[ほぼ日酒店 YOI]「東京の沖縄」へ、hanakaraを飲みに。  [ほぼ日酒店 YOI]「東京の沖縄」へ、hanakaraを飲みに。
ほぼ日酒店「YOI」が2021年に発売した
泡盛「hanakara(ハナカラ)」。
沖縄にある神村酒造の
中里迅志(なかざと・はやし)さんが
「ほぼ日」のためにとくべつにつくってくださった
「はじめて泡盛をのむ人のための泡盛」は、
泡盛初心者の方、沖縄好きの方、
お酒好きの方、泡盛好きの方、たくさんの方に届き、
おかげさまで完売となりました。



この「hanakara」、一回限りじゃないですよ! 
ラベルをかえて、2022年もつくりました。
沖縄をたずねて取材をした
この泡盛についてのくわしいお話は
前回のコンテンツをお読みいただくとして、
今年はぐっとくだけた
ローカルなレポートをお届けいたします。
東京・代田橋駅の北側にある「沖縄タウン」こと
杉並和泉明店街にあるバル「YANBARU(やんばる)」
沖縄居酒屋「SABANI(サバニ)」を訪ねて、
上げ膳据膳の沖縄の味を楽しんじゃおう!
じつは、数量限定ではありますが、この2つのお店に、
「hanakara」を置いていただけることになったのです。
沖縄タウンは、東京の都心に近い場所ながら、
謎めいた独特な秘境ムードのある、隠れた人気の町。
(ちょっと怪しいですよね、でも大丈夫です。)
泡盛好き、沖縄好きの「ほぼ日」乗組員をひきつれて、
取材に行ってまいりまーす。
01 沖縄県人が通う、東京の沖縄料理店。
「東京の沖縄に泡盛を飲みに行く」
なんてワクワクする、
なんて役得な企画なのでしょうか!



そこに乗っかったのは、
乗組員の、そして私です。



でも、「東京の沖縄」ってどこにあるのでしょう?



待ち合わせは、京王線・代田橋駅です。
新宿から普通列車で2駅目、約6分で到着します。



駅を出て、少し歩くとこの看板!
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この陸橋を渡った向こう‥‥
そこはもう東京の沖縄、「沖縄タウン」!
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ここに来たのは全員初めて。
沖縄料理の店や、泡盛が充実した酒店が並び、
雰囲気も独特で、
沖縄出身のは「ここ、沖縄って感じ」とうれしそう。



早速、今日のお目当てである
「沖縄食材×バル YANBARU」に向かいました。



「YANBARU」は、
「hanakara」をつくってくださった
神村酒造の中里迅志さんが勧めてくれたお店。
中里さんも仕事で東京に来られたときは
仲間たちと訪れるのだそうです。
沖縄の、しかも酒造の方が、
東京にまで来て、わざわざ行く沖縄料理店
‥‥気になりますよね?



お店では、店主である野崎由梨子さん、
同じエリアにある姉妹店の
「沖縄酒場SABANI」と「てぃんさぐぬ花」の店主で
由梨子さんの夫でもある野崎洋平さんが
出迎えてくれました。
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「YANBARU」は「SABANI」から始まったお店で、
「SABANI」は洋平さんが始めた沖縄料理の居酒屋です。
福島出身で、東京で生活していた洋平さんが、
沖縄で骨折し、入院したことがきっかけで、
沖縄が大好きに。
それを機に、東京の沖縄料理店で修業を積み、
約15年前に「SABANI」を開店しました。
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なんだかすっごく沖縄でしょう?



洋平さんが大切にしたのは、昔ながらの食文化。
長く「長寿の県」だった沖縄ならではの、
「ちょっと素朴だけど、身体に馴染むような
沖縄の郷土料理」を追求し、
沖縄特有の食材はもちろんのこと、
野菜、肉、魚などほぼ沖縄直送のものを使って、
化学調味料を使用せずに料理を作っているそうです。
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数ある沖縄料理店の中でも、
こんなにも沖縄の食材を使うお店はあまりないそう。
その理由は「味」もひとつですが、
洋平さんは「沖縄に感謝したいから」。
「沖縄の食材を使えているのがめっちゃ幸せ」
なのだそうです。



そんな「SABANI」の
3年後にできたのは「てぃんさぐぬ花」。
同じ沖縄料理でも、居酒屋ではなく、
家族で行ける雰囲気のお店です。
さらにその3年後にできたのが「YANBARU」です。
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イギリスでフレンチを学び、
洋食で腕を振るってきた由梨子さんと結婚した洋平さん。



「妻が『SABANI』を手伝っているうちに、
ふたりで洋食を食べに行ったとき
『この料理、沖縄のあの食材で作ったら面白くない?』
という会話が増えてきたんです。
アンチョビではなく、沖縄のスクガラス(小魚)を使った
バーニャカウダソースで
沖縄の野菜を食べたら素敵なんじゃないか、とか」

(洋平さん)
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そんな発想から生まれたメニューは、
ここでしか食べることができないものばかり。



「沖縄の方から見ても、
この食材、こんな食べ方があったんだ、
みたいな新しい発見があるそうで。
迅志さんもすっかりYANBARU推しで(笑)」

(洋平さん)



当然、ここでも食材はほぼすべて沖縄のもの。
パンやハム、コーヒーまで沖縄から直送です!
特に「八重岳ベーカリー」のパンは、
洋平さんが味に惚れ込んで、何度もお店に通って、
送ってもらえることになったのだそう。
沖縄以外で食べられるのは、ここだけです。



ちなみにメニューはワインと合うものも多いのだそう。



「そういうコンセプトで作っています。
でも、ワインを頼む方と泡盛の方で半々くらいですよ。
むしろちょっと泡盛が多いくらい」

(由梨子さん)
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へえ! そうなんですか。
バルの料理に泡盛って、
ちょっとイメージと違うかもしれない。



「私ももともと洋食が好きなので、
ワインとか日本酒とか醸造酒を飲んでいたんです。
でも彼と出会って泡盛を飲むようになって、
どんな食事にも合うんだとわかりました。
お寿司にも合いますから。
食事の邪魔をしない味だと思います」

(由梨子さん)





「早く飲みたくなってきました。」



「うちは、『SABANI』でご飯を食べて、
はしごで『YANBARU』にデザートを食べに来る方や、
逆のパターンもあるんですよ」

(由梨子さん)





「そのパターンでいきましょうか!」



待ってました! ここから先は、
東京の沖縄で「hanakara」を堪能する時間です。
(つづきます。次はおいしそうな写真だらけです!)
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取材・文:中川實穗