。 舞台がより面白くなると思います。
表紙には主演の青柳いづみさんを描きました。 『cocoon』単行本とほぼ同じ構図で、 2冊を並べると ふたりが時空を超えてつながるような気がします。 青柳さんが主人公サンであり、でも、なにか違う部分もあって。 それが戦争との距離感だし、誠実さだと思っています。 それにしても、自分の特集号なんて、ほんとうに嬉しい。 いままで批評されることがなかったのが悔しかった。 ようやく相手にしてもらえて感慨深いです。 対談や寄稿してくださった方々の豪華さはもちろん、 学生時代の作品から、猫のグラビア、 単行本化していない最新漫画や絵まで、充実の1冊です。 まだ今日マチ子作品を読んだことがない、という方でも、 この「ユリイカ」を読んで、 気になった作品を手にとってもらえればいいな。