七十二候【第七十一候 水沢腹堅 さわみず こおりつめる】
四季【冬 ふゆ】
二十四節気【大寒 だいかん】
西暦【2013年1月25日~1月29日】
沢の水に厚く氷が張っている、そんな風景は、
日本人に一年のうちでいちばん寒い季節にいることを
思い起こさせてくれます。
ニュースで、最低気温の記録が聞かれるのも
この時節が多いようです。
とはいえ、日も少しずつ長くなってきました。
春の足音も遠からず。
あとは暖かくなるのを待つばかりです。
あずま女 サクラサク!


── 「桜始開」もう字のままですねぇ。
あずま女 いっつも予想できないんですよね、時期。
4月10日くらいまでかなあ。
── 最近は早いんですよね、確か。
なので、卒業式に
咲いてしまうんですよね。
京おとこ ああ、そうですね。
昔は入学式でしたね。
── 「ほぼ日」で桜前線というのをここのところ
コンテンツでやっていて、
本当に北上していく前線がわかるのは
おもしろいです。
みんなに投稿してもらって
Google Mapに貼り付ける、
っていうのをやってるんです。
あずま女 いいですね。
京おとこ あれ、いいですよね。
弘前城とか、青森の見頃って
ゴールデンウィークですもんね。
あずま女 そうですね。
京おとこ 延々、1か月とか1か月半くらい。
── ゴールデンウィークまでやらないと
北海道の人が困る(笑)。
あずま女 そうでしょうね。
「おいらの見頃は五月だもん!」って。
桜って、それだけ長く楽しめるんだけど
どこの桜が見たいかって考えると‥‥。
── 映画『細雪』、市川崑の映画に出て来た、
あの吉野の桜は一度見てみたいです!
あずま女 ああ、わたしも。
京おとこ ああ。吉野の桜はきれいですよ。
ええ。もう山一面。
あずま女 行きました?
京おとこ 一回だけですが。
あずま女 あ、関西の人でも。
京おとこ 人出もすごいですよ。
でもやっぱりあれは行った方がいい。
── 桜の寿命もあるので。
早く見た方がいいといわれますよね。
あずま女 『細雪』の時は
どうやってロケをしたんですかねぇ。
今だったらCGもあるけど、
当時は‥‥。
── すごいんですよ、映画見てください。
素晴らしいから。
京おとこ ソメイヨシノって最近ですから、
多分昔でいうと、京都だったら仁和寺とかの
山桜系なんでしょうね。
── 戦後に植えたソメイヨシノが
もう寿命っていわれていますが、
どんどんまだ咲いてますね。
まだいけるんだ! って思って。
あずま女 何て言うんでしょうね、そういうの。
「老残の美」かしら。
── ある時、日本中で突然桜が咲かなくなったら
SF的パニックになりそうですね。
あずま女 あぅやぁ、それは怖い。
── そんな季節のお魚は「細魚(さより)」。
またこれ、高級魚です。


