── | ひきつづき、ヘンケルスで 包丁を見ておりまーす。 重松さんと飯島さんが、 すっかり本気モードです。 |
重松 | これが三徳包丁? |
お店の人 | はい、そうです。 |
飯島 | 切れそう! |
お店の人 | 切れますよ。 使えば使うほど手に馴染んでくるっていう、 特殊な素材なんですけども、 工場では1個ずつ手磨きしてるんです。 光沢を出すのに、何か上に塗るんではなくて、 削ってここまでつるつるにしてあるんですよ。 |
重松 | そうか、そうか、塗って作ったんじゃないのね。 |
お店の人 | はい。もうそれこそ、17工程ぐらい、 削る工程がありまして、 それを職人1人ひとりが 1本ずつ調べてますので。 |
飯島 | これ、ずっと使ってると どういう変化を? |
お店の人 | 刃がちびてきますが、 この波がなくなるっていうことはないです。はい。 これは材質の波なので。 |
飯島 | なるほど。 |
お店の人 | はい。あと、こういった 和包丁もございます。 |
── | ヘンケルスで、ほんとの和包丁。面白いですね。 |
飯島 | ちゃんとしたキッチンバサミも こうやって見るとしっかりした値段なんですね。 何か適当に売ってるのより、 こういう方がそれはいいですよね。 |
── | いいと思います。 僕もちょっと安いの買ったら 塗料がはげてきちゃって、 ぼろぼろしてきちゃいました。 |
お店の人 | あと、硬い物を切る用に 出刃は用意してほしいですね。 幾ら切れる包丁でも、硬いもの、 たとえば生のカボチャとかを切ってしまうと 刃が薄れてしまったり、 欠けてしまったりする原因になりますので。 |
重松 | カボチャは大変ですもんね。 |
お店の人 | はい。そのときのためにやっぱり しっかりした包丁を1本、 ご用意された方が便利だと思います。 片刃の和包丁もよいですし、 それではまっすぐ切りにくい方向けに 洋出刃というものもございます。 |
飯島 | なるほど。使い勝手よさそうですね。 いろいろお聞きできてよかった。 ありがとうございました。 |
お店の人 | またぜひよろしくお願いいたします。 |
── | あ、アップルコアラーがある。 ドイツならではですね。 リンゴの芯を取るナイフ。 焼きリンゴとか作れますね。 芯抜いて、そこにバターと砂糖とラム酒落として オーブンに入れればもう焼きリンゴできちゃう。 ああ、焼きリンゴ。 オーブンあったらいいなぁ。 あのデッカいオーブンあったら 作れるな(ぶつぶつ)。 |
お店の人 | ありがとうございましたー。 |
── | お邪魔しました! |
飯島 | 次は釜浅商店に行きます。 |
重松 | 今度は何のお店なの? |
飯島 | 鉄のお店です。 |
重松 | 鉄器なんだ。 |
飯島 | ごらんになったら、 鉄器、欲しくなりますよ。 |
── | 鉄器って、なぜか、ぐっときちゃいますよね。 |
重松 | 居酒屋モードに入ってくる、 俺の心が。 |
飯島 | 和包丁も売ってますよ。 |
重松 | おー。 |
飯島 | 着きました。お邪魔しまーす。 |
重松 | おっ、囲炉裏! お父さんというのはね、必ずね、 家を建てると暖炉にいくか 囲炉裏にいくかなんだよね。 どっちかはほしがるんだってね。 |
飯島 | ああ、暖炉もいいですね! |
重松 | そう、必ず奥さんから暖炉にしてって 言われるんだよ。 |
── | 僕、これ使ってます、 ロッジの鉄のフライパン。 |
重松 | 何かアウトドアな感じがするね。 |
── | はい、ダッチオーブンのメーカーです。 アウトドア用。超重いです。 |
重松 | (持つ)う、ほんとだ。 筋トレだ。 |
── | キャンプの焚き火でがんがんやって、 蓋の上にも薪を置くんです。 そうすると上下でオーブンになる。 |
飯島 | この急須もいいですね。 南部鉄器。 鉄の箸置きもある。 |
お店の人 | その箸置きは、盛岡の方で、 お父さん、お母さんが農閑期に、 つくっているんですよ。 |
── | おお、それ聞くと、またちょっと 好きになりますね。 |
重松 | そうだね(笑)。 |
── | また、包丁がいろんな包丁があります。 |
飯島 | ここも包丁がすごいんです。 |
お店の人 | 和包丁は、職人さんが少なくなっちゃってね、 困っちゃってるんですよ。 |
飯島 | そうですか。すべて職人さんが作るんですか? |
お店の人 | 7割、8割ぐらいは機械で プレスで抜いてるんですよ。 で、こっちは1000度で焼いてまして、 柔鉄、柔らかい鉄に 鋼をはっつけて伸ばして作ってるんですよ。 |
