今日の我々の目的地は、
高尾山山頂手前にある
新義真言宗智山派に所属する大本山、
高尾山薬王院というお寺です。
タイトルは「神様」なのに
「お寺」をめざす?
お寺は「神様」でなく「仏様」ですよ?
はい、そうです。先に進みます!
今回は、寄り道につぐ寄り道、の回です。
やっぱり、いまの時間帯は(午後1時ごろ)、
山を降りる人のほうが
多いですね。
下りの流れにさからうように
登りゆく奇妙なグループです。
あそこの、遊園地みたいな場所は
何ですか。
ビアガーデンですね。
高尾山「ビアマウント」です。
──
夕方から2時間制のバイキングを
やっているそうです。
もし時間が合えば、
帰りに何か食べていきましょう。
そうしましょう。
ああぁー、すでにとっても
眺めがいいですよ。
この景色でもう今日は満足ですね、
という空気も流れます。
水木しげるさんの
イラスト展もやっていましたので、
みんなで見学。
(※こちらは8月31日までの開催でした)
──
「天狗焼」という
お菓子が売っていたので食べましょう。
焼きたてですよ。
こちらの「天狗焼」、人気のお菓子で、
売り切れになることもあるそうです。
これは、カラス天狗かな?
そうですね、くちばしがあります。
──
ここではどちらかというと
天狗は「カラス」が主流なんでしょうか。
カラス天狗の天狗焼。
カリッと焼きあがってます。
中はもっちりした何かと
あんこが入ってました。
(水木しげるさんの絵を見終えて)
ナニナニナニこれ!
こんなかわいいの、どこに売ってたの!
──
すぐ横の売店です。
お菓子タイム。
おなかがちょっと
すいてきてたからね、
うれしいね、ルン、ルン。
「お、おいし!」
──
売店では、こんなにたのしい
おみやげも売ってますよ。
「天狗の鼻くそ」
ピーナッツチョコです。
ププププ!
かわいいねぇ。
かわいいおみやげ、いっぱいあるねぇ。
なんだかぼく、どんどん買っちゃうカンジ?
──
だけどソブエさん、
バードウォッチングの本は、どうかと‥‥。
あんまり高尾山に
関係ない本ではないでしょうか。
バードウォッチングの本まで手に取る
気分の高まり。
謎の鉱石も握ってらっしゃいます。
みなさん、いいかげん出発しないと。
登山はこれからですよ、
気を確かにしてください。
ハタナカさんは、おみやげは
買わないんですね。
フフフフ、ぼくは、
薬王院で、いろいろと
お金を落とす予定がありますから。
ムムム!
そうか。
まだ先があったのだ!
──
いそいで、お会計を。
これからは、きつい登りかもしれませんからね。
ゆるやかな坂でも、
我々が走って登り降りするのは
無理ですからね。
チャリン!
──
あっ。また寄り道!
「チャリン!」は
双眼鏡にお金を入れた音でした。
どんなふうに見えますか?
うーーーーーーん。
あのね、この風景がね。
はい、この風景が。
ふつうに拡大されただけのように見える。
「どらどら」
‥‥‥うーーーーん。
そうですね、ふつうに「ズーム」ですね。
「どらどら」
──
うーーーーーん。
ふつうに、電車の窓から見える
風景みたいですね。
こほん、ええええええと。
──
こほん、みなさん。
我々はリフトを降りてから
正直、少ししか
歩いてないのではないでしょうか。
あっちにふらふら、
こっちにふらふら、
どうしても行っちゃいますね。
現在位置を確かめます。
たしかに、数歩しか歩いてない。
数歩ですね‥‥。
降りますか、山を‥‥。
──
だめです。
ほらほら、ソブエさん、ソブエさん、
また、寄り道!
「さっきからあちこちに
サルの看板があるね」
ほんとですね。
野生のサルが山にいるのかな?
サルの姿があちこちに。
──
そういえば、ここには
サル園があるんですよ。
だけど‥‥今日は閉園してるみたいです。
(資料を見る)
なんと、園には52頭のサルがいるそうですよ。
本日は「閉園」の案内が。
あっちの張り紙を見てください。
昨日、落雷があったみたい。
「昨夜 落雷の為」
ビカビカ、という
稲妻のマークが
わかりやすく描いてありますね。
落雷の為‥‥って、
落雷で、どうして
整備中なんでしょう。
──
落雷でサルが荒れてるんでしょうか。
そうそう、きっと興奮してるんだね。
──
‥‥というわけで。
先を急ぎましょう。
そうそう。
すでに1時45分ですよ。
おいやー、すごい杉だよ?
蛸杉といいます。
根っこが蛸の足のようになってます。
すごいですね。
──
樹齢何年くらいでしょうね?
400年くらいは、いってるかなぁ。
──
えーっと、説明によると、
ここに参道を通す際に
引きぬかれないように
ひと晩で根を蛸のように曲げたという
いわれがあるそうです。
となりに、「ひっぱり蛸」
というのもありますよ。
「開運 ひっぱり蛸」
あまり、ひっぱれない。
足がくるんくるんに巻いてますね。
ここはけっこうおだやかな坂で、
歩いててたのしいですね。
──
あ、やった!
門が見えてきました!
浄心門です。
着いたぁぁー。
まだです、まだです。
──
ここは薬王院の入口じゃないんですか?
まだ、道のりはありそうですね。
門で記念写真撮ろうよ。
──
予定していた到着時間に
かなり遅れそうなので、
薬王院に電話しておきます。
ぼくは、写真にうつるのが苦手なので、
ぼくに撮らせてください。
これはまだ、通過地点。
撮影:及川賢治
(つづく)
水木しげるのイラスト展
2010年8月1日から
8月31日まで開催されていた
「高尾山・天狗イベント」
キャンペーンの一部。
水木さんの天狗イラスト展のほか、
高尾山の天狗スポットをめぐる
「高尾山の天狗伝説をたどるクイズ」
などが
おこなわれていました。
8月28日には、
「天狗サミット」も開催されたようです。
天狗
天狗はそもそも中国の“もののけ”で、
流れ星の流れた軌跡が
狗(いぬ)に似ていることから、
天の狗、天狗と呼ばれたそうです。
高尾山の天狗は本尊の飯縄大権現に従い
お護りする役目をもち、
開運や魔除けなどの
ご利益をもたらすといいます。
修験の道場である高尾山では、
山の中を
自由自在に駆け回る山伏の姿が、
まるで天狗に見えたのかもしれませんね。
2010-09-24-FRI