糸井 |
タモリさん、グレン・ミラー嫌いなんですか? |
タモリ |
だって、軟弱じゃないですか。
だいたいですよ、「Moonlight」の部分は
まだいいとしてもですよ、
「セレナーデ」ってなんですか。
ジャズでありながら‥‥なんなんだそれは! |
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山下 |
あっはは(笑)。 |
タモリ |
あんなもなぁ商店街のBGMです。 |
糸井 |
そうですか(笑)。 |
山下 |
まあでも、そのグレン・ミラーの曲を。 |
糸井 |
お嫌いかもしれませんが。 |
タモリ |
とてもキライですが‥‥しかたないでしょう。 |
糸井 |
じゃあ、このアレンジで、
お聴きくださいっていうことですかね。 |
タモリ |
ジャズの歴史を理解するには、
聴いていただいても、いいかもしれませんけど。 |
山下 |
うん、そうだ、そうだ。 |
糸井 |
えーと、お客さんは
どのあたりをポイントに聴いたらいいんですか? |
タモリ |
われわれもお客さんのために
やってるわけじゃないんでねぇ‥。 |
山下 |
な、何を言ってる!(笑) |
会場 |
(笑) |
糸井 |
じゃあ、聴きどころを、山下さんから(笑)。 |
山下 |
そうですね‥‥(笑)、
まず「One O'Clock Jump」は、
いわゆるカンサスシティスタイルのジャズで、
これはもう、
ものすっごいスイングしてる曲ですね。 |
タモリ |
いい曲ですよ。これはね。 |
糸井 |
オレたち、今、スイングしてるんだーって感じが
味わえる曲である、と。 |
山下 |
で、タモリさんのキライな「Moonlight Serenade」はね、
ムード音楽として、ええ、いいでしょう。 |
タモリ |
は、ムード音楽みたいなもんです、あんなのは。 |
山下 |
最後の「イン・ザ・ムード」には
アドリブが入ってきますから、
そのあたり、
ジャズメンの腕前なんかを見てほしいですね。 |
糸井 |
わかりました。じゃあ、続けてお願いしましょう。 |
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♪「 One O'Clock Jump」
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♪「 Moonlight Serenade」
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♪「In The Mood」
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糸井 |
タモリさん、いいじゃないですか! |
タモリ |
えー‥‥と。 |
糸井 |
ねぇ? |
タモリ |
まあ、こうやって聴いてみると、
まあ、それなりにいい曲‥‥。 |
山下 |
あっはは(笑)。 |
糸井 |
アメリカ音楽といえばジャズ、というのが
このころのことですよね。 |
山下 |
そうです、そうです。 |
糸井 |
外国の音楽のことを「ジャズ」って呼んでましたもの、
うちの親父とかは。 |
山下 |
こういう音楽のことでしょうね。 |
糸井 |
あと、映画でずいぶん聴いた音楽ですね。 |
タモリ |
そうそう、そうなんですよ。
ちなみに、このあたりから、
ようやく「レコード」というものが登場してくんですよ。 |
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<つづきます> |