ほぼ日カルチャん

石岡瑛子 血が、汗が、涙がデザインできるか

ミュージアム

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石岡瑛子さん。

みつい

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「いしおかえいこ」さん
はじめてお名前を初めて聞いたのは、高校生の頃です。
西武の広告のことを知る流れの中で
アートディレクターとして活躍している
「いしおかえいこ」さんのお名前をしりました。

PARCOの広告ポスター

恥を忍んで告白しますと、
無知な私は、そこから長年、
「いしおかえいこう」さん
だと思い込んでおりました。

どういうことかと言いますと、
高校生の私は、
60年代から広告業界で活躍した人=男性。
だと勝手に決めつけたのです。
そこから長年、男性だと思い続けました。

「えいこう」さんではなく、
「えいこ」さんと知ったのは、
実はけっこう最近です。

それは、会議室での出来事だったので、
顔には出しませんでしたが、
脳内では、相当びっくりしました。

今から高校時代に戻って、
「西武のクリエイティブワーク」を
古本屋さんで買って眺めていた
18歳の私に教えてあげたい!!
「えいこうじゃなくて、
えいこさん! 女の人だよ!!」

きっと、あの頃の私が知ったら、
大きな勇気になっていたと思うからです。

今回の展覧会は、
20年越しの後悔の思いが強くあることもあり、
若い人にこそ見てほしい。と思いました。
私は18歳の時にみた展覧会で人生が変わったと思っています。
この展覧会も18歳の時に見ていたら、
私の人生はまた大きく違っていたような気がしたからです。

70年代のアートディレクションも
今に至るクリエイティブも
一本筋の通った、カッコよさです。

広告の校正紙

石岡さんについて、
いろいろ知らなかったことばかり。
この作品も、この作品もてがけていらしたのか!
と驚きの連続でした。

近年になるにつれて、
大きくなるスケールも圧巻です。

映画『Mishima: A Life in Four Chapters』(日本未公開)シーン再現

展覧会を見たあと、
いくつかの映画を観なおしました。
着眼点をかえてみた映画はどれもすばらしかった。
ものすごい違和感を放っていながら、
作品に溶け込む石岡さんのクリエイティブの力は
偉大だと思い知らされました。

映画『落下の王国』の衣装

シルク・ドゥ・ソレイユの衣装

まだ閉幕まで時間があるので、
もう一度見に行きたいです。
できるならば、
18歳の私と一緒に来たいなと思います。

「コクーン」 ソルトレイクシティオリンピック・サプライウェア 2002年(オリンピックの試合前に、 ひとり集中するための服として作られた「コクーン」 マイナスイオンが出て、音楽を聴くことができるそうです。)

基本情報

石岡瑛子 血が、汗が、涙がデザインできるか

会期:2020年11月14日(土)〜2021年2月14日(日)
休館:月曜日(11月23日、2021年1月11日は開館)、
11月24日、12月28日-2021年1月1日、1月12日

時間:10:00-18:00(展示室入場は閉館の30分前まで)

会場:東京都現代美術館
企画展示室 1F/地下2F

公式サイトはこちら