はじめてのJAZZ2ヒストリーもたのしみなりー!ほとんどまるごと再現ツアー

#10 1920〜1940年 スイング!スイング!スイング! 商店街のBGM

糸井 タモリさん、グレン・ミラー嫌いなんですか?
タモリ だって、軟弱じゃないですか。

だいたいですよ、「Moonlight」の部分は
まだいいとしてもですよ、
「セレナーデ」ってなんですか。

ジャズでありながら‥‥なんなんだそれは!
 
山下 あっはは(笑)。
タモリ あんなもなぁ商店街のBGMです。
糸井 そうですか(笑)。
山下 まあでも、そのグレン・ミラーの曲を。
糸井 お嫌いかもしれませんが。
タモリ とてもキライですが‥‥しかたないでしょう。
糸井 じゃあ、このアレンジで、
お聴きくださいっていうことですかね。
タモリ ジャズの歴史を理解するには、
聴いていただいても、いいかもしれませんけど。
山下 うん、そうだ、そうだ。
糸井 えーと、お客さんは
どのあたりをポイントに聴いたらいいんですか?
タモリ われわれもお客さんのために
やってるわけじゃないんでねぇ‥。
山下 な、何を言ってる!(笑)
会場 (笑)
糸井 じゃあ、聴きどころを、山下さんから(笑)。
山下 そうですね‥‥(笑)、
まず「One O'Clock Jump」は、
いわゆるカンサスシティスタイルのジャズで、
これはもう、
ものすっごいスイングしてる曲ですね。
タモリ いい曲ですよ。これはね。
糸井 オレたち、今、スイングしてるんだーって感じが
味わえる曲である、と。
山下 で、タモリさんのキライな「Moonlight Serenade」はね、
ムード音楽として、ええ、いいでしょう。
タモリ は、ムード音楽みたいなもんです、あんなのは。
山下 最後の「イン・ザ・ムード」には
アドリブが入ってきますから、
そのあたり、
ジャズメンの腕前なんかを見てほしいですね。
糸井 わかりました。じゃあ、続けてお願いしましょう。
 
  「 One O'Clock Jump」
  「 Moonlight Serenade」
  「In The Mood」
糸井 タモリさん、いいじゃないですか!
タモリ えー‥‥と。
糸井 ねぇ?
タモリ まあ、こうやって聴いてみると、
まあ、それなりにいい曲‥‥。
山下 あっはは(笑)。
糸井 アメリカ音楽といえばジャズ、というのが
このころのことですよね。
山下 そうです、そうです。
糸井 外国の音楽のことを「ジャズ」って呼んでましたもの、
うちの親父とかは。
山下 こういう音楽のことでしょうね。
糸井 あと、映画でずいぶん聴いた音楽ですね。
タモリ そうそう、そうなんですよ。

ちなみに、このあたりから、
ようやく「レコード」というものが登場してくんですよ。
 
<つづきます>

今日のジャズ語

グレン・ミラー
ベニー・グッドマンとともに
「スウィングの王様」と称されたバンド・リーダー。
精力的に軍の慰問演奏を続けたが、
第二次大戦中、専用機とともに行方不明となる。
『グレン・ミラー物語』は
初心者でも楽しめるジャズ映画の入門的作品。
今なら新品のDVDでも500円くらいで買える。
2008-03-14-FRI