ほぼ日 | 今日はありがとうございます。 おふたりには京都からいらしていただいて、 すみません。 |
---|---|
K子さん | いえいえ、こんなところまで来てもらって。 |
ほぼ日 | 案外近かったです。 このあたりは、上田城の城跡とか 史跡もいろいろあるんですね。 |
お母さま | ええ、 ほかに武田信玄に滅ぼされた城もあって、 上田の合戦もあってね。私、歴史が好きなので。 |
ほぼ日 | うしろの母屋は、 築80年だそうですね。蔵もあって。 歴史のある感じがしました。 ‥‥あのう、最後にそのことがあったのが、 7、8年前とのことですが。 |
お母さま | 17、8年ね。平成のね。 |
ほぼ日 | その前から、S子さんは、 よく1人でここに来てたんですか? 京都から。 |
お母さま | うん、京都からね。 春休み、夏休み、冬休み、全部来てたんです。 で、私と2人で騒いでるの(笑)。 楽しくして、寝て、喋ってたら、枕元で、 (畳を叩きながら) トントン、トントン、スットントンとこう。 |
ほぼ日 | あれ、そんな大きな音なんですか。 |
お母さま | 大きな音なんですよ。 (指を立てて、畳を強く叩く。ドンドン、ドドドン!) |
ほぼ日 | えぇっ? |
お母さま | その畳をね、(ドンドン叩く)、 こんな音ですよ。 すごく大きくて、すごい近い。 それから、もう、ザザザーってやるの。 畳をザザザザーって。 畳だけじゃなくて戸も叩くし、開けちゃうし。 元気よく、パンパン、開けちゃうですよ。 私、戸が開いてるの知らないで、転んだんですよ、 だから(笑)。 |
ほぼ日 | ええっ。(笑) |
お母さま | 私たちが後ろ向いてる時にやるんですよ、いたずらは。 この引き出しがきれいにこう、 段々に開いてたっていう引き出し。 カーテンも全部括ってね、私、やろうと思っても、 できないですよ。きれいに、こう括ってね。 「ばあちゃん、なんだか、明るいよ」 って言うからパッと見たら、 括ってあるの。笑いましたよ。 |
ほぼ日 | このちゃぶ台、もしかして‥‥。 |
お母さま | これ、回るの、知らなかったの。 2人でね、そこで向き合って、テレビ見てたら、 お茶が、ガチャガチャ言うんです。 「あ、あ、あ、あ」って言って。 知らなかった、それまでね、上が回るの(笑)。 |
ほぼ日 | はぁ〜。 |
お母さま | でもね、この家に何かいるとかではないんです。 |
ほぼ日 | はぁ〜‥‥え? |
お母さま | ここは、蚕飼ったりね、 物置にしたりしてたお家で。 特別変なことがあった場所だとか、 そんなのないし、 母屋の方でも、誰か不幸な亡くなり方をしたとか、 ないんです。 だから、S子とわたしの、 気の持ち方が原因かと思うんですよ。 どうも2人の間の。 |
K子さん | 新事実が発覚しまして。 |
ほぼ日 | えっ、えっ? |
K子さん | 一番最初に、母が、うちの、 京都の私の家に来た時に、 そこからはじまったらしいんです。 私も知らなくて。 |
お母さま | 私は上田から京都へ嫁いで、 K子が生まれて、この人は京都育ちです。 10年くらいまえに、私はひとりで、 姉が母屋にいるここへ、戻ったんです。 そのあと、京都に遊びに行った時、 S子とバドミントンをしていたら、 小石がパラパラ降ってきて。 |
S子さん | 瓦があって、屋根の上から小石が、 コロコロ落ちてきたり。 |
お母さま | 「S子ちゃん、散歩行こう」って、行くとね、 私の背中に、こんな大きな石がね、 当たって、ポトン、ポトンと落ちるんです。 |
ほぼ日 | それは危なくないんですか? |
お母さま | ポーンと来て、ポンと当たって、落ちるだけ。 全然、痛くない。 |
