今日の小ネタ劇場でおなじみ、5人の猛者が集結して怒涛のおしゃべり!常連投稿人たちの座談会。

第2回
息子の矢文が飛んでくる。
──
さっそくですが、みなさん、
「このネタ好きだったなあ」という投稿、
あったりしますでしょうか。
タナボタばんざい
わたしは、フクさんの「勝新か」です。
ぬばたまの
あぁ、「若山富三郎か」ね(笑)。
──
お店の大将が、というやつですね。
北の庄
ご夫婦で感じてらっしゃってたことが、
ほとんど同じ‥‥という、
あの微笑ましさがいいですよね(笑)。
──
家族旅行中で、
小料理屋で夕飯を食べたところです。
帰り道、わたしが
「店の大将、
若山富三郎に似てたね」

と言ったら、
夫が
「いや、勝新に似てたよ」

と。
つまりはハンサムということです。
ふたりは兄弟だし、わたしたち夫婦は、
ほとんど同じことを思っていた‥‥と言っても
過言ではないでしょう。
しかし、わたしも夫も
一歩も引くつもりは
ありません。

(フク)
──
そんなに男前だったんですか。
フク
男前だった。
若山富三郎にそっくりなほど。
なぼちん
それは、若いころの?
フク
いや、年いってからの。
タナボタばんざい
ちなみに、フクさんはもう、
お鼻のお具合は、大丈夫なんですか?
フク
あ、治りました。おかげさまで。

ある日突然「ファブリーズの匂い」が
わかるようになったんです。
北の庄
あー、「嗅覚障害」の投稿だ。
──
風邪をひいたときに
嗅覚障害になってしまいました。
このまま治らなかったらどうしよう‥‥
と不安なわたしに向かって、
息子は
おならをかけてきたり、
「今日の足は
スーパーくさいから
かいでみろ!」

と勧めてきます。
どうせ何も感じないのだからと、
ここぞとばかりに
思い切り吸い込んでみたりしていますが
この瞬間に治ったらどうしよう

という緊張感もあります。
(フク)
フク
あれはあれで、けっこう深刻な事態でした。
──
でも、鼻が悪いってことまで知ってるって、
思えば、すごいことですよね。

みなさん、今日、はじめて会ったのに‥‥。
なぼちん
家族か。
ぬばたまの
実際、他人のような気がしません。
北の庄
ぬばたまのさんのおうちに、
そろそろツバメが来るかなぁっていうのも、
毎年、よく思いますしねえ。
──
毎年5月くらいになると、
ぬばたまのさんちの軒下に巣づくりに来る、
ツバメさんのことですね。

投稿メールをさかのぼると、
7年くらい前から報告をいただいてますね。
ぬばたまの
でも、今年は、カラスさんたちが
すぐ近くの電信柱に住みついちゃって‥‥。
北の庄
あら。
──
ちなみに、常連投稿人のみなさんは、
どういうタイミングで投稿なさるんですか?
ぬばたまの
おかしなことが起きたら「よし!」と。
なぼちん
洗い物したり、お風呂に入ったりしながら、
1日かけて脳内で推敲してます。
──
え、そんなに、手間ひまをかけて‥‥?
ありがとうございます!
なぼちん
で、「できた!」と思ったら送ってます。
──
はー‥‥ここにいらっしゃるみなさんは、
文章のクオリティ、
投稿内容のおもしろさは言うまでもなく、
まず「数」が、とても多いんです。
フク
あ、そうなんですか。
──
それが何せすごいなあと思ってました。

お仕事だとか、お子さんの世話だとか、
そういう、ふつうの生活もあるわけで。
フク
まあ、あると言えば。
──
なので、さらにそんなに推敲なんて‥‥。
フク
わたしの場合は、
パッと書いてパッと送っちゃってるので、
どんな投稿を送ったか、
ぜんぜん覚えていないくらいですよ。
タナボタばんざい
わたしの場合は「行ける!」と思ったら、
手帳にメモしておいて、
あとで時間ができたときに、ササッと。
──
投稿スタイルも、人それぞれですね。
なぼちん
そういえば、タナボタばんざいさんち、
少し前に
「矢文」ブームが来てませんでした?
タナボタばんざい
はい、矢文が放たれるんです、足元に。
小学生の息子によって。
北の庄
あ、ラブレターになってるっていう?
──
長男は戦国時代をこよなく愛する小4です。
チャンバラをし、大河ドラマを欠かさず見、
このごろのブームは
「矢文」。

割り箸と輪ゴムで作った弓で、
今日も家族の足元にストロー製の矢を放ちます。
くくりつけられたメモ用紙には、
「今日もがんばろうね」

昨日は
「一日おつかれさま」

一昨日は
「大好き!」

明日は何かな。
矢文ラブレターで、かーちゃん、がんばれます。
(タナボタばんざい)
タナボタばんざい
飛んできた矢文は手帳に貼っておいて、
職場へ持っていって、
「昨日、こんなのが飛んできてね」
と見せた相手が「プッ!」と笑ったら、
「よし、行ける‥‥!」と。
フク
こぶしを握りしめる、と。
──
シミュレーションしてるんですね、
掲載時の読者の反応を。プロの仕事だ。
タナボタばんざい
ウケがイマイチだったときには
ネタ自体が、おもしろくなかったのか、
話し方が悪かったのか‥‥。
なぼちん
次に活かす反省点を探って(笑)。
──
もう、それは‥‥投稿のクオリティも、
磨き込まれていくはずです。
北の庄
あ、そこに貼ってるの、矢文ですか?
タナボタばんざい
はい、矢文です(笑)。
なぼちん
見たいです、見たいです。矢文。
タナボタばんざい
ええ、大した矢文でもないんですけど、
どうぞ(笑)。
──
このEメールとかLINE全盛の時代に、
「矢文」という言葉が、
こんなにも飛び交う空間って(笑)。
北の庄
へえー‥‥「母へ」って書いてるのが、
なんだかすごくいいですね。
フク
「矢文」感、出てますよね。
タナボタばんざい
吹く前に「母ちゃん、飛ばすよ」って。
なぼちん
あ、予告があるんだ。矢文予告。
北の庄
矢文かわいー。
タナボタばんざい
こうやって、子どもの放った矢文を、
みなさんに
おひろめする日が来るなんて。
なぼちん
ねえ(笑)。
タナボタばんざい
矢文を回すわたし。
ぬばたまの
矢文のわたし。
フク
「矢切の渡し」ならぬ。
──
(この人たち、ものすごい息が合ってる‥‥)

<つづきます>
2017-03-07-TUE
──
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「ほぼ日ブックスフェア2017」期間中に
全4巻組の「ぜんぶセット」をお求めいただくと
通常の購入特典である
「6種のきせかえカバー+金のカバー」に加えて
「酒井駒子さんのマグカップ&コースター」が
もれなく、ついてきます。この機会に、ぜひとも!
──