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── |
薬王院の門の手前に、
こんな方がいらっしゃいますよ。 |

「高尾山中興開山」
俊源大徳さまです。 |
── |
山伏のような格好をなさってますね。 |
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ほら、ほら貝。
(シャレだよ、ププププ) |

ほら貝が前に。 |
── |
そういえば、天狗焼のカラス天狗も
こういう帽子をかぶっておられましたよね。 |

天狗焼のカラス天狗を思い浮かべます。 |
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この、入口の門は? |
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四天王門ですね。
中に、四天王がおられます。
四天王は、
持国天、広目天、増長天、多聞天。 |

清らかな社会を守る、
持国天。

足もとには邪鬼がいます。 |
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そういえば、
邪鬼には名前はないんですねぇ。 |
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あんまり、ないですねぇ。 |
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邪鬼がいなくなったら? |
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‥‥‥‥‥? |
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いなくなったら?? |
全員 |
‥‥‥‥‥。 |
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無邪気。 |
── |
あ、そういうことなんですか。 |
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わかんない。 |
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どういうことですか? |
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全体的に、と
いうことですか? |
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どの部分をおたずねですか。 |

こちらは増長天です。

増長天の足もとにいる邪鬼。 |
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門をくぐると、すぐに、
天狗がいますよ。 |

こちら、鼻の長い
大天狗。 |
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大天狗は、葉っぱ持ってますね。 |

くちばしの、カラス天狗です。 |
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こっちは剣を持ってます。 |

うきうきしますねぇ。 |
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お掃除なさってる方がいますね。 |
── |
落雷のあった昨夜の雨で
今日はいろんなところを
整備しなくてはいけなかったそうです。
昨日はどこかで
土砂崩れもあったそうですよ。 |
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ヒィエエエ。 |
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今日はさいわい、
お天気はもっていますが。 |

まず、手水舎で、
こころとからだを清めます。
無事到着してホッとしたのでしょうか、
ひしゃくから水を飲んじゃうハタナカさん。


「こう? 手を洗えばいいの?」

ミシュランガイドに誘われて
やってきたであろう海外のみなさんも
注目されていました。 |
── |
ここは秘仏本尊の薬師如来と、
本尊の大飯縄大権現
(おおいづなだいごんげん)の
立像があるんですよね。 |
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大飯縄大権現さんは、
カラス天狗の姿をした
神様ですね。 |
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拝見できるんでしょうか。 |
── |
「御護摩受付所」がありますが、
ここはご祈祷してもらえるんですね。 |
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祈祷を受けると、
大本堂内の飯縄大権現像を
拝観できるみたいですよ。 |
── |
だれかひとりのお名前を書いて
申し込めば、
グループみんなが
祈祷を受けていいそうです。 |
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では、ここは
リーダーのハタナカさんが
代表して祈祷を受けてください。 |
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いや、ここは
年長者(で腰痛があって偏平足の)
ソブエさんが代表して
受けるべきだと思います。 |
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それは、悪いなぁ。 |
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お名前を借りるだけですから。 |
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ここにいるみんなもいっしょに
ご祈祷を受けるんですから。 |
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そう? そう? |
── |
ではソブエさん、
お願いごとを書く紙
(申込用紙のようなものに
氏名、住所、願いごとを書きます)
に、書き込んでください。
願い事は、もし迷ったら
「心願成就」のところに
マルをつければいいそうですよ。
「心願成就」は、
「祈っていることが叶えられる」
という意味らしいです。 |
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それは便利ですね。 |
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「心願成就」かぁ。
だけど‥‥やっぱりとくに、これが。 |
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「身体健全」
うん、いいんじゃないでしょうか。 |
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そうしましょう。 |
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ところで、この木は? |
── |
九字撫木というそうです。 |
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「九字とは、一切の災難を除き
その身を守る法として修験道に伝わる作法」
と、案内にはありますね。 |
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からだの気になる部分を
撫でるといいみたいですよ。 |
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この木で? |
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この木で。 |
── |
木の裏に、調子の悪いところを
書くそうです。
そして、それが分身となるそうです。 |
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悪いところといえば、腰とか。 |
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足とか。 |
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うーんと‥‥。 |

九字撫木のオモテ面に
名前を書きつつ、ちょっと考えるソブエさん。

そして、ウラは。ん‥‥‥??

んんん?

おおおおお? |
── |
頭首胸胃腸腰。 |

指手首脚ひざ足足ウラ。 |
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毛。 |
全員 |
毛。 |
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又。 |
全員 |
又。 |
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かっこいいですね。 |
── |
こういうTシャツが欲しいですね。 |
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おっ。
こっちもかっこいいよ。 |

高尾山健康登山手帳です。 |
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御朱印をいただけるんですよ。
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── |
いいなぁ、
私も手帳買います。 |
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高尾山を登るたびに
押印してもらって、
21回で一冊が終了します。
一冊終了すると、
高尾山健康登山満行者名一覧に
掲示されるそうです。 |
── |
祈祷までには時間もありますから、
食事でもしましょうか。 |
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でも、あんまり店は開いてないみたいですね。 |
── |
精進料理が食べられるところが
境内にあるそうなので、
見てきます。
(タッタッタッタッタッ)
閉まってました。 |
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午前中で受付終了なのかな。 |
── |
ごまのかかったソフトクリームが
食べられるお店があると聞きました。
見てきます。
(タッタッタッタッタッ)
閉まってました。 |
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そこも午前中だけ? |
── |
いえ、昨日の雷雨が原因で
まだいろんなものが
復旧できてないようです。 |
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ぼくは、大丈夫です。
おなかがすいてることに
気がつきにくい自分なので。 |
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ぼくもです。 |
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ぼくも、平気です。 |
── |
じつはわたしたちふたりも。 |
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それじゃあ、いいじゃないですか。
祈祷まで、お寺を観てまわりましょう。 |

境内でおみくじやお守りなどが
売られています。

ソブエさん、おみくじを引いてますね。

小吉です!

ハタナカリーダーも引きます。

「がいーーーん」

凶です! |
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大当りぃ。 |
── |
これから運気が
上がりっぱなし、ということですね。 |

みんなでちょっとずつ
やさしい言葉をかけます。 |
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でも、おみくじの絵は
ハタナカさんのほうがたのしそうだよ? |
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そうかなぁ。 |

おみくじの絵を
くらべっこします。 |
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凶がでたら、
木に結んだほうがいいんですよ。
神さまが身代わりになってくれます。 |
── |
ということは、
大吉とかは結ばなくてもいいんですね。 |

そうこうしているあいだに
護摩祈祷の時間が近づいてまいりました。 |
── |
わくわくしますね。 |
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緊張します。 |
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(つづく) |
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手水舎
手水舎は「ちょうずや」、
あるいは「てみずや」と読み、
参拝者が身を浄めるために
手水を使う施設です。
水盤に置かれた柄杓を使い、
一回で手水を掬い、
左手、右手とすすいだ後、
手に水をためて口をすすぎ、
再度左手をすすいだ後に
残った水で柄杓をすすぐのが
一般的な作法となっています。
御朱印
スタンプのように
勘違いしている人もいますが、
ほんらい御朱印は、
心願成就の祈りを書き写した
経文(般若心経など)を、
社寺に納めた証として
いただくものです。
ですから「朱印帳」のことも
正しくは「納経帳」というのです。 |
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2010-09-28-TUE |