── | 立夏。 ああ、もう夏ですよー。 立夏というのは、 「夏の始まりの時期で、 春分と夏至の中間にあたります。 夏の始まりといいましたが、 このあと梅雨を経なければ、 本格的な夏には至りません」と。 そういう時期なのですね。 まさしくゴールデンウィーク中、 皆さん、いかがお過ごしですか。 「蛙始鳴」冬眠から目覚めてから しばらく経っているんですけど、 やっと鳴くわけですね。 |
うん。ふふふ。 |
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さぼってたんだ。 |
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── | ゴールデンウィークに田舎に行くと おたまじゃくしがいましたよね。 |
♪お~たまじゃくしが かえるのこ |
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── | ♪な~まずのまごでは あるまいな まさしくこの季節ですね。 |
鳴くってことはそういうことですか。 |
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── | 鳴くっていうのはそういう理由もありますよね。 交尾する相手を惹きつける。 |
うんうんうん。 |
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そんな季節のたのしみは「菖蒲湯」! |
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こどもの日ですものね。 |
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── | そっか。端午の節句ですから 菖蒲湯は俳句の季語にもなるんですね。 「さうぶ湯やさうぶ寄りくる乳(ち)のあたり」 これ‥‥女性の入浴姿を思い浮かべると なかなかうつくしいものがありますが、 詠み人は加舎白雄(かやしらお)。 江戸生まれの男性で、 生涯妻帯せずに酒を好んだと。 そんな俳人でありますし、 菖蒲湯ですから主人公は男かもしれません。 |
男のお乳をわざわざ 俳句に詠むっていうのも おもしろいですね。 |
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── | ツンツンってするってことですね‥‥。 |
おもしろいですね、俳句って。 | |
── | おもしろいですね、俳句って。 さて、季節のさかなは「石持」です。 イシモチ‥‥シログチあるいは テンジクダイのことだそうです。 魚屋さんであまり見かけないような? |
小骨が多くて食べづらいので、 「蒲鉾の原料として 用いられることが多い」そうです。 |
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すり身になってしまうと。 |
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── | しかも「にべもない」のニベ、 これもイシモチのことだそうですよ。 |
ニベというんですね。 |
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── | ニベ科の魚はあたまの中にある 平衡石が大きいので 「イシモチ」と呼ばれたんだそうです。 そしてニベの浮き袋は膠として 接着剤に利用されていたことので、 「にべもない」というのは転じて、 くっつけるための接着剤がない、 つまり、取りつきようもない、 という意味になったんですね。 |
取りつくにべもない。 |
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ニベがないから、くっつかないと。なるほど。 |
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── | イシモチ、蒲鉾とかで、 我々、きっと食べているんでしょうね。 |
そうですね。 |
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── | さて、季節の野菜は「莢豌豆(さやえんどう)」。 |
やっぱり春がおいしいんですね。 最近、スナップエンドウとかいろいろ。 |
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── | 莢ごと食べられる品種が増えましたね。 おいしいですよね。 |
おいしい。 |
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── | こういうなま豆系すごく好きです。 |
ちなみに莢豌豆のすじって 両面取りますよね? |
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── | 両面取ります。 |
でも、片っ方取りにくくないですか。 すぐ取れる方と、取れない方があって、 そっちを取れずに諦めていると あとで口の中に残るっていう。 |
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あっはははは。 |
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ああ、やっぱり取らねばならぬのだー、 って毎回思いますね。 |
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── | 飯島奈美さんは、いちどに ダブルで取ってました。 |
それはまた難しい! 超絶技巧ですね。 |
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── | なかなか真似できないんですよ。 飯島さんはマジックハンドなんです。 するーっと。 |
卵を片手で割るような そういうテクニックですよね。 |
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すじさえきれいにとれれば、 何やってもおいしいのが莢豌豆ですね。 |
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── | はい、本当に! そして季節の花は「カーネーション」。 5月第2日曜日は母の日ですものね。 でもカーネーション、贈ります? |
お花はあげてもカーネーションは 選ばなくなりましたね。 |
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── | 出自を読むと 「1910年頃、アメリカで、 一人の女性が母親の命日に教会で カーネーションを配った」と。 せつない由来でした。 お花といえば、朝顔を育て始めるのも この季節です。 |
小学校でやりましたよね。 |
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やりました! |
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── | 連休明けに植木鉢を配られましたね。 これ覚えておくといいかも。 ゴールデンウィーク終わったら朝顔です! |
水だけ抜けていって 土がこぼれないようにするための。 植木鉢の底に入れるフタをしてね。 |
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── | あれ、世代がわかるんですよ。 若い人は、アミアミなんです。 われわれは、割れた鉢を敷きました。 |
割れた鉢ですよ! |
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── | アミアミなんかなかったですよね。 |
ちょっとした違いでね。 でも、なーんで、 朝顔を育てさせるんですかね。 文部科学省。 |
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理科の実験学習? 双葉が出て、そのあと親の葉が出るとか そういうのを観察しましたよね。 生長の早い蔓植物だし、 朝に花が咲くのもうれしいから、ですかね。 |
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── | どれどれ‥‥あ、 文部科学省のホームページに載ってました。 いまは小学校1年生の「生活科」の一環だそうです。 「気付きの質を高める」ためだそうですよ。 ‥‥「気付き」ってなんですか。 |
最近の言葉ですよね。 |
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── | えーっと。 「気付きは対象に対する一人一人の認識のこと」。 ふうむ。 「対象への気付きが自分自身への気付きとなる」と。 なので 「アサガオを育てる活動を行う中で アサガオへのかかわりを深め、 アサガオの成長への気付きが アサガオの世話を続けることができた 自分自身の成長への気付きとなる」 ‥‥ですって。 ああ、昭和は‥‥。 |
遠くなりにけり! |
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── | ありがとうございました。 次回は「蚯蚓出(みみず いずる)」。 5月10日にお会いしましょう。 |
2013-05-05-SUN |