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最高の卵料理、目玉焼き。
——
ハナコさんにとっての
「これが最高!」っていう卵料理はなんですか?
目玉焼きじゃないかなー、やっぱり。
ハムとか入れないで、目玉焼きだけ、1個。
もし、最後の晩餐があるとしたら、
目玉焼きごはんだな。
——
目玉焼きごはん?
卵かけごはんではなくて?
うん、目玉焼きごはん。
——
そういえば、ハナコさんは、
すごく卵が好きな印象があるのに、
卵かけごはんを食べている印象はないんですよね。
そうだね‥‥
じつは、卵かけごはんは、優先順位が低いというか。
‥‥だって、
すぐ食べ終わっちゃうじゃん、卵かけごはん。
——
あははは! なるほど!
卵かけごはんは、つるっ、て終わっちゃうでしょ。
でも目玉焼きは、立体的な食べ物だ、って
いつも思ってて。
——
えっ、どういうことですか?(笑)
あのねえ、
一番自分が好きな、目玉焼きの作り方があって。
小さめのフライパンに油を多めに入れて、
中火にかけて、
ちゃんとあったまったら卵を割りいれて、弱火にします。
油が多めで、熱がガッツリ入っているフライパンだと、
たまごを割りいれた瞬間に、
まわりがシュワシュワシュワーッと、ふくらむの。
——
へええええ!! そうなんですね!
まわりがシュワシュワシュワーッとしはじめたら、
弱火にします。
それで、ぜったいフタもしないし、水も入れない。
——
フタ、しないんですか!?
しない。
ふちがカリカリっと茶色くなっていくようなイメージで
火加減をみるの。
それで、まわりから火が通って、
白身が白くなってくるでしょ。
卵の黄身が真ん中にあるから、その卵の黄身が‥‥
えっと、これで説明するけど、
(横にあった目玉焼き箸置きを手に取る)
ここが白身でしょ。
これはさあ、ちょっと白すぎるから、
もう少し本当は、ふちを茶色くしてほしいんだけど(笑)
——
厳密なリクエストが(笑)
白身のふちから半分くらいまでが白くなってきたら、
卵の黄身がね‥‥
あのね、黄身っていうのは、
平べったいようで、ちゃんと高さがあるでしょ。
——
あ、盛りあがってますもんね。ありますね!
卵の黄身が、フライパンから1/3くらいのところまで
火が通っていて、
上の2/3は半熟の状態が、火の止めどき。
この時の状態が、
まわりがカリカリで、
白身はちゃんと火が通っていて、
黄身の1/3に火が通っていて、上が半熟。
そこにお箸を入れると、
黄身はトロ~ってなるんだけど、
全部バーって流れちゃったりしないの。
——
なるほどー!聞いてるだけでおいしそう。
これが私にとっての、目玉焼きのベストの状態なのね。
これだと、場所によって、食感も、味も、全部違うの。
白身のふちのカリカリの味もあるし、
白身の中間地点のぷりぷりも楽しめる。
黄身だって、
下の1/3はちゃんと固まった食感と、
火のとおった卵の濃厚さもあるし、
黄身の一番上は、液体状の卵の味もあるし。
——
なるほど‥‥!!
たしかに、カリカリの白身と半熟の白身とか、
生の黄身と火の通った黄身とか、
ぜんぜん味が違いますもんね。
そう!
スゴイ、食べるとこいっぱいある! みたいな(笑)
——
うわあ、たしかに! 考えたことなかったです。
この作りかた、すぐやってみたい‥‥!
しかもそれをね、合わせ技で、
卵の白身を切り取って、
黄身につけて食べる、とかもできるわけですよ!
——
掛け算…!
もう、それぞれだけでもいいのに、
さらにコイツらときたら…って思うわけですよ。
組み合わせ技で、さらにうまーい、みたいな。
というわけで、目玉焼きは、卵かけごはんより、
断然、立体的なの。
——
たしかに…これを聞いてしまうと、
卵かけごはんは均一ですね。
もちろん卵かけごはんも大好きだし、
別の良さがあると思う。
最近流行ってる、白身だけ先にごはんと混ぜてから、
あとで黄身を混ぜるとかね、
卵かけごはんにも、いろいろあると思うんだけど、
立体感というか、食べごたえにおいては、
絶対に、目玉焼きごはんのほうがあるかなって思うの。
——
目玉焼きには立体感がある…!!!!!
(つづく)
2016-8-24-WED