アンサンブルをたのしめるユニフォーム。
- 井出
-
岡尾さんが家事とか作業をするときに、
エプロン以外に着るものって、何かありますか? - 岡尾
-
菅野さんのスモックとおなじ考えですが、
なんかやっぱり、カバーできるものを着ている気がします。
エプロンは必ず胸当てがついているし、
オーバーオールを着て、そうじするときもあります。 - 冷水
- オーバーオールでそうじ、かわいい。
- 岡尾
-
あと、庭の草むしりとか植え替えとかするときは、
黒田さんのまねで、アトリエコートを着たりもします。 - 井出
- あ、なるほど、アトリエコート。
- 菅野
- アトリエコートって、どんなのですか?
- 岡尾
- YAECAさんでもつくっています。
- 長田
-
はい、いま、あります。
こういうのです。
- 井出
-
職人さんが着るような、何を着ててもその上に羽織れる、
オーバーコート的なものです。 - 菅野
- へえ、なんかよさそう。
コートを家のなかで着る?
- 黒田
-
ぼくも、参考のために私物を持ってきたんですけど、
ご覧になりますか? - 菅野
- ぜひ見てみたいです。
- 黒田
-
こんな感じですけど、
でも、これレディスなんです、ほんとうは。 - 井出
- あ、そうなんですか?
- 黒田
- そう。 合わせを男前につけ替えてもらって。
- 井出
- サイズ感いいですね。似合ってる。
- 菅野
-
カッコいいです。
男前(笑)。 - 長田
- 男前ですよね。
- 井出
- うん、男前。
- 黒田
- ちがいますって(笑)。
- 岡尾
- でも、着てると彫刻家みたいに見えますよ。
- 井出
-
そういう雰囲気ですよね。
ちなみにうちのお店でも、制服として、
みんなアトリエコートを着ているんです。 - 冷水
- これ、家のなかで着てもよさそう。
- 井出
-
素材がそんなに分厚くなければ、
かっぽう着がわりになるかもしれないですね。 - 菅野
- ボタンさえしめれば、胸のあたりもカバーできますし。
- 冷水
-
料理の油ハネも、こわくない。
袖は、七分丈ですか? - 黒田
- はい、七分袖です。
- 岡尾
-
そこも家で着るのにいいですね。
袖がぬれずにすみます。 - 黒田
- それに、そのまま外出もできますからね。
- 井出
-
そうそう。
うん、アトリエコート、いい気がします。
アンサンブルで着られたら、たのしい。
- 岡尾
-
コートといっしょに、おそろいのエプロンを着ても、
きっとかわいいと思います。 - 井出
-
あっ、かわいいですね。
コートとエプロンのセット。 - 長田
- かわいい。キリッとしますね。
- 岡尾
- そういえば、晩年のジョージア・オキーフが‥‥。
- 黒田
-
着ていましたね。
アトリエコートの上からエプロンを着ていました。
ちょっと待ってください‥‥これです。
- 菅野
- わあ、すてき。
- 冷水
- それこそ、キリッとして。
- 黒田
-
ほんとカッコいいです。
どこの服か知りたいくらい。 - 井出
-
いま思ったんですけど、
岡尾さんの「白いシャツに白いエプロン」みたいに、
スモックとエプロン、アトリエコートとエプロンが、
おなじ素材、おなじ色で、ツーピースになってたら‥‥。 - 冷水
- それ、すごくカッコいい。
- 井出
- カッコいいですよね。
- 菅野
-
もともと岡尾さんが組み合わせていらっしゃった、
シャツにも魅力を感じます。
エプロンの下に着るシャツが、おなじ色と素材で。 - 長田
- ああ、着たいです。
- 黒田
- だれでも岡尾さんになれる(笑)。
- 岡尾
- いや、そういうことじゃないから(笑)。
- 井出
-
シャツだと、アイテム的に作業着というよりは、
わりとふつうのシャツになりますけど、
そのへんはだいじょうぶですか? - 菅野
- ふつうのシャツになる?
- 井出
-
家で着る服、しかもそれ着て家事したりする服、
っていうテーマに、ぐっと寄っていなくてもいいですか?
シャツの場合、あまりそうならないと思うんです。 - 黒田
-
いままで検討してきたような特長があれば、
いいんじゃないかな。 - 岡尾
- 動きやすいとか。
- 菅野
- 洗い込んでいって味が出るとか。
- 井出
- うんうん。
- ほぼ日
-
あのう、こう言うと身もふたもないですが、
早い話が、かわいけりゃいいですよね? - 菅野
- かわいけりゃいいです!
- 井出
- すごい結論(笑)。
- 岡尾
- これだけたくさん話しておいて(笑)。
- ほぼ日
-
家事に特化したアイテムも、そうじゃないのもあって、
好きに使いわけたり、組み合わせたりできたら、
それがいちばん、うれしいんじゃないですかね?
だったら、シャツもあるといいなと思いました。 - 井出
- そうか、なるほど。
- 菅野
-
おなじ素材、おなじ色のラインナップから、
「わたしはシャツとエプロン」とか、
「コートとスモックにしよう」とか、
えらんで買えたりすると、きっとすごくたