怪・その33
「しまったはずの人形」
叔母から聞いた話しです。
私がまだ1歳のころ、
叔母が家に泊まりにきました。
夜中に寝ていると、
ガシャン、、、
ガシャン、、、
と
何か金属を引きずるような音が聞こえたそうです。
叔母は気のせいか? と思い、
しばらくしてから
トイレへ行くため、
寝室のドアをあけました。
すると、その日の夕方、
おもちゃ箱になおしたはずの、
ハイハイの格好をした人形が
ドアの前で止まっていたそうです。
まるで意志を持って、
這ってきたかのように。
ちなみに、その当時住んでいたところは、
源平合戦ゆかりの土地でした。
「森で、鎧を着た武士の大軍を見たことがある」、
と話していた近所の人も、いたそうです。
(ぽん)