杉江厚子
魚道楽 富惣 の 鯛めしとかれい煮付け弁当(913円)
「柿安」のゴーヤとごぼうのきんぴら、「千疋屋」のマンゴープリン
1852円 おつり148円

その弁当を買った理由(複数回答可)
自分が今、何を食べたいかという気分を
探りながら品物を見ていたら、
「かれい煮付け弁当」になりました。
あとから気付いたのですが、
消化不良気味の体調だったので、
やわらかくて消化の良さそうなものを
選んだんだと思います。
普段なら寿司系か肉系を選んでいるので、
何でこれが食べたかったのか考えていたら、
自分の体調に気付きました。
食べる前に期待していること
お箸でぽろっとはずれる「かれい」の身。
えんがわの部分といっしょに食べる、
かれいの皮のぷりっとした触感と濃厚な味。
食べる前に、あえて、その弁当の弱点を言うなら?
魚の煮汁がこぼれるところ。
でもそこはお店も気を付けているようで、
煮汁だけ別パックにはなっているものの、
やはり身にしみている汁気が、
どうしてもこぼれてしまうのが、弱点です。
でもパサパサ乾燥煮魚に、
後から汁をかけるだけというのも嫌なので、
お箸袋は紙製ではなくビニールにするとか、
手ふきは大判にするなど、
汚れた場合のケアがあるといいなあと思いました。
食べてみての感想(なるべく具体的に)
「かれい」の味付けが濃いめなので、
ごはんは「鯛めし」でなくても良かったなあと思いました。
「かれいの煮付け」は、おいしかったです。
ただ、入っていた卵焼きが、
つるっとした食感の甘めの味付だったので
そこだけが自分の好みではありませんでした。
ひとつ苦手なものがあると、
大げさ! と思いつつも、
お店自体への印象にまで影響するので
ちょっと残念でした。
逆に全部がそこそこでも、
ひとつ残らず食べられるものだと、
それだけで、
あそこの弁当はいい! と言ってしまうなあ。
‥‥というようなことを思いました。
この弁当に発見できた作り手の工夫や情熱
いろいろな煮魚や焼き魚の単品販売がメインのお店なので、
お弁当コーナーは小さく隅に積み上げているだけです。
でもその比率のおかげで、
魚専門店が出している魚弁当なら、
おいしいだろうと思わせてくれます。
あと、ごはんも白飯だけでなく、
鯛めしや、あさり飯などがあり、
魚専門店ならではのコストパフォーマンス!
(安くてもおいしい)と思ってしまいます。
一番気になったのは、その様々な魚弁当の中に、
ヘルシー弁当というのがひとつ混ざっていて、
しかも、それだけ目立つようにPOPがついていたことです。
魚系を求める人の中には、
なんらかの事情で強くヘルシーを求める場合もあるので、
「ヘルシー=魚」という発想があると仮定すれば、
目立つように「ヘルシー弁当」と書いていれば、
「ヘルシー」を求めて魚を見ていた人には
目につくだろうと思いました。
そのことにいつ誰が気づいたのか、どのくらい売れるのか、
そんなことが気になってしまいました。
どういう人たち向けの弁当だったか?
魚好きの人。
胃に元気のない人。
年配の人。
作り手に、メッセージを
おいしくいただきました!
よく考えたら、大丸地下で2度目のお弁当だったのですが、
前回も「魚道楽 富惣」で、
魚弁当を買っていたことを思い出しました。
出張前のちょっと疲れた時期だったので、
きっとそのときも体が求めたんだと思います‥‥。
でもそれ以上に魚が大好きなので、
好みの味の煮魚に出会えてうれしいです。

また、たいへん僭越ながら、
何かメッセージを、ということなので
おいしかったですという気持ちとともに、
煮汁がこぼれたときのために、
お箸袋はビニールタイプで、
手ふきは大判か2枚いただけたら嬉しいです。
ご検討下さい、よろしくお願いいたします。
「ほぼ日」を読んでいる人たちにも、ひとこと。
そんなにアピールするつもりもないのですが、
私、“九州出身”のため、甘めの味付の煮魚に慣れており、
東京のお店で食べた煮魚は、
あっさりとしすぎているのに塩っからいと思ったことが、
2、3度ありました。
別に東京じゃなくてもある話ですし、
たくさんおいしい店がある中で、
とくに選ばずに行って当たった店とはいえ、
そういう経験があったため、
それから東京の店で煮魚を食べるのは、
なんとなく敬遠していました。
でも、「魚道楽 富惣」は、OKです!
見ると大阪の会社なので、
味付けが関西よりなのでしょうか。
ちなみに私は、醤油や味噌や納豆のタレなど、
すべて製造産地をチェックして、
なるべく西寄りを選んでしまうクセがあります。
そんな、私のような人がいらっしゃいましたら、
ぜひ「魚道楽 富惣」の煮魚をお試しください。
家庭的な味と価格なので、
特別じゃない夜ごはんにも良いと思います。