八女家のお父さんとお母さんがまた いい感じなの。 西田敏行さんの時次郎と 富司純子さんのマキ。 |
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お父さんのだめだめぶりがね。 |
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山っ気があるんですよね。 |
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ねえ。 |
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くったくがなくて、 山っ気があって、 だめな友達がいて。 |
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そうですね。 |
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で、お母さんは、しっかり者。 |
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(笑)。 |
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この人はなんだろうね。 九州の女なのかなあ。 |
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出すぎず。 |
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すごく取り仕切ったりとか 言うべきことは言うけど、 やっぱ最後の最後で、 お父さんを立てるんですよね。 |
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それがあだになってね、全部ねえ。 |
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お父さんが予想通りの 失敗をしていくとこがさ、もう(笑)! |
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家族はこのお父さんを、 いわゆる尊敬って形では 見てないですよね。 |
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好きなんでしょうね。 |
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好きなんだ。 |
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ほら、ご飯をほっほっほってやった、 あのお父さんだもん。 |
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そうだ、そうだ、そうだ。 ご飯をほっほっほだ。 |
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ご飯をほっほっほっていうのは、 悲しいことがあったときや 落ち込んでるときに決まって 時次郎が始めることで、 ご飯茶碗に少ーし盛ったご飯を 揺すってまん丸くして食べるんですよね。 ほっほっほ、って。 |
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そうだ、そうだ。 |
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ふざけてるんだけど、 それがいいんだよね。 |
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食糧危機のときだろうにね。 |
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あれ、よかった。 |
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で、みんなで笑うんだよね。 |
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あれ、よかった。 このお父さんだから、 みんな、ついてってんのよ。 |
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このお父さんだから、 家族がどんなにあれでも 助け合いながら生きていけるんだ。 |
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そうそうそうそう。 |
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お父さんさ、 昔、大金持ちなんだよね。 その事業が大失敗して、 それ以来、働いてないんだよね。 |
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(笑)。 |
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やろうとしてんだけどね。 |
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企むんだけどね。 |
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で、お母さんと娘が、働くんだよね。 一家が、落ち着くまでに 何度も引っ越しするじゃないですか。 |
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海の家に住んでましたね。 |
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そんなこともあったね。 |
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海の家のときもあったねえ。 はぁ‥‥懐かしい‥‥。 |
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山下さん、 自分の思い出になってるよ! |
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あ‥‥自分の思い出になってる! |
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海の家に行く前は、 とんでもない発明をして それが失敗しちゃて騒ぎになって 住んでたところから出るはめになるんだよね。 |
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はぁ‥‥うちの父親も 昭和の山っ気男です。 |
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そうなんだ。 |
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そうですよ。 |
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どんなことしたの? |
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農業機械の会社をやってたんですけど、 「サトシ、農地っていうのは結構余ってる」と。 |
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あ、まあね。 |
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「だから角を少しずつ分けてもらって、 そこに小さなプレハブを建てて、 うどんの自動販売機置くんだよ」 って。 |
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一同 |
えー(笑)。 |
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心配、心配。 |
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心配、やばい。 |
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「あと、焼却炉っていうのは どの家にあってもいいと思わないか?」 |
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それを売るの? |
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そう。農業機械だけ売ってればいいのに。 |
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焼却炉とうどんの自動販売機。 |
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それで大失敗して、 逃避行ですよ。 |
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夜逃げ? |
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まさしく夜逃げ(笑)。 |
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山下家にもリアリティのある ものがたりだったんですね。 |
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リアリティあるなあ‥‥。 |
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すごいなあ。 |
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そうやって逃げ切れた時代なんですよ、 逆に言うとね。 |
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でも結局は八女家は、 この政子さんが鬼塚さんを連れて来たことで 家族が暮らせるようになるんですよね。 普通の一軒家に暮らせるように。 |
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だから、この両親が 働かないっていうのもあるのかもね。 |
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だってね、ちょっと別れそうな感じが匂うと、 だめ、だめって。 |
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別れないでくれって親が言う。 |
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「別れないでくれ~」 やっぱこのお父さんの 愛嬌っていうのがものすごく大事。 鬼塚が挨拶に来たときのあの距離! 「娘をよろしくお願いします」 って言うときのあの距離! その構造だけ聞いてると、 なんか大変な家なんだなと思うけど。 |
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明るいのよねー。 |
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(つづきます!) |
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2010-04-05-MON |