9、北部九州最大最古の前方後円墳

環濠集落の遺跡は
道路を隔てた先にありました。

弥生時代のムラへ入ってみましょう。








 
遺跡の入り口
門の上に稲の籾(もみ)をかたどった
彫刻が乗っています。

案内によれば、
遺跡から出土した土器によって年代が特定され、
最古の水田稲作集落ということがわかったそうです。

籾や炭化米を測定したわけではないのですね?

好奇心
 
スソさんの好奇心は、引き続き絶好調。
資料室からおどり出ると、
外にある集落遺跡をかけめぐります。
福岡県博多編、つづいてまーす!








 
竪穴住居があります
この柵から環濠の中です。

レリーフでは小さい輪の中に家がありましたが
実際はとても広く感じます。

家はダース・ベイダーの顔みたいですね。

あちこちで見慣れてきた建物ですが
微妙に土地柄が出るところが面白いです。

暗黒のフォース
 
♪デーデーデー デーデデー デーデデー
これは、
ダース・ベイダーのテーマよ。
みこちゃんは意外なことを知ってるの。
「コーー、ホーー、コーー、ホーー、
 I am your father‥‥」






 
稲をめぐる争い
水たまりになっている大きな穴は
貯蔵穴の跡かな?

住居とこの穴の間には
V字型に削られた小さい溝がありました。

大きく深いV字型の溝(環濠)が
ムラを丸く囲んでいます。

出入りする橋には柵が作られていて
ちょっとした要塞って感じです。
他のムラから米を狙われたのでしょう。
戦ったのかな?

そういえば、昨日見た下稗田村遺跡では
こんな溝はありませんでした。

あちらは高台で狙われにくい場所だったのかな?








 
金隈遺跡へ
板付遺跡の近くに
金隈遺跡(かねのくまいせき)があります。

こちらも有名な弥生遺跡。

歩くと30分はかかるそうで
強く雨も降っているし、
しかたなくタクシーで行くことにしました。

ここはなんと弥生時代の共同墓地です。
しかもとても広いのです。

金隈遺跡
 
金隈遺跡(かねのくまいせき)は、
弥生時代の前期末から
後期初頭(BC2c〜AD2cごろ)の
甕棺(かめかん)の共同墓地遺跡よ。

北部九州では、
大きな甕(かめ)を
棺(ひつぎ)にする習慣があったの。




 
資料館へ
長い階段を登っていくと
りっぱな建物の資料館がありました。

雨のせいか、ちょっとゾクゾクします。

文字が刻まれた鏡のレリーフがあります。
ここで出土したのかな?

ゾクゾク‥‥
 
みこちゃんも、
なんだか背中がゾクゾクするの。
どうしてかしら‥‥?






 
びっくりこわい!
わー、エイリアンのセットかと‥‥

違います。全て本物です。

甕棺がぎっしり並んでいて
中に遺骨が残っているのもあります。

まるで甕棺の団地のようです。

ゾクゾクの理由!
 
出た! 出たわ!!
急にこういう写真を出すのが
スソさんのすごいところよ。
ひとり古墳部は、予断を許さないの!

ここには甕棺墓(かめかんぽ)348基、
土壙墓(どこうぼ)119基、
石棺墓(せっかんぽ)2基、
全部で469基があるのよ。

それはともかくスソさん、
エイリアンのセットって!






 
ちょっと冷静になってきて
色分けされた札は
棺を埋めた時期を表しているらしいです。

同じ場所に違う時代のものが
重なっているところも多いようです。

どうしてもこの場所が良かったのかな?

骨はひざから下がきっちり後ろに曲がっています。
そうしないと入らないですね。

冷静
 
「そうしないと入らないですね」‥‥と、
まるで収納術を語るようにスソさん。
冷静に分析をはじめるまでの
切りかえがはやいですーー。


 
弥生時代の死亡年齢
出てきた骨136体を調べたら
死亡年齢のピークは1歳から6歳までの期間と
40歳前後だそうです。

私はもう死んでいるな〜。

でも60歳以上生きていた女性もいたようですね。

たぶん
 
みこちゃんは思います。
もしもスソさんがその時代にいたなら、
60歳以上生きる女性のタイプだったと。




 
調べた人達に頭が下がります
気が遠くなる実測! ほんとにすごい!




 
甕棺も展示
近くにあると相当に大きい感じがします。

これを作って焼く仕事も
大変だったのではないでしょうか?

小さいのは子ども用だそうです。

底の尖り方は何か意図があるように思えます。
何の形だろう〜?

あ! そういえば、さっき板付で見た
魚のかごの形に似ていない?








 
出土品もあります
すごく珍しくて貴重とされる
ゴボウラガイの腕輪があります。
南のどこかから届いたもの。

弥生時代の後期でも金属的なものは出ていない、
ということは...

金属の武器を持った人達に
滅ぼされてしまったのかなあー。

ついてきてますか?
 
みなさーん、ついてきてますかー?!
このあたり、
ちょっとマニアックですよね。
でも、すごく面白い部分なんです。
「金属の武器を持った者があらわれた?」
そういうことを想像するのが、
古墳部の、まさに醍醐味!


 
パネルの解説
この遺跡は丘の高いところにあります。

かつては北の山や
もしかしたら海も見えていたのかもしれないですね。

あ、今よりも海は内陸のほうに入り込んで
いた可能性は高いですからね。

他の遺跡との関係もよくわかります。


 
飛行機
外に出たらちょっとほっとしました。

福岡空港が近いので
飛行機が次々に飛んでいきます。

次回は福岡市埋蔵文化財センターへ。

つづく
 
福岡県博多編は、
もう一回つづきますよー。
また来週、お会いしましょー。

 
2012-08-19-SUN
 
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