怪・その20
「古い社宅」
10数年前、単身赴任していたときのことです。
それまで金縛りにあうことは
ほとんどなかったのですが、
築数十年の古い社宅に住むようになり、
何回も金縛りにあうようになりました。
ある夜寝ていたら、
私の回りをぐるぐる走り回る音がします。
なんだ!? と思いましたが、
目開ける勇気はありませんでした。
ある夜は、
隣に寝ていた人がガバッと起き上がり、
ふすまを開け、
トイレにドスドスと歩いて行く足音が聞こえました。
「あれ、おれは自宅に帰っていて、
今起きて行ったのは嫁さんか?」
と自問自答しましたが、
いや、ここは社宅のはず‥‥。
あの足音は何だったんでしょうね?
(y)