全国の学校向け理科教材の
開発から販売までを手がける「ナリカ」。
そのナリカの最新カタログに
「ほぼ日のアースボール」が
掲載されることになりました!
それってアースボールが
理科の授業で使われるってこと?
どの学年の、どんな授業に?
これはもう興味津々ということで、
さっそくアースボールチームで
いろいろお話をうかがってきました。
株式会社ナリカについて
──
こうやってお話しをうかがっていると、
中学理科でアースボールは使えそうですね。
重井
ちなみに中3の理科の教科書ですが、
一番最後のページは「地球」の写真なんです。
──
地球、ですか?
重井
中学理科の最後の章は、
これまでの授業で学んだことを
どうやって自分の生活にいかしていくか、
そのまとめの章になります。
やっぱりこれから大事になるのは、
「SDGs」の話をどうやって
子どもたちに伝えていくかだと思うので。
──
すごく大事な話ですね。
重井
地球環境を守るというテーマから、
エネルギーの話になって、
発電方法の話などが出てきます。
そして一番最後のページに、
宇宙から見た地球がドーンと出てくる。
──
おぉー。
重井
地球の資源を守ろうとするとき、
エネルギーを省エネする方向と、
発電方法を変える方向と、
2つの解決策がありますよね。
──
使い方を変えるか、つくり方を変えるか。
大きくわけるとそうですね。
重井
1970年代頃から原子力発電が増えて、
代わりに火力発電の数は減っていきました。
それが2011年の震災をきっかけに、
日本の原子力がストップしたことで、
また火力発電が増えていくんです。
──
時代が戻ってしまったわけですね。
重井
日本では太陽光や風力などの
再生可能エネルギーを使っていきたいのですが、
それにもまだ問題はいろいろあります。
じゃあ、これからの未来、
私たちはどうしていけばいいのか。
最後の章にはそういうことを勉強します。
──
まさに大人も学びたい内容ですね。
重井
こういう授業をするときに、
アースボールの「夜の地球」を見ると
いろいろわかることがあります。
──
「夜の地球」ですか?
重井
これは世界中の都市の明かりが
見られるコンテンツですよね。
夜でも明るい国というのは、
それだけエネルギーを使っている国です。
どこが明るくて、どこが暗いのか。
内陸のほうが明るいのか、
海側のほうが光が集中してるのか。
このコンテンツを見るだけでも、
世界のいろんなことがわかります。
──
都市によっても
明るさがぜんぜん違いますよね。
重井
じゃあ、それを知ったときに、
私たちは省エネするべきなのか、
もっとエネルギーをつくるべきなのか、
そんなことを考えるきっかけになります。
子どもたちにとっては、
グラフや数字を見るよりも
感覚的に現実がつかめると思うんです。
──
アプリを通して見ると、
やっぱり先進国はどこも明るいですよね。
つまり、アフリカの国々が
いくら省エネに協力的だったとしても、
それは根本的な解決にならないんだなって。
どこがエネルギー問題を一番に考えるべきか、
そういうのが一目瞭然なんですよね。
重井
ちなみに、海の光は「船」ですか?
──
そうなんです。
イカ釣り漁船の光も交じっています。
重井
おもしろい(笑)。
──
アフリカ大陸の明かりも、
実は都市の明かりだけじゃなくて、
「焼畑」の明かりも交じっています。
つまり、森が燃えているときの光。
重井
夜の光だけでいろんな話ができますね。
──
さらにもうひとつだけいいますと、
韓国はすごく明るいのに、
隣の北朝鮮はもう真っ暗なんです。
38度線でくっきりとわかれます。
重井
ほんとですね。
これはデータがないんですか?
──
いえ、衛星から見ると、
ほんとうにそう見えるんです。
国が分断されていることが、
夜の光を見るだけでもよくわかります。
重井
アースボールを見て発見したこと、
感じたことを発表して、
そこからみんなで意見を言い合うとか、
そういう授業はおもしろそうですね。
──
そういうふうに使ってもらえたら、
すごくうれしいですね。
重井
私、アースボールの良さって、
やっぱり「ボール」ってところだと思うんです。
──
「ボール」ですか?
重井
私がいいなって思ったのは、
AR機能はもちろんなのですが、
ボールみたいに気軽に扱えて、
隣の人に手わたしできるところなんです。
アームも台座もないし、
上下左右ぐるぐるまわしたり、
遠慮なくどんどん触れますよね。
──
そんなに高価なものじゃないですからね。
重井
きょう何度か話しましたが、
これから大事になってくるのは、
穴埋め式の学習じゃなくて、
やっぱり自分たちが疑問に思ったことを
発表したり、まとめたり、
そういう授業が増えていくと思います。
教科書を丸暗記して、
質問に対して解答が1つという学習は
これから減っていくように思います。
なぜならネットがきちんと検索できれば、
誰でも答えにアクセスできますから。
──
ええ。
重井
もちろんバランスは大事なので、
暗記する学習も必要です。
でも、これからの子どもたちに求められるのは、
ネットの中の情報を使って
解説策を見つけだす思考力だったり、
何かと何かをかけ合わせる発想力だったり、
そういうものなのかなって思います。
──
世の中もそっちに進みはじめてますよね。
重井
そういう教育をはじめるとき、
アースボールのようなものは
教える側にとっても、
すごくいいと思います。
答えを示すものじゃなくて、
きっかけを与えるツールですから。
──
アースボールをきっかけにして、
子どもたちが地球環境のことに
興味をもってくれたらうれしいです。
重井
先生たちの役割はそこなんでしょうね。
「アースボールは楽しいもの」だけじゃなくて、
そこからどうやって子どもたちを
そういう問題にリードさせられるか。
そこが先生たちの腕の見せどころですね。
──
そういう授業なら、
きっと子どもたちも楽しいですよね。
重井
そう思います。
ナリカには、理科の先生たちを
「教室のスターにしたい」という想いがあります。
ナリカの製品や提案を通して、
クラス全体の好奇心を引き出せたら、
私たちもうれしいなって思います。
──
きょうはありがとうございました。
ほぼ日のアースボールのこと、
これからもどうぞよろしくお願いします!
重井
こちらこそよろしくお願いします。
ありがとうございました。
(おわります)
2021-04-19-MON
ほぼ日のアースボール
授業で使ってみたい
クラス大募集
ほぼ日のアースボールを
授業で使ってくれるクラスを募集しています。
使い方、教科、学年は問いません。
どんなふうに使って、なにを学んだのか。
子どもや先生たちの声を、
できるだけたくさん集めたいと思います。
ご協力いただけるクラスには、
アースボールを8個おとどけします。
受付締切は4月26日(月)AM11時。
学校関係者のみなさん、
この機会にぜひご応募ください!
詳しくは
こちらの募集ページ
をどうぞ。
(C) HOBONICHI