その2124
すべての子どもたちは
美しい名前を持っています。
ひとりずつ、ひとつ、かけがえのない名前を。
ところが、その、燃える命ともいえる名前は、
無遠慮な他者によっていともあっさりと
「まつがわれて」しまうのです。
あなたも、経験ありませんか?
さぁ、そんなわけで今日は
「名前の言いまつがい」特集。
どうぞ、最後まで、お楽しみくださいませー。
「言いまつがい」を投稿する
はじめて投稿するかたへ
内線電話で馬場さんに電話したとき、
電話をとって部署名を名乗った人が
馬場さんだとわかりつつも、
「馬場さん、いらっしゃいますか?」
と言ったつもりが、口から出たのは
ばばばさん、
 いらっしゃいますか?」だった。
「(ばが)ひとつ多いです‥‥」
と静かに突っ込まれました。
それ以来トラウマでどうしても
「ばばばさん」になってしまう私です。
(馬場って苗字にはなれない)

私は旧姓が「臼井」。
嫁に来て5年。
毎日ウォーキングしている途中に
「臼井」の表札が。
その家を通る度に故郷を思い出して
ホンワカした気持ちに。
でも、ある日気付いた。
そこは「臼杵」さんだった!
私の数年の望郷の念は何だったんだ‥‥。
(なおすけ)

私の名前は「律子」と書いて
「のりこ」と読みます。
電話で説明するとき、
「法律の『律』で、
 『のりこ』と読ませています」
と説明するとたいていの方が
「はい、法律の『律』ですね」
と答えているにもかかわらず
法子様」と書いてきます。
「法典」「法規」と勘違いして
典子様」「規子様」
と書いてくるところもあります。
法律関係で混乱するようです
(一応全部「のりこ」と読めます)。
なかにはカタカナで
リツ子様」と書いてくるところも‥‥惜しい。
漢字で書いてくれたらよかったのに。
一番悲しかったのは
曲子様」「津子様」だったかな。
書きたかった漢字はわかるんだけど。
(のりのり)

「佳織」を「住職」
間違えた方がいらっしゃいましたが、
以前、とある県の人事課で
働いていたときのこと、
採用の応募書類の氏名欄に
「○○住織」と書かれた方が。
佳の間違いじゃないか、
自分の名前を間違えるやつがいるか、
不採用か、いや、おもしろいから採用、などと、
決定権もない連中が騒いでいました。
面接の時、係長が名前の由来を尋ねると、
「出生届を受け付けた
 役場の係員が書き間違えた」が正解でした。
22年間、ずっと聞かれ続けてきたんだろうな
と思うと、気の毒で、おかしくて。
もう30年ほど前のことですが、
「佳織」に刺激されて思い出しました。
(狂子でも凶子でもない京子)

姉の留守中に、
友達らしき人から電話が掛かってきました。
私「もうすぐ帰ると思いますので
  電話させますよ」
友「じゃ、お願いします」
私「お名前は?」
友「なまえです」
私「??? えっと、名字は」
友「名字が、なまえです」
私「?」
友「『生きる』っていう字と
  江戸の『江』で『生江』です」
ああー、やっと納得。
(君の名は)

友人の長女と
うちの犬の名前は同じです。
先日遊びに来た友人がうちの犬を
「まいっ!」って呼びました。
それは彼女の次女の名前です。
(バンドリ)
OK、OK、どんな「まつがい」でもOK。
おもしろそうなエピソードなら、
なんでも「投稿する」ボタンを押して
お気軽にご投稿ください。
ちなみに、この「言いまつがい」は
携帯電話からもばっちりご覧になれます。
外でのちょっとしたヒマつぶしにぜひどうぞ。

イラスト:しりあがり寿
言いまつがいを投稿する
はじめて投稿するかたへ
次へ
2009-12-08
HOBO NIKKAN ITOI SHINBUN