まずは基本となるパスタ、
ピーチの作り方からご紹介いたしましょう。
お肉を使ったラグーの作り方も、
もちろん続けて、その下でお伝えしますね。


薄力粉 500g
強力粉 500g
水 100~150cc(生地の状態で加減)
塩 小さじ2
卵 M玉2個(1個でもOK)
大きなパスタ台に小麦粉全量を乗せて、
中央をくぼませます。
くぼんだところに、
卵、塩、水(ここでは100cc)を入れ、
中央から全体をなじませるように、
フォーク等で混ぜていきます。

卵の量や、空気の湿度の度合いで、
さらに水を加えながらひとつにまとめ、
体重をかけるようにして、生地を練り込みます。
生地がまとまってから、
練り込みに要する時間は10分ほどです。

なめらかな生地ができあがったら、
全体を4等分し、打粉をしたパスタ台の上にのせ、
麺棒で約7mm程度の正方形に伸ばしていきます。
伸ばした生地の上面だけに薄くオリーブ油を塗り、
包丁等で約5~6mmの幅にカットします。
(生地にオリーブ油を塗ってあるので、
ここから先は打粉は、必要ありません)

カットした生地を、やはりパスタ台の上で、
てのひらを使ってコロコロ転がしながら、
細長く伸ばします。

太めのスパゲッティ程度まで伸ばしたら、
小麦粉(分量外)をまぶしておきます。

出来上がった生地に乾いた布巾等をかけて、
2時間ほど休ませます。
ゆで方は、スパゲッティと同じように、
たっぷりのお湯に塩を入れて茹でます。
ゆで汁の塩加減は、
お吸い物よりちょっとしょっぱいくらいです。
10分くらい経ったら、ゆで加減を確かめます。
ゆで加減は、お好みでよろしいのですが、
12~13分程度が標準でしょう。
さて、こうしてピーチが出来上がったら、
これをラグー(ミートソース)でいただいてみましょう。
イタリアでラグーといえば、
一般的なものはボローニャ風ですが、
今回は、トスカーナ地方独特のレシピをご紹介します。


オリーブ油 大さじ5
牛挽肉 赤身 1kg
タマネギ 1/2個
にんじん 1/2本
セロリ 1/2本(あまり大きくないもの)
トマト水煮缶 150g
白ワイン 300 cc
塩 適量
黒胡椒 多めに
トラディショナルなトスカーナ風は、
トマトが入りませんが、
今回は、ピーチに合わせて、トマト少々を使用します。
また、お肉は、牛挽肉7割に
イタリアの生ソーセージ(サルチッチャ)を
使用するのが本来ですが、
日本では入手しにくいので、
牛挽肉100%としています

野菜類は、すべて小さめのみじん切りに。
厚手のお鍋でオリーブ油を温め、
野菜のみじん切りを全量入れます。
炒めるというよりは、油の中で
クツクツと煮ていく感じで火を通します。
野菜に焦げ色が付かないように、
弱火~中火で約5~6分です。
そこに挽肉を入れますが、ひとかたまりにして、
火が通った野菜の上で大きなハンバーグを
焼くつもりで火を通していきます。
途中で何度か上下を返します。
その状態で、自然に挽肉がばらけていきますが、
小さめの不ぞろいな肉団子状態になっていれば
火が通っていますから、OKです。
次にワインを入れ、
入れた全量が沸騰して蒸発するまで煮詰めます。
煮詰め方が足りないと美味しくなりませんので、
これでもかというほど蒸発させて、
ワイン投入前の状態になるまで、
根気よく煮詰めましょう。
最後にトマトを入れ、
トマトも水分がなくなるまで煮詰めていきます。
塩で味を調え、
火を止める直前に、たっぷりの黒胡椒を入れてください。
(子どもが食べる場合は控えめに)

ご参考までに、
日本の主婦の方に、
ミートソースをお肉2kgで調理するときに、
タマネギは何個必要でしょう? という質問をしますと、
タマネギ大3~4個という回答が圧倒的に多いのですが、
トスカーナに限らずイタリアでは、
お肉2kgに対してタマネギ中1個が標準です。
もちろん、お好みで沢山使用していただいて結構ですが
ボローニャ風のソースのようにトマトを沢山使う場合、
タマネギが多いとシャープな酸味が
スポイルされてしまいます。
日本でおなじみのミートソース(ボローニャ風)の
レシピはまた次の機会に。
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