S子さん | 私も、頭に当たったで。 |
お母さま | 家からね、角を曲がるまで 100メートルくらい、何回も。 2人でいるとき。 上を見たら2階にいる人がいて、 石が落ちてくるんですよ、って言ったら、 「カラスじゃないですか」って。 |
S子さん | いっぱい石が落ちてきたから、 掃除したん、覚えてる。 |
ほぼ日 | はじまりは、京都だった。 |
お母さま | それからS子が上田へ遊びに来るようになって、 最初は、音がして、ネズミかなって、「キャー」って。 京都から私が連れてきたのか、 S子ちゃんについてきたのか。 「座敷童かな」なんてね、S子ちゃんとはね、 遊んでたのね。 |
K子さん | 私は京都の時も、なんか言ってるなあ、 と思ってたぐらいで、 S子がやってるんだろうと思ってました。 で、7年前にS子と上田へ遊びに来て、 その時もふたりが夜、 和室で「キャー、キャー」騒いでいる時も、 うるさいなあって、こっち(応接間)で テレビを見てて。 |
お母さま | だってあなた、聞かないから。 でもほんとうに不思議だった。 花火の時の話、 見てたって言うから、 「太鼓叩いてたの、何人いた?」って言ったら、 「15人」、トントン、トントン、って、 ほんとにちゃんと、15人いたんですって。 それから、わたしのお友だちの年を聞いたら、 知ってるの、年。お友だちの。 私はいつも遊んでてね、でも知らなかったんだけど、 その人を知ってて、ちゃんと年を。 別所温泉に行った時も、 ちゃんとついて来るみたいで、帰ってからね、 「洗う所いくつあった?」って言ったら、 「4つあった」って、トントントントンって。 「お風呂入った?」って言ったら、 「入らない」って言うの。 |
S子さん | 布団が、こう、寝てて、被さったのは覚えてる、 下からこう、パーッてなったのは覚えてる。 |
お母さま | そうそう、布団を。 あと布団の中で懐中電灯、パッと点けて、 パッと天井照らして、パッパッパッて、 夜中にやるの。 そのうちにね、今度、お布団の中に入れてね、 パッパッパッてね、 S子ちゃんの足元の辺でやるわけ。 笑いましたよ。 じっと見てたら、パッタンって倒れたね。 |
S子さん | うん。 |
お母さま | それはあっち(母屋)の方からも見えたって。 |
K子さん | 1回だけ、ここで、母の枕のここで、 ポンって鳴ったのは聞いたんですけど。 S子がやってると思って。 |
ほぼ日 | 布団たたきで、叩かれたとか。 |
お母さま | その、かけてあるのがね。 わたしを叩くの。 |
ほぼ日 | これですか! |
あのー、ほんとに、布団たたきですね。 すみません、なんというか、 なんて言えばいいか、 まとまりがつかなくて。 |
|
お母さま | 私だって、もう何しゃべっていいか、 わけわからない。(笑) あそこにあるクッションがポンポン飛んできたり、 わたしが台所にいると。 ここまで飛んでくるんです。投げてくるの。 S子ちゃんはここにいるの。 で、「今日は、S子ちゃん、 京都に帰るからね」って言ったら、やたらと。 |
K子さん | 嫌なんだ、きっと。 寂しくなるから。 |
お母さま | 「行くな」っていうことか、なんかね、 ポンポン投げてきてね。こんな枕も投げたね。 今、出してないけど、実際ね。 どういうことだかね、わからない。 私も霊感がないし。 そういうことを信じてもないし。 |
ほぼ日 | 信じてもいない。 |
お母さま | でもこの子がね、 6年と、中1、中2くらいまで、来たね。 |
S子さん | うん。 |
お母さま | 春、夏、秋、冬、来た。そのたび、やるの。 でもね、不思議と怖くなかった。 |