飯島 | 1000度。 職人さん、たいへんですね。 |
お店の人 | この間も行って来たんだけどね、 血痕は飛んでるわ、火花は遊んでるわ、 空気は悪いわ。 |
── | 過酷ですね。 |
お店の人 | そうなんです。 |
── | でもその割には、 ある意味、安いですよね。 |
お店の人 | そうね、これがまたね、 小売価格がないもんでね。 |
── | 安いですよ、出刃とかも。 |
飯島 | だって鯵切り、3,300円。 いいですね。 |
── | いいですね、和包丁、いいですねえ。 |
飯島 | 寿司切りって何ですか、 寿司、切るんですか? |
お店の人 | あの、関西の方の 箱寿司っていうか、押し寿司、 |
飯島 | あぁ! |
お店の人 | あれを切るときに。 |
飯島 | 寿司切り、すごい。 |
── | これは蕎麦ですか? |
お店の人 | うんと、蕎麦はね、その上。 それは中華包丁なんですよ。 |
── | 中華包丁か、失礼しました。 |
お店の人 | 和洋中と合わせてると80種類以上、 ございます。 |
飯島 | 欲しくなりますね。 |
── | 欲しくなります。 |
お店の人 | 片刃と両刃があるでしょ。 和食自体が切り口の料理でしょ。 これでお刺身してるんだけど、 や、いいわ、片刃で切ると。 型がぴしっとなるでしょ。 当然盛りつけがきれいになりますよね。 |
飯島 | きっと顕微鏡とかで見たら 切れ目、切れ味が違うと。 |
お店の人 | そうですよね。 |
飯島 | 味も全然違うって言いますもんね。 |
お店の人 | こういうもので面取りすることによって 落とし蓋でコトコト煮ても、 和食は煮崩れしないんです。 |
重松 | そうか、両刃だとどうしてもね。 |
── | このディスプレイって、 壁面にくっついてるんですか? |
飯島 | くっ付いてます、磁石で。 |
── | あ、よかった。恐かった(笑)。 しかし用途によって こんなに包丁の種類があるんですね。 |
お店の人 | 駒形のどじょう屋さんなんていうとね、 そのどじょうの大きさ、並べ方によって 包丁を替えるといいますね。 |
── | なるほど。 あっ、これは、飯島さんのと同じ鉄鍋だ。 釜浅さんで買っていたんですね。 |
飯島 | ここで買いました。 意外に安いのよ。これで5,740円。 |
── | 意外と安いですよね。 |
重松 | ステーキ焼きたいね、これで。 |
── | ああ、ステーキ。 |
飯島 | あれ、これ、おっきいのもあるんだ! こんないろんな大きさがあったんですね。 |
重松 | ほんとうはフライ用? |
── | 揚げ鍋ですね。 |
── | あ、あちらのお客様、包丁お買い上げですね。 |
お店の人 | 外人さん、マグロ包丁、 買われました。 |
飯島 | マグロ包丁! |
お店の人 | ジョイさん、見せてあげて。 |
── | おー、マグロ包丁。 |
お店の人 | 彼はね、包丁がとっても好きで、 日本の包丁のコレクターなの。 使うんだけど、集めてもいます。 |
一同 | へえ! |
お店の人 | これがマグロ包丁。 |
── | マグロ一尾を切り分ける? |
お店の人 | そうそう。 |
重松 | こんなに長いんだ、やっぱり。 |
お店の人 | もっと長いのもあるんですけどね。 これは、あつらえて。 |
── | あ、今日。引き取りにいらしたんだ。 |
重松 | すごいなあ。 |
飯島 | これに合ったまな板も必要ですね。じゃあ。 |
お店の人 | ジョイさん、これ、マグロ切ります? コレクト? コレクター? お、そうね、コレクションだね。 |
飯島 | やっぱり日本の包丁はいいんですか? |
お店の人 | 日本て、バランスが取れてるんだよね。 これも刀に近いんだけど、仕上げといい。 |
飯島 | 固めてるわけじゃなくて、 ほんとに切り出してるっていう? |
お店の人 | そうですね、山を、採掘して、 今はもう掘り出してないですけど、 今残ってるものだけですね。 どのくらいあるのか。 |
── | コレクターがいるのもわかりますね。 |
飯島 | どうもありがとうございました。 あら、手づくりの新聞。 『おかま新聞』ていう新聞が、 張ってありますよ。 子どもが作ったんだ。面白い。 |
重松 | あ、そうか、 カマアサだからおかまなんだ。 学校の課題かもしれないね。 (釜浅さん、面白かった〜。 つづきます!) |
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