── | いよいよ「大寒」ですよ! 大寒とは「一年で最も寒さの厳しい時期」と。 「あえて武道や水泳などの稽古を行う」。 |
ああぅっ。 よく冷たい水に入っている人の 写真を見ますよね。 |
|
── | そんな季節の旬は「蕗」そして「鰤」です。 |
蕗味噌、蕗味噌。 うちは、まずサラダ油で炒めてしんなりさせてから、 多めの砂糖と味噌をぶち込んで練り上げます。 |
|
── | おいしそうです! |
ちなみに「薹が立ってる」というか、 花が開いてしまうと 蕗味噌が作れない感じですねえ。 |
|
── | 蕗の薹味噌、というのもあるので、 蕾までだったら大丈夫なんでしょうね。 さて鰤って、てりやきばかりだったので、 刺身や鍋物があんなに美味しいとは 大人になるまで知りませんでした。 |
おいしいですよねえ。 |
|
── | 江戸には「みぞれ鍋」が? |
昆布だしに切り身を泳がせて たっぷりの大根おろしでいただく、アレ。 江戸時代から食べてたはずですが、 いまは家庭ではあまり食べないんじゃないかしら。 |
|
── | 鰤って出世魚ですか。 |
え、鰤、変わりましたっけ。 そっか、「イナダ」「ワラサ」「ブリ」ですね。 |
|
── | 地域によっても呼び方に違いがあるようですが だいたい80センチ以上が「ブリ」みたいですね。 |
難しいのは、大きさや重さに関係なく、 養殖するものだけをハマチと呼ぶ場合もあるんです。 定義が難しいんですよ。 |
|
── | そうでしたか。 とにかく美味しくて偉い魚ですね。さすが出世魚。 そして「百合根」でございます。 こちらも大人になってから知った食材の中で 相当好きなものになりました。 百合根を入れた茶碗蒸しとか めちゃくちゃおいしいですよね。 |
ああ~。 |
|
いいですね。 あと、わざと砂糖で甘く煮る。 「百合根きんとん」。 |
|
── | ああ、そりゃうまそうです。 あのホクホクした感じが。 百合根って、「アーティチョーク」とは 違うんですよね? |
「アーティチョーク」とは別です。 |
|
アーティチョークは また別な生き物です。 百合じゃないと思います。たしかアザミ。 でも百合根って育てたらどんな花が咲くのかしら。 |
|
── | 調べてみますと「コオニユリ」だとか。 オニユリのちっちゃいの。 |
漢方みたいなもんなんでしょうね。 |
|
── | 「痛み止め、去痰、利尿効果」だそうです。 |
なるほど。 |
|
── | 「蜜柑」も旬まっさかりでございますね。 静岡の人は蜜柑の食べ方がひどいと これまた東京に出てきてから指摘されました。 |
もしかして、丸ごとかじる? |
|
── | まさかそこまでではないのですが、 スピードが速いんでしょうね。 コドモのころは手が真黄色になるまで食べました。 |
一日三個くらいですか、 やっぱり冬は? |
|
三個どころじゃないんじゃない? |
|
── | 三十個くらい食べてました。 |
ほらっ(笑)。 |
|
ええええ。 |
|
── | 食べる子はほんとに食べます。 あ、蜜柑食べようってなったら、 十個は平気で食べます。 |
すごいっすねえ。 |
|
── | それを一日五回くらいやるから 五十個くらい食べてたかもしれない! 静岡に限らず蜜柑の生産地の子は そうだと思うんですけどねえ。 |
冬の水分は本当に蜜柑ですね。 |
|
ビタミンCも。風邪知らず。 筋をこう丁寧に取ったりとか しないんでしょうね(笑)。 |
|
── | 袋のちょっと堅いくらいのも食べちゃいますね。 蜜柑はジュースもおいしいですよね。 「一八九四年頃、和歌山県で 蜜柑の搾汁を『蜜柑水』と称して売り出したのが 日本でのジュース」だそうですよ。 |
それ「ポンジュース」の 始まりとは違いますかね。 |
|
── | ポンジュースって愛媛ですものね。 でもポンジュースもおいしい! |
おいしいですよね。 あれ、オレンジだけじゃなくて 温州蜜柑も使ってるんですよね。 |
|
── | そうですよね。 ポンジュース本社工場には ポンジュースが出てくる蛇口があるとか。 |
ええっ! なんですか、それ。 うらやましい! |
|
知ってます、知ってます。 ありますよね。 |
|
── | うちにもほしい! |
こどもの夢じゃないですか! |
|
── | 夢ですよねえ。 ありがとうございました。 次回は「水沢腹堅(さわみず こおり つめる)」。 1月25日にお会いしましょう。 |
2013-01-20-SUN |