ほぼ日カルチャん

特別展「国宝 鳥獣戯画のすべて」

ミュージアム

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あの鳥獣戯画たちが、目の前に!

いわもと

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生きているうちに本物をみたい!
と思っている絵がいくつかあります。

たとえば
ダ・ヴィンチの「モナリザ」
グスタフ・クリムトの「接吻」
ジョン・エヴァレット・ミレーの「オフィーリア」
など‥‥

そして「鳥獣戯画」も、そのひとつでした。

教科書で何度も何度もみた作品。
実際はどんな筆のタッチで、紙の質感で、
目の前にしたときに、どんな気持ちになるんだろう。

その本物を、上野の東京国立博物館でみてきました。

入口では、アニメーションの戯画たちがお出迎え!

過去にも
鳥獣戯画が見られる展覧会はあったものの、
展示は一部のみだったため
「すべて」を見られるのは
史上初! の機会なのだそう。

だから展覧会タイトルも
「国宝鳥獣戯画のすべて」なんだ!

暗めに設定された会場を歩いていくと
今回の目玉である「動く歩道」が現れます。
そう、動く歩道に乗って絵巻物をみるんです。
そんなの聞いたことがない!

そして、この新しい鑑賞方法が、すごく、よかった。
自分は動かず、まわりも気にせずにいられるので
乗った瞬間、作品と一対一になった気持ちで、
絵巻物の世界にぐいっと入っていくことができます。
すすむスピードも、ちょうどいい‥‥。

一番有名な「蛙と兎が相撲をとる」シーンが目の前にきたときは
しずかな興奮とともに「ほんものの鳥獣戯画をみられた!」
という小さな夢が叶い、ジーンとした気持ちになりました。

そして、鳥獣戯画が気になっている人に
ぜひおすすめしたいインタビューがあります。
それがこちらです。

ほぼ日が土屋貴裕先生に、
鳥獣戯画の謎、ふしぎ、歴史やすごみを
伺ったインタビューです。

わたしは、読みすすめながら
知らなかったことだらけの鳥獣戯画の事実に
何度もおどろきました。

とくにびっくりしたのがこの4つ。
・絵巻の全長は44メートル。
・複数人の描き手が何十年にも渡って描いた。
・鳥獣戯画には「オチ」の概念がない。
・いつ、どこで、誰が、なんのために
描いたものなのか未だに分からない。

こんなに有名な作品なのに
いまだに分からないことがたくさんある、
というところに、一層魅力を感じました。

展覧会に行くのがむずかしい方は
土屋先生へのインタビュー公式図録で、
展覧会にこれから行くぞという方は
ぜひ、その目で
鳥獣戯画のすべてを
たっぷり味わってください!

基本情報

特別展「国宝 鳥獣戯画のすべて」

会場:東京国立博物館 平成館
会期:4月13日(火)~6月20日(日)
開館時間:8:30〜20:00
※事前予約制
会期や内容の最新情報は、
公式ページをご確認ください。