── | 「水泉動」。 もう名前が春ですよ! |
ほんとだ。 |
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── | でも、本当は寒いんですよね。 |
はい。 |
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── | 寒いんだけど、泉では 水が動いているよ、っていうのが この水泉動という希望を。 見た目は寒いわけですよね。 |
めっちゃ寒いです。 |
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そもそも「小寒」が。 「寒の入り」ですもんね、 |
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── | そんな時期の旬は蜆です。 蜆はうまいですね。 |
うまい! |
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蜆は最近また「オルニチン」で 目立ってきてますよね。 |
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はい。 |
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肝臓にいい。 |
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── | 青森の十三湖が‥‥ |
はい。有名ですね。 「蜆ラーメン」ってあるんですよ。 あれ、おいしいですよね。 |
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そう、蜆の出汁を取って 身は入らないんですよね。 |
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── | 蜆はちいちゃいけど、 あんだけ大きくなるのに 苦労しているんだから、 身も食べてあげようよと思います。 |
はははは。 |
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こどもの頃、 やっぱりお味噌汁とか やっぱり身もつついてあげないと かわいそう~って感じがしましたね。 |
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── | だからちょっと気持ち食べて 捨てちゃうんでしょう。 |
そうなの。 蛤クラスになると身も食べようって 気になるんだけど(笑)。 |
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── | ぼくは浅蜊から食べますよ。 |
あ、浅蜊だな! |
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── | 蜆、うまいですよね。 |
われわれ酒飲みにとっては すごい味方ですし。 |
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── | 肝臓にいいんですよね。 |
はい。 |
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名前もかわいいし。 |
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── | し・じ・み。 |
こどもの頃、年下の子が入ると よく「しじみ」って 言ったじゃないですか。 |
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言わない‥‥。 |
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── | 言わないですね‥‥。 |
ええええ! |
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「おみそ」とかは言うけど。 |
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そうそう、その「おみそ」が わかんなかったんですよ。 「しじみ」って言ったんですよ。 関西地方だけなのかなあ。 |
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── | そういえば大阪のひとは 「ごまめ」って言ってました! |
いろいろあるんですね! それはちっちゃいからかしら。 |
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特別扱いなんですよ。 |
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── | それはいい特別? |
ま、しょうがないな、みたいな。 |
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じゃあやっぱり、 関東で言う「おみそ」の感覚ですね。 でも、それを言ったら 「おみそ」の方が 意味わかんないですけどね(笑)。 |
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あはは~。 |
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── | じゃあ「みそっかす」は言います? |
言いますね。 |
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言わないですね。 |
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あ、みそっかすは そこから来ているのか。 でも、いずれにしても 今の子って、そうやって つるんで遊ばないじゃないですか。 だからそういう存在が いないのかもしれないですね。 |
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他学年と一緒に遊ぶっていうことが なくなってるかもしれないですね。 |
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── | さて、しじみ話はそのくらいにして、 「ブロッコリー」も旬です。 ‥‥旬なんですね。 一年中あるんですけどね。 |
ブロッコリーと「カリフラワー」の 区別が時々つかなくなるんです。 |
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── | 白いのがカリフラワーです。 緑がブロッコリー。 |
どっちも冬ですよね。 |
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── | ブロッコリーの方が いまやメジャーな感じがします。 ブロッコリーの方が多いですよ、 青果店には今。 |
ほおおー。 |
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── | ブロッコリーはいろいろ、 品種改良が進んでるんですけど カリフラワーはカリフラワーですね。 相変わらず。 でかいから買いづらいし。 でもカリフラワーは 新鮮なのは生で食べられておいしい。 |
ブロッコリーも そんなちっさい頃はなかったですよね。 |
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カリフラワーはあったけど。 |
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ブロッコリーは三十年くらい前かな。 ぼくが十代くらいの時に 急に出て来た感じがします。 |
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どうやって食べます? 茹でる以外は? |
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── | オリーブオイルかけて オーブンに入れて焼いても おいしいですよ。 でもあんまり工夫しないかな。 |
このままでおいしい。 |
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── | 「シチューやグラタン」って よく書いてありますが、 「酢の物や天ぷらにも」いいとも 書かれていますよ! |
酢の物やってみたい! |
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── | 「すき焼き」にもおいしいって 書いてありますよ! |
甘みが出るから? やってみたい。 |
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── | キャベツだと思えば 案外何でもオッケーかもしれないですね。 |
やってみよう。 すき焼きって、この間 魯山人の本を読んでいて、 魯山人風のすき焼きっていうのがあって。 |
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── | 葱をタテに入れるやつですか。 |
葱はどうだったか覚えてないんですけど、 甘くしないんですよ。 とにかく肉と野菜のあぶらで食べて 日本酒と醤油だけ、みたいな。 |
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── | あ! それうまいんですよ。 土楽の福森家がそれです。 あれは魯山人系の‥‥! |
で、ちょっと食べては 鍋をきれいにしちゃう。 だから、いわゆる煮汁というものが たまらない。 |
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粋な感じですね、ちょっと。 |
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── | かっこいいですね。 案外、食材の甘みがあるから おいしいんですよ。 |
そういうふうにやれば ブロッコリーもいい感じで。 |
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── | あり得ますね。 弊社の土鍋を使っていただければ 直火で焼けますから! さて、行事は「鏡開き」です。 |
餅をどう食べるかっていうのが問題ですね。 |
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ひび割れるとやっぱり揚げ餅ですよね。 |
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揚げ餅はこどもは嬉しかったですよね。 |
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── | あられになりますからね。 |
あぶら、あぶら。 |
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── | カリッカリになって おいしいですよね。 |
あとはお汁粉。 |
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お汁粉、そうそう。 |
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── | でもやっぱりお汁粉とかって 普通のお餅の方がおいしいですよね。 |
そうですよねえ。 昔は、正月あんまり店が 開いてなかったから たくさん餅を食った 思い出がありますよ。 |
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鏡餅に限らず。 全部むき出しだし、板で買うから カビてくる餅の表面を削るっていうのが 正月期間の習慣で。 |
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やりました、やりました。 |
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毎日のように、削らなきゃーって。 |
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カビますよね。 |
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ひび割れて、カビる。 |
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── | うちはカビを削って、陰干してた。 時間をかけてこまかくこまかくしてから、 揚げてました。 |
今のこどもたち、 餅がカビるってわかんないかもしれないですね。 |
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── | みんな、カビるんだよ、餅は。 |
パンもカビるんだよ! |
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(笑) |
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── | それでも餅は十日もったわけですよ。 たいしたもんですよね。 長期保存ですよ、江戸時代にしたら。 |
餅って保存食だものね。 |
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でしょうね。 |
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── | そうだと思います。 |
「腹持ちがいい」ってまさにね。 |
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── | ありがとうございました! 次回は「雉始?(きじ はじめて なく)」 1月15日にお会いしましょう。 |
2013-01-10-THU |