雨が心地よく感じたら、キャンプが好きになった証拠。ゼインアーツの小杉敬さんと糸井重里が夕暮れのキャンプ場で話す。
ほぼ日刊イトイ新聞

ほぼ日のキャンプブランド「yozora」の
最初のプロダクトとなるテント、
「kohaku」の予約販売がいよいよスタートします。

約1年以上をたっぷりかけたこの企画を、
「おお、いいね!」「いよいよだねぇ」と、
すこし遠巻きに応援していたのが糸井重里でした。
そう、糸井重里とキャンプの関係は微妙です。
バーベキューも釣りもおしゃべりも合宿も大好き、
だけど、テントを張って泊まった経験はない。
そんな糸井を秋のキャンプ場に呼んで、
「kohaku」をプロデュースしてくれた
ゼインアーツの小杉敬さんと話してもらいました。

なにを感じるのかなぁ、と自分で自分の反応を
たのしみにしていた糸井重里、
小杉さんとどんな話をしたのでしょうか?

第1回 雨が心地よく感じたら
小杉
ぼく、糸井さんはけっこう、
アウトドアの趣味をやられている
イメージがありました。
糸井
そんなこともないんですが、
なんででしょう(笑)。
釣りはしていましたけどね。
小杉
ああ、だからかな。
釣り、だいぶハマっていらっしゃいましたよね。
糸井
ハマってましたねぇ。
釣りができるなら、どこへでも行きましたね。
小杉
(笑)
糸井
でも、じつは、釣りをするときは、
ちょっといいホテルに泊まる、
みたいな生意気なことをしていたので、
アウトドアならではの苦労は、
そんなにした覚えがないんですよ。
小杉
糸井さんがよくやられていたのは、
バス釣りでしたよね。
糸井
そうです。
バス釣りというと、印旛沼とか霞ヶ浦とかの、
平地にある湖でやる人も多いですが、
ぼくは河口湖とか、芦ノ湖とか、
本栖湖とかのほうだったので、
思えば、山をたのしむということも
兼ねていたんですよね。
‥‥ああ、そうか。
だから、人から見ると、ぼくに、
アウトドアのイメージって、意外に。
小杉
いや、かなりありましたよ。
糸井
自分では、ぜんぜん思ってもなかった(笑)。
そういえば、いまはほとんど
釣りには行けていませんが、
趣味はなんですか? って訊かれたら、いまだに
「ほんとは、釣りです」って答えますね。
小杉
そんなにお好きなんですね。
糸井
やっぱり、人生でいちばん
おもしろいなぁと思ったのは釣りでしたし、
(あたりを見渡して)
こういう風景もセットで好きですね。
小杉
そうですよね、釣りは風景とセットです。
そこにいるだけで楽しいっていうか。
糸井
ああ、そうですねー。
小杉
気持ちいいですよね。
糸井
‥‥でもね、ぼくは今回のキャンプは、
「そんなに乗り気じゃない人」の役なんですよ。
小杉
(笑)
糸井
みんなが「キャンプはおもしろい」って言うし、
そうかもしれないと思うんだけど、
「いまさら、もういいかな」みたいな。
行けば、
きっと楽しいことはいっぱいあるんだろうけど、
いろいろたいへんじゃないかとか、寒いよとか、
いわゆる「乗り気じゃない人」が
思いそうなことを、ぜんぶ思ってるので。
小杉
はい、はい(笑)。
糸井
ですから、逆に、
「そんな自分がどう思うかな」っていうのは、
今回、自分で知りたいんですよね。
「あんなに嫌がっていたのに」みたいな‥‥
あっ、そういう意味では、これ、
ハマったら引き返せなくなるんじゃない?
小杉
ハマりたてのときは
「すぐ戻れる」と思いますよ(笑)。
糸井
そうかぁー。
いや、すでに危ないなと思ったんだ。
小杉
あはははは。
糸井
釣りをやりはじめたとき、
雨の日は、わあ、これはたいへんだ、
ちょっと無理だなって思ってたんです。
小杉
はい。
糸井
でも、釣りの先輩に当たる人が、
「えっ、糸井さん、雨でやめるんですか?」って。
小杉
そう言いますよね(笑)。
ハマってる人は雨でも行きますからね。
糸井
雨の釣りっておもしろいんですよ。
レインギア(雨の日に着るアウトドア用の衣服)を
ちゃんとすれば、そんなにたいへんでもなくて。
「そうか、道具がないから雨がつらかったんだな」
ってわかってくると、
雨でもぜんぜん平気になるんですよね。
これと同じことがキャンプでも、
たぶん言えるんでしょうね。
小杉
そのとおりですね。
「だんだんハマっていく」という感じで。
最初はいろいろたいへんだし、イヤですよ。
糸井
(笑)
小杉
やっぱり、キャンプをやりはじめたときは、
みなさん、雨って嫌だと思うんです。
でも慣れてくると、雨の中での設営や撤収も
すごく手際よくできるようになってきますし、
雨の音を聞きながら、
テントの中でコーヒー飲んだりするっていうのも、
「これはこれでオツだな」と思ったりします。
糸井
なるほどね。
小杉
あとよく言われるのが、
雨が降ると、緑がすごく濃く、
きれいに見えるんですよ。
糸井
いいですね。
その風景はぼく、もともと好きなんですよ。
梅雨時の新緑って、
季節のなかでいちばんきれいだと思うなぁ。
あー、そうか、キャンプしてる人は、
そういうのを味わっているんだ。
小杉
雨が心地よく感じたら、もうそれは、
キャンプにハマってる証拠だと思います(笑)。
ぼくは山もやるんですけど、
登山も同じことがいえますね。
雨でも登りに行く人は、
ほんとうに、どっぷりハマってる人。
糸井
釣りの場合には、着るものをちゃんとすれば
なんとかなるんですけど、
キャンプ好きの人たちは雨のとき、
どんなふうにしてるんですか?
小杉
キャンプは、そこまでしっかり装備しなくても、
タープやテントの下にいれば、
雨に当たらないんですよ。
ずっと外で雨に打たれているわけではないので、
簡単なレインウェアでも十分ですね。
糸井
そうか。
ということは、そんなに大雨じゃなければ、
おおむね、雨をしのげる場所で、
雨音を聞いてじっとしていられるわけですね。
小杉
そうなりますね。
もちろん、晴れれば活動範囲が広がりますし、
天気がいいに越したことはないんですけど、
雨は雨で、いいところがあります。
糸井
そうかー、そこは釣りと同じなんですね。
自分にはキャンプとの接点はないと思っていたら、
もう、意外とありました。
小杉
ありましたね。
糸井
だって、寒い日も釣り、やってましたからね、
釣り糸に氷の粒がついちゃうような日も。
小杉
めちゃめちゃアウトドアじゃないですか(笑)。
糸井
あれをやってた人が、
「キャンプは寒いからイヤだ」っていうのは、
おかしいですよね(笑)。

(つづきます)

2024-01-17-WED

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