絵本「がまくんとかえるくん」の作者、
アーノルド・ローベルさんの
日本で初めての展覧会が開催されています。
「小学生のころに教科書で読んだなあ」と
なつかしさに心惹かれるようなきもちで、
展覧会を訪れました。
ゴリラのきぐるみ(!)を着た
おちゃめなローベルさんの写真に見送られながら、中へ。
会場では、緻密でやさしいタッチの
原画・スケッチの数々や、ローベルさんの、
のびのびとした人生観を感じることばたち、
絵本ができるまで裏側などを、
たっぷりと味わうことができます。
わたしが、おもしろいなあと思ったコーナーは、
絵本ができるまでの制作過程をのぞける展示室です。
展示室に入るまでの道にはトンネル型のカーテンが。
進んでいくと、右下の花の絵がどんどん大きくなっていきます。
これは「がまくんとかえるくん」の世界に入りこむように、
わたしたちがどんどん小さくなる演出なのだそうです。
こまやかなところまで、おもしろい!
展示室に到着です。
ここでは、編集者さんと
ローベルさんのやりとりをみながら
完成原画をみることができます。
たとえば、こんなふうに。
あたりまえですが、どんなにすばらしい名作も
一瞬でパッとできるものはないんだなぁと、
自分も地道にがんばろうと、はげみになりました。
落ち着いた色合いの画風にあわせてつくられた会場は、
絵本のように「あたたかくてほっとする」空間で、
そして、ローベルさんの世界観を感じながら
やさしい気持ちに出会える展覧会でした。