あけましておめでとうございます。 |
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あけましておめでとうございます。 |
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── | 本年もどうぞよろしくおねがいいたします。 さて、二十四節気も変わりました。 「小寒」です。 「寒の入り」ですよ。 寒中見舞いですよ。 |
そして「七草粥」ですね。 |
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── | せり、なずな、ごぎょう、はこべら、 ほとけのざ、すずな、すずしろ。 |
すばらしい! |
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── | 言えました! 秋は言えないけど、春は言えます。 |
こどもの頃、 歌を歌いながら たたかされましたよ。 |
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── | たたく? |
さすが! 京都っぽい! |
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── | 何をたたくんですか。 |
すりこぎみたいなので たたくんですよ。 |
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── | 何を? 何を? |
七草を、ですよー。 あれっ、全国でやってないんですか? |
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── | やってない、やってない。 |
ええええ(笑)! |
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というか、全国に残ってないんですよ。 囃しながら歌うっていうのを 江戸時代に、流行ってたらしいんですよ。 |
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え、ええっ、 それ、まさにやってましたよ。 |
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京都にしか 残ってないのでしょうね。 |
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ものすごい今 びっくりしてますけど。 ♪唐土の鳥と 日本の鳥と 渡らぬ先に 七草なずな♪ |
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おお~。 |
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ほんとに歌ってないんですか。 |
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ないないないない。 |
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「とうと」って唐の土ってことですよ。 ♪唐土の鳥と 日本の鳥と♪ というね、歌を歌いながら 七草をこう、たたいて。 それがこどもの役割みたいな。 |
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── | へえー! 今の子はどうでしょうね。 |
やってんのかな。 |
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── | 京おとこさんがちっちゃい頃、 ‥‥四十年くらい前には、たしかにあったと。 いまも残っている地域があるかもしれませんね。 さて、ほかにも旬がございますよ。 「笠子」。 かわいいですよね、笠子。 |
唐揚げにすると皮のところが パリパリしておいしいんですよねえ。 |
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唐揚げ以外だと煮付けでしょうか。 |
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── | お刺身なんかも。 白身です。おいしいですよー。 |
笠子は東西差なさそうな魚ですね。 |
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── | そして「ムール貝」が旬。 |
ムール貝もぼく、 大人になって知った味ですよ。 |
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そうですね。 日本の味じゃない、って 感じしますものね。 |
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── | 今は国産のがけっこうありますけど、 やっぱりヨーロッパの味という印象がありますね。 |
ムール貝を食べるとき、 空の貝をトングみたいに使う、 って聞いた時は ちょっと感動しました。 |
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── | あれ、おしゃれですよね。 ベルギーの「ムールフリット」とか、 必ずジャガイモの揚げたのがついてきて、 もうめちゃくちゃおいしいです。 そしてムール貝をバケツに一杯。 ムール貝って、根掛かりというか、 流されないように自分で 「足糸」っていうの繊維みたいなのを出して 流されないよう粘っているんです。 調理するときこれを取るのが大変。 でもおいしいです。いい出汁が出ます。 この間「貝じゃが」っていうのを作って。 浅蜊と蜆とムール貝の出汁と鶏出汁を合わせて じゃがいもを煮たんです。 |
肉じゃがならぬ、貝じゃが。 ああー、おいしそう! |
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おいしそうだなあ。 |
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── | うまいですよ。 じゃがいもが出汁を吸うし、 蜆も浅蜊も独特な出汁があるんで 合わさって、ひじょうにうまかったです。 |
やってみよう~。 |
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── | 見栄えがいいです。 鍋ごとドーンと出すと。 けっこうご馳走感があって。 |
パエリアとかでも この貝が目立ってますもんね。 存在感ある。 |
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── | ムール貝が入ってないと パエリアじゃないような気がしますよね。 邪魔なんだですどね。 さて他には「蕪」。 蕪はおいしいですね。 生でもいいし、 漬け物にしてもおいしい。 炊いてもおいしいし。 |
主張しすぎないところが いいですね。 隠れた名バイプレーヤーと いいますか。 |
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「千枚漬け」にもなります。 あれほど付加価値が高いというか 高い値段をつけているものも ないと思うんですけど(笑)。 |
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── | いやいや、おいしいから! |
京都の人間にも あれはちょっと高いです。 |
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── | でも「ならでは」と思って 買ってしまいます。 |
そうですよ、 全国でそう採れる野菜じゃないですし。 |
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評判がよくて、よかった(笑)。 |
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── | ありがとうございました。 次回は「水泉動 (しみず あたたかを ふくむ)」。 1月10日にお会いしましょう。 |
2013-01-05-SAT |