── | カナカナ。かなしいカナカナ。 これが鳴くともう 夏休みが終わるぅーって。 |
お盆直前ですね。 |
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小学校時代とか ほんとうに蝉毎日とってましたよね。 アブラゼミとか。 |
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それは日本国中、 変わらぬことですよね。 イギリスでは蝉とるのかしら‥‥。 |
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旬の魚は「いなだ」。 これぼくね、最初、 何かわかんなかったんですよ。 はまちか? って。 |
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鰤(ぶり)、はまち、いなだ。 魚の名前はむずかしいですよね。 同じ名前でも関西と関東で 呼び名が違うものもありますし。 金沢では「いなだ」っていうのは 塩漬けして天日干ししたものなんだそうです。 冬の魚だけど、夏に食べる。 |
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── | 旬の野菜は「冬瓜(とうがん)」です。 これは夏の印象がありますね。 |
あります! |
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── | なんで冬の名前がついているんでしょう。 |
切らずに冷暗所で保存すれば 冬までもつので、 名前に冬の文字がついたのだそうです。 |
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── | 瓜系のものってもつんですよね。 年末の大掃除で西瓜が出てきたことがあって。 糸井事務所で‥‥。 |
しょぼしょぼになってましたか? |
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── | いや、パンパンで新鮮そのもの! もう見るからに「今、採れました」。 当時いたスタッフが、 これは食えるって言うんですよ。 きっと昔は舟に持ってって こうやって食ったんだって。 長持ちするはずだって。 |
保存食として? |
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さもありなん。 |
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── | 西瓜だって腐るよ、という意見と、 みるからに腐ってないだろうという意見が割れて。 切ってみましたら、 無味無臭、透明の水が サァーーって流れました。 その水は、飲めそうなくらいでした。 皮の内側がすごく薄くなってて! 赤い部分はフェルト状にぺったんこに。 |
砂漠の国に行くと たくさん瓜類作ってますけど、 お水がわりだと言いますものね。 |
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── | 冬瓜も96%水分。 おいしいですよね。 |
おいしいですよね。 こればかりは関東も濃くは煮ないですよね。 醤油で色をつけない。 なんか、京都な感じしますもんね。 あっさりした。 |
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あんかけみたいな食べ方しました。 生姜のせてね。 |
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そういえばうちは中華風に食べました、よく。 とろみをつけたホタテあんと、生姜で。 とういうのはおそらく父母が 関西風の薄味の味付けを習慣にしていなかったので 中華風の塩のホタテあんにしたんだと思います。 |
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この時期よく食べましたよ。 あ、あとそうだ。 この時期食べるもので関東にないのが 「ウオゾーメン」。 |
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一同 | なんですか!? |
ウオゾーメン知らないですか? ちょっとググッってくださいよ! 魚のすり身を素麺状にして それにだしをつけて食べるんですよ。 |
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── | おいしそー。 |
細切りにしたかまぼこみたいな感じですか? イメージとしては。 |
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わさびつけて食べるんですよ。 知らないんですか! |
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九州の「おきゅうと」と同じくらい異質な感じ。 |
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冬瓜の煮物と 一緒に食べるイメージです。 なんとなくこの時期に よく食べるんですよ。 さっぱりしていて。 |
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ググりました。 「魚そうめん」ってありましたよ。 |
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うちのほうでは「ウオゾーメン」です。 | |
鱧(はも)のすり身って書いてあります。 | |
あ、そうでしょ。 鱧でしょうね。 |
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── | 鱧のあたりがもう京都っぽいー! |
子どもの頃、 鱧は見たことありませんでした。 京料理の店でしかそもそも食べないですし。 |
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ぜひお試しください。 |
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東京で買えるのかしら。 |
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そういえば見ないですね。 京都にいらっしゃったら 「茨木屋」っていう 有名なかまぼこ屋がおすすめです。 わさびとタレみたいなおつゆみたいなのが付いてて、 それをちょんちょんとこうつけて ツルツルっと食べるんです。 なぜか白と緑なんですよ。 時々ピンクもありますよ。 |
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すごいですねえ! |
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── | ひやむぎとか素麺に 1本、ピンクや‥‥。 |
ありましたよ! あの当たり感がいいですよね。 |
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── | あれでワカメちゃんとカツオくんが 大げんかするんですよ。 あ、話題がそれました。 季節のたのしみとして 「地蔵盆」があるんですが、 これって‥‥? |
地蔵盆こそ関西の風習ですよね。 |
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地蔵盆! もうテンション上がりますよ!! |
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── | これ今、 スルーしようかと思ってたのに。 |
何をおっしゃいますか。 夏休み最大のイベントですっ! |
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── | えええええー! |
子どものお祭りです。 地蔵盆が終わると もう新学期が来ちゃうんです。 夏休みの宿題しないと 大変なことになっちゃうんです。 町内でやるんですよ、地蔵盆。 大人も子どももみんな集まってくるので この地蔵盆を通じて いろんな学年とか年代とかが交流するんです。 お地蔵さんを敬って お参りしてお掃除したりするんです。 「数珠回し」っていうのがメインイベント。 巨大な数珠を念仏に合わせて回すんです。 |
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仏事ですものね。 京都に夏に行くと、 おもちゃ屋さんのところに、 「地蔵盆、景品あります」って 書いてあるんですよ。 |
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── | 景品? じゃあ、これはクリスマスと一緒? |
夜、映画上映とかもあります。 |
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何歳まで参加できるんですか。 |
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だいたい小学生です。 保護者がまじって 映画見たりとかしますけどね。 |
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── | 中学生行くともう? |
うんー。あんまり参加しないかな。 |
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うらやましいですね。 子どものためのイベントって なかなかないですものね。 |
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── | おこづかいはもらえないんですか? お年玉みたいな。 |
くじびき止まりですねえ。 あと菓子配り。 呼ぶ専門の子どもが決められて 鐘を鳴らして町内を呼ぶんですよ。 「くじびき始まりますよ~」とか、 「数珠回し始まりますよー」とか。 |
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── | 今、標準語で言ったけど ほんとうは違うでしょう。 |
頭が京都脳にならないと出てこないんです。 |
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でも大人はけっこうな出費ですよね。 |
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町内会が費用をもつんですよ。 |
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なるほど! |
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── | この文化、静岡には伝わってないです。 |
たぶん、京都だけやと思いますよ。 |
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あと、江戸の町は子どもが少なかったのかな。 独身男性の比率が異常に高かったらしいので。 |
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── | そういう背景もあるんですね。 |
しかも、お盆の時期が違いますよね。 東京は新暦に合わせて7月ですから。 |
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「地蔵盆」はものすご、切ないですよ、もう。 |
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── | この切なさは、京都の子しか わからないんですね。 ありがとうございました。 次回は「蒙霧升降(ふかききりまとう)」。 8月17日にお会いしましょう。 |
2012-08-12-SUN |