もくじ
第1回マフラーしまい髪って何? 2016-06-02-Thu
第2回好きだから、広がる。 2016-06-02-Thu
第3回最新のしまい髪 2016-06-02-Thu

マフラーしまい髪が好きすぎて

担当・永野広志

第2回 好きだから、広がる。

髪の毛が、マフラーにしまわれるさまのことを
「マフラーしまい髪」と呼び、
その造形のみならず、
無防備さという精神性までを愛でていることは、
前回お伝えしました。

好きがこうじて
マフラーしまい髪研究所
というサイトまで開設しましたが、
もともと、「マフラーしまい髪」という言葉は、
ぼくオリジナルの発想ではありません。

北海道在住のコピーライターである鈴木さんが
ご自身のブログの中で、
何度も言及されていることから、
「マフラーしまい髪」という言葉を
知るに至ったのです。

鈴木さんとは、
のちに連絡を取り合い、
今ではマフラーしまい髪を愛する
ソウルメイトです。

ほぼ日の塾の中で、「私の好きなもの」として
書かせていただくことで、さらに多くの方々に、
この概念が広まることをうれしく思うと同時に、

「もう知ってたよ」という方も、
もしかしたらいらっしゃるかもしれません。

というのも、2013年の秋頃に、
「マフラーしまい髪研究所」は
web界隈で一瞬話題になったことがありました。
いわゆる「バズった」ことがあったのです。

好きなものが世に広がっていく感覚は
ちょっとおもしろい体験だったので、
今回は「マフラーしまい髪」が
広がっていった経緯について
お伝えしようと思います。

今回は、写真はほとんどなく、
文章のみでお送りします。
しばしおつきあいください。

サイト開設は2013年の春。
話題になったのは11月ごろでした。

2ちゃんねるや、
はてなブックマーク
NAVERまとめなどに
とりあげられ、

そこから、
ネットニュースへの転載、
著名人のSNSなどを介して、
話題が広がっていきました。

研究所のメンバーは色めき立ち、
話題になったね、すごいね、
と喜び合いました。

さらにそこから、
雑誌や、ラジオなど、
いわゆるマスメディアにまで
話題が発展していきました。

調子にのって、
イベントを開催したりもしました。
(集客はさんざんでした。)

このように、
2ちゃんねる→はてなブックマーク→NAVERまとめ
→ネットニュース→SNS→雑誌→ラジオ
という「拡散の経路」を体験できたことは、
貴重な経験として自分の中に蓄積されています。

多かれ少なかれ
webコンテンツに関わっている人なら
いつも「バズらせる」ことに
苦心されているのではないでしょうか。

ぼくは、本業が広告会社の社員なので、
いわゆる「バズ動画」をつくる仕事にも
関わったことがありますが、
たいていの場合は、
YouTubeに広告を出したり、
PR会社さんに依頼して、
自分からメディアに情報を渡したりと、
コンテンツの強さだけでなく、
それなりの事前準備が必要なんです。

それに、マーケティングといいますか、
「こういうのがバズる」っていう
法則みたいなものを元につくることが多くて、
意外と自由度は少なかったりもします。

でも、マフラーしまい髪研究所は、
本当に何もせずに
webの中で話題になりました。

それはきっと、
「ただ好きだから」
「そしてそれを伝えたいから」
という純粋な想いが
あったからだろうなあ、
と思います。

話題性やバズのことを考えず、
「すごくこれが好きなんですけど、
みなさん、どう思います?」
っていう気持ちでつくったのが
よかったのかもしれません。

目的と手段が
いい関係で手を結んでいたというか。

こうして、
「マフラーしまい髪」という
今までになかった概念を、
ほんの少しですが、
世に伝えることができました。

反面、まだまだ、知らない人の方が多いので、
(というか、9割9分の人は知らないでしょう。)
今後も、冬限定で研究を続け、
マフラーしまい髪の発展に
取り組んでいきたいと思っています。

(次回は、マフラーしまい髪新作の発表です。)

第3回 最新のしまい髪