断食していた期間は、
けっきょく何日になりましたか。
116時間ですから、だいたい5日間ですね。
そこから、回復食になりました。
最初の回復食は、やっぱりうれしかった。
そうですね‥‥気持ちとしては、
このまま断食を続けてもかまわない心境なんです。
スイッチが入ってますから。
だから回復食が出ても、
バンザイっていう感じではなかったですね。
それは、ほかの人も同じだったんですか。
うーん、どうなんだろう?
みんなスイッチは入ってたと思うんですけど‥‥。
ただ、
最初の回復食
で、
お椀を開けたら“お麩”が3個入ってて。
その時は歓声があがりましたね。
(笑)3個のお麩がうれしい、いいなぁ。
まあ、ぼくも、
気持ちは「食べなくてもいい」なんですけど、
やっぱりからだが栄養をよろこぶんですよ。
あー、そうでしょうね。
からだは何に、いちばんよろこびました?
最初の味噌汁の、出汁。
あの、カツオの出汁が‥‥。
アミノ酸だ。
あれは、すごかったですね‥‥。
細胞と細胞の間に、しみわたるような。
旨みが。
じわぁっと。
‥‥うらやましい、うらやましいですね。
その感動は普通じゃ手に入らないから。
森川くんと、その仕組みとが、
いっしょにつくったものだからね。
あとは、やっぱり回復食の1日目に
ちいさな梅干しが出たんですけど、
あれもうれしかったですねぇ‥‥。
ものすごくうれしいんですよ、味覚も塩分も。
タネを出さなくちゃならないのが、
もう、口惜しくて口惜しくて。
(笑)
ずっと口の中にタネを隠して
このまんま部屋に持ち帰ってしまおうか! とか、
いや、そんなことしたらやっぱりバレるとか、
いろいろ考えましたよね。
けっきょく出したんですけど‥‥。
でもね、あとで配膳の人に聞いてみたら、
けっこう無くなるらしいんですよ、タネ。
みんな持っていくんだ(笑)。
‥‥
車麩が角煮に見えた
っていうの、
あれもよかったなぁ。
あのときも、大きな歓声があがりましたねぇ。
「豚の角煮が!」って。
出るわけがないのに(笑)。
角煮じゃないことに気付いてからも、
「いやぁ、ボリュームありますなぁ!」とか、
「もう、これ、普段食ですなぁ!」とか。
(笑)
あとで見ると、ぜんっぜん普段食じゃないのに。
見えるんだ(笑)。
見えるんですねぇ。
ちょっと戦友っぽい感じなんでしょうねぇ、
そのオヤジっぽい盛り上がりは(笑)。
‥‥それと、あれ、何でしたっけGI値?
はい、GI値。
GI値が低いほど血糖値を上げにくいっていう、
ゆっくり溶けていくイメージですね。
逆にGI値が高いと、溶けやすい。
そういうのが食品ぜんぶにあるんですよ。
で、断食をしていると、
弱った胃が、そのGI値の高いものばっかり
欲しがることに気づいたんです。
おもゆとか。
ええ。ジャガイモもそうです。
GI値が高い。
あー、
ジャガイモが食べたくなるって言ってましたよね。
そうなんですよ。
断食にいく前は、カボチャとか、サツマイモとか、
ジャガイモとか、ほくほく系のものって
あんまり好きじゃなかったのに。
食べたくなっちゃう。
回復食にも、たしか出てましたよね。
けっこう出ましたね。
そういうことをわかってるんだ。
ええ、ちゃんとわかってるんです。
でも、量がね‥‥すこしなんで‥‥。
ずーっと考えてましたよ。
あぁ、丸ごと1個、
誰にも邪魔されずにジャガイモを食いたい!って。
(笑)
(続きます!)
2007-07-05-THU