あずま女 あら、きれい~。まあまあまあ。
── おいしいですよね。
でもアゴがすごい!
痛そう!
あずま女 触ることはないですけどね(笑)。
── これ、なんでこんなにアゴが
長いんですかね。
あずま女 理由が知りたい。
威嚇のためかな。
京おとこ 相当な受け口ってわけじゃ
ないですよね?
── そうですよ、すごい受け口ですよ、これ。
京おとこ 邪魔になって
しょうがない気がしますけどね。
── 調べてみましたが「わかっていない」そうです。
京おとこ 自覚がない。かわいそうに。
あずま女 『飲食事典』の絵だと
たいしたことないんですが、
じっさいはすごく長いんですよね。
── トビウオ上科のサヨリ科なんだ。
あずま女 お刺身がきれいですよね。キラキラっと。
── この時期にお寿司屋さん行けば
ちょっと出てくるのかな。
そして「浅葱(あさつき)」。
あずま女 葱、いっぱいあるから、
葱の種類の違いって
実はよくわからないです。
「分葱」と浅葱の違い?
あと「万能ねぎ」は?
── 万能ねぎは新種です。
あれは商標ですよ。
京おとこ へえ!
あずま女 あ! そうなんですかー。
── あれは「細葱」といいます。
京おとこ そうなんですか!
── はい。料理本では
「細葱」と書きます。
京おとこ ちょうど「万能包丁」とか
出てきた頃だったんですかね。
── いろんなものに「万能」って
つけた頃ですね、きっと(笑)。
京おとこ 万能ブームがあったはずですよ。
何でも「万能」ってつけたら
イケるってことですね。
あずま女 「万能ばさみ」ってありましたよね。
── けっこう商標をとられているかも
しれないですね。
浅葱、細くておいしいですよね。
「ぬた」にして食べたりしますね。
まっすぐになった浅葱もあるし、
くにゃくにゃってなってる小さい浅葱もありますよね。
あずま女 あと「海蘊(もずく)」も旬ですね。
海蘊って春なんだ。
なんとなくわかるような、わからないような。


── 海藻がわりと春のものですね。
海蘊もおいしいですよね。
あずま女 海蘊って、ちゅるちゅるっと。
でも「モズク酢」以外、食べ方知らないです。
京おとこ ぼく、沖縄で食べましたよ。海蘊の天ぷら。
これね、おいしい。
あずま女 ああー、おいしそうだ。
── 沖縄では天ぷらにソースを
つけるって本当ですか。
京おとこ 天ぷらにソース合います。
あずま女 ええ、ソース!? 信じられん。
京おとこ といっても、ちょっとフリットぽいんですよね。
あずま女 だったらちょっとわかるかも。
── 季節のたのしみは?
あずま女 「名桜」(めいおう)。
お花見ですよね。
京おとこ そうだ、夏に『八重の桜』の
石部桜を見に行ったんですよ。
あずま女 大河ドラマの!
京おとこ やっぱりびっくりしましたね、
あの大きさに。
古木の迫力を感じましたね。
あずま女 「淡墨桜」とかも見てみたいです。
京おとこ 岐阜も有名なのありますよね。
淡墨桜。
かたまりで吉野みたいに
見てもいいですけど
一本だけっていうのもいいですよね。
あずま女 吉野も行って、淡墨桜も見て、
角館まで行って、って
桜を追っかける旅ってなんかこう、
人生のしめくくりのようでも‥‥(笑)。
京おとこ シニア層に合いますよね。
定年したら、
桜とともに北上しようかな。
あずま女 一回やってみたいですね。
‥‥何かお調べですか。
── 「うば桜」を調べています(笑)。
語源は何かなと思ったら
花の盛りに葉がないから、
歯がない、と掛けた。
あずま女 はが、ない、うばざくら。
── 「それから、年増でありながら
 艶っぽい女性のことを
 いうようになった」と。
そもそもは、うば桜というのは
花の盛りのことをいったと。なるほどね。
あずま女 やっぱり色っぽくないとダメなんですね。
── 娘盛りを過ぎても美しいのを
うば桜というのであって、決して‥‥。
あずま女 悪口ではないんですね。
── 熟女が年甲斐もなく、
みたいなのではないんですね。
うば桜は褒めことば!
あずま女 いいことば知った!
── 「いぶし銀」みたいなことですね。
京おとこ 今ふと思ったけど、
桜蔭っていう女子校があるじゃないですか。
桜の蔭っていうのも渋いネーミングですね。
あずま女 美しい名前ですね。
あそこは偏差値も高く、たいへん厳しい学校です。
京おとこ 逆に、桜で陽と書いて
桜陽だと、男子高っぽい。
野球強そう。あくまでもイメージですが。
── さて次回は@雷乃発声
(かみなり すなわち こえを はっす)」
3月30日にお会いしましょう。
ああ、もう4月の声が近い!
2013-03-25-MON
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