怪・その34
「事故のすぐあとに」
今から20年以上前、受験生だった私は、
家族みんなが寝静まる中、
一人2階の自室で勉強をしていました。
当時住んでいた場所には
往来の激しい国道と、
その少し下に旧国道があり、
我が家は旧国道沿いにありました。
旧国道から
キキーーッ、ドン!
と音が聞こえて、
「事故かな?」と
窓から見ようかな、
と思ったその時
玄関のドアを
「トン トン トン」
と叩く音がしました。
二階に居ましたが小さい家で、
また深夜で物音がしなくて、聞こえたのです。
「え!
ケガした人が灯りを頼りに
ウチに来たの??」
ドキドキして
様子を見に行こうか、親を起こそうか、
迷っている内に遠くから
救急車のサイレンが。
でも、
キキーーッ、ドン!
の直後に
ドアをノックって‥‥
道路から 自宅は
少し歩かなきゃならない距離なので
いろいろ腑に落ちない出来事です。
助けて、ってことだったのでしょうか。
(オクラ)