みなさんから寄せられた
犬猫エピソードを、
毎日すこしずつご紹介します。
今年7月の松本ひで吉さんと糸井の対談で、
読者の「犬猫エピソード」を募集したところ、
なんと約600通ものご応募がありました。
どうもありがとうございました。
すべて大切に読ませていただきました。
こちらのコンテンツでは
編集チームおすすめの32のエピソードを、
毎日すこしずつご紹介していきます。
各賞の発表は最後にお知らせしますので、
どのエピソードが受賞するのか、
一緒に予想しながら読んでみてくださいね。
はたして「松本ひで吉賞」は誰の手に!
犬だからといって、
みんながみんな愛嬌いいわけではありません。
ときには飼い主も驚くような、
ちょっと予想外の一面をみせる犬も‥‥。
ちょっと哀愁あるエピソードを2本、どうぞ。
長く家を留守にしていた
飼い主と愛犬の感動の再会動画。
SNSなんかでよく見かけると思います。
3ヶ月の海外旅行を終えた私は、
自宅で待つ愛犬との再会に心躍らせていました。
「どんなふうに出迎えてくれるんだろう」
「よろこびすぎて犬が倒れたらどうしよう」
そんなことを思いながら帰宅。
久しぶりのわが家、久しぶりの家族、
そして、久しぶりの愛犬との感動の再会!
‥‥のはずでしたが、
なぜか犬は私を見るなりあとずさりをして、
「あれ? し、死んだよね?
なんでいるの? 死んだよね?」と、
まるでオバケを見るかのような困惑の表情。
家族に聞いたところ、
私がいない3ヶ月の間、
私の部屋をわがもの顔でつかっていたとか。
私、抹殺されていたようです、愛犬に。
16年も一緒に暮らしていたというのに‥‥。
ちなみにそのあとも、
ずっと物陰からそっと私を見つめていた犬。
いつもの愛犬に戻るまでに数日かかりました。
そんな犬も20歳の誕生日直前に
虹の橋をわたりましたが、
このエピソードは
いまでも家族の間で語られています。
(あきこ)
私が家を出てから
実家で飼いはじめた黒のプードル。
名前は「ふく」と言います。
すごく内弁慶で、ビビりで、
私が実家に帰るたびにキャンキャン吠え、
私のことをいつも不審者あつかいします。
実家に帰ったある日のこと。
ふくがご飯を食べたあとに、
珍しく私の足にすり寄ってきたのです。
見たこともないくらい顔を足の間に埋めたり、
スリスリしてくれたり。
「ああ、やっと心を開いてくれたのね!」
とうれしくなっていたところに母が一言。
「それ、ごはん食べたあとの口を拭いてるのよ」と。
また別の日のこと。
ふくがまだご飯を食べる前だというのに、
私の足に顔をスリスリとしてきたのです。
「今度こそ、私を家族と認識してくれたのね!」
とうれしくなり、
犬の体をなでまわしているところに兄が一言。
「今日、予防接種にビビってゲロ吐いてたよ」と。
私、どうやら家の犬から、
おてふき扱いされてるようです!!
でもかわいい!!!
(とみぃ)
明日につづきます。
2019-10-30-WED
©HOBO NIKKAN ITOI SHINBUN
「ドコノコ」は、犬や猫と人が、
親しくなるためのアプリです。
写真をとって、ちょっとコメントつけて、
アプリのなかの「本」として育てていきます。
「ドコノコ」をたのしんでいる人が増えていくと、
紹介される犬や猫もたくさんになってきます。
いずれは、だんだん世界中の犬や猫が、
「知り合い」になっていくはずです。
知らないコよりも、知ってるコのほうが、
なんとなく親しみを感じますよね。
人が、たがいに知りあいになるように、
犬や猫どうしが、知りあっていくんです。
あのコ、どうしているのかな。
うちのコ、このごろこんな感じなんだよ。
「このエリアで、迷子になったコがいます。
みなさん、ご協力をお願いします」
なんていうときにも、お役に立てます。
「避難所ガイド」の地域をえらんで、
それぞれの犬や猫を登録しておくしくみなので、
だいたいの地域だけがわかるんです。
知ってるコ、親しみを感じているコのことなら、
より探しやすいですよね。
あと、人間のいざというときの避難場所も、
意識しておけるのは、あんがい大事ないいところ。
家族が決まってない猫なんかも、
お世話している人が登録しておけば、
めんどうみやすくなります。
知ってる猫、知ってる犬になると、
なんとなく気にかけてもらえるようになる。
よそのコのことも、もっとかわいくなりますよね。
新しい犬や猫の写真が出てたら、
そこにいる人が元気でやってるなとわかります。
とにかく、犬と猫が、いつもいっぱい見られます。
家に犬や猫のいない人が、たくさん見ています。
「うちのコ」みたいな気分になったりするそうです。