好きなものについて語る、という議題をほぼ日塾でもらった時、私は不安になった。
というのも、私には3時間や4時間語れる自信のある好きなものがないから。
そこでまず、好きなものってなんだろう、というところから考えることにした。
得意だから好き。
楽しいから好き。
色々な好きの形があるなかで、胸が1番ときめく瞬間についてお話ししようと思う。
心の底にフツフツと沸き起こった想いが伝わった時に、私はとてもときめく。
私は、随分と口下手の人見知りで、思っていることを面と向かってうまく言えない。
その上、うまく言葉が出てこず、いつも言葉に詰まってしまう。
人見知りが今よりもさらに酷かった小学生の時あまり友達もできず困っていた私の居場所だったのが手紙だった。
幼馴染と文通をしていた。
小学校4年生から高校3年生になるまで、2週間に1回くらいのペースで文通していた。
内容は最近観たテレビの話、好きな芸能人の話、ちょっと気になるヒトの話、愚痴、学校であった面白いこと。
そして必ず、心理テスト。
思っていることを話したり、わかってもらったり、そんな場所があってよかったなと思う。
ランドセル背負って走って帰ってきて、ポストの中をわくわくしながら開ける気持ち。
自分が送った手紙に対してどんな返事が返ってきているだろうと、ドキドキしながら封を開ける気持ち。
これこそ手紙の醍醐味なのです。