一年生とスキー部の力を借りて 場所は、白河グリーンスタジアム。 地図などを調べると、白坂駅からは1.3キロとある。 と思って、駅に降り立ったはいいんだけど‥‥。 |
南会津対磐城農 |
まさか、無人駅とは思わなかった‥‥。 |
すいませーーーん。 |
白河グリーンスタジアムというところに |
んんんん‥‥? |
ていうか、四の五の言ってらんないわ。 |
さかしらに自分の苦労をひけらかすようで申し訳ないが、 |
日陰で一瞬休憩し、ふと前方を見て気づいた。 |
ああ、やっぱりそうだ。 |
さぁ、たっぷり40分ほど歩いて、 |
そしてそこからさらに、歩いて、のぼって、 |
おーーい、みなみあいづーー。 |
そうそう、観に来たんだよ。 |
試合前の準備をはじめる南会津ナイン。 |
あ、監督。 |
マネージャーの酒井さんも3年生。 |
ノックがはじまりました。 |
あっ、12番の彼は、キャッチャーなのか。 |
ボールを渡すさまが、 |
目を転じると、サードはユキヤくん。 |
めずらしい、左利きのセカンド、星雄太くん。 |
そして、今日の試合の運びは、 |
相手は、グリーンのチームカラーが印象的な |
さぁ、試合開始です! |
いきなり先頭打者がセンター前ヒット! |
そして盗塁! |
しかし、その後、 |
その裏、2番、キャプテンの馬場くんが |
打った! 一二塁間を破る! |
ところがここで |
降ってきました。 |
ああ、これはかなり強い。 |
これは中止かな、と思った。 |
やんできた。 |
よし、よし、晴れてきた。 |
ベンチでなごやかなムードの南会津ナイン。 |
屋根のあるバックネット裏では |
係員が出てきて、放射線量を調べます。 |
大丈夫みたいです。 |
南会津のナインも再開へ向けて動きはじめます。 |
約1時間の中断を経て、試合再開です。 |
そうだ、同点のチャンス。 |
打った! セカンド、後逸! |
その後、両チームともにランナーを出すが |
正直に告白すると、 |
ツーアウトながら、満塁のピンチ。 |
打った! セカンドへ! |
つづく5回表も先頭打者に |
まだ出塁がない3年生、圭吾くん。 |
5回を終わって、同点。 |
しかし、6回表、ランナーを三塁に背負う。 |
そして、ついに右中間を破られる。 |
押し出しのフォアボール。 |
ここで、ベンチから伝令。 |
6回表は、2点で抑えるが、 |
変わった斎藤くんを攻めて、 |
セカンドへ進み、 |
そして、8回表、さらに追加点を奪われ、4点差。 |
打った! |
内野安打! ナイスバッティング、トオルくん。 |
さぁ、ここでバッターは9番打者ながら、 |
打った! 右中間を深々と破る! |
ホームイン! 1点返した! |
「あのスライダー、狙ってたよ」という |
この回は1点どまり。 |
え、ピッチャー交代? |
ピッチング練習するトオルくん。 |
センターフライ! ワンアウト! |
ゴロで打ち取って、ツーアウト! |
見逃し三振! 三者凡退! |
いい流れだ。最終回、行こう! |
打った、セカンドへ! |
声援におされて、五十嵐くんが打席へ。 |
あとひとり。 |
待っているのは、3年生、圭吾くん。 |
あ! デッドボール! |
回ってきた、圭吾くんに回ってきた。 |
圭吾くん、素振りをくり返しながら、 |
すごく正直な感想を言えば、 |
そういう思いが、 |
そして、この場面にぼくは |
振ってくれ、とぼくは思った。 |
打った! 痛烈! |
ところがそれが、それるんだ! |
こういう場面をぼくは何度も観てきたはずだった。 |
ともあれ、つないだ! |
しかも、一三塁だ。チャンスだ。 |
ああ、トオルくんだ。 |
がんばれ。打て。何かを、起こせ。 |
打った。 |
曇り空へ舞い上がる。 |
ショートフライ。 |
よく、がんばったと思う。 |
おつかれさま、南会津高校。 |
試合後はみんな静かで、 |
でも、キャプテンの馬場くんの、 |
そうしたら、もう、あふれてしまって。 |
あと、長く泣いていたのが、このふたり。 |
マネージャーの酒井さんと‥‥。 |
トオルくん。 |
もう、ぼくは、こうなるとダメで、 |
取材を終えた監督が戻ってきて、 |
こらえていた、 |
もう、ぼくは、 |
若き、猪股監督に話を訊いた。 |
いろんなミスもあったけど、 |
猪股監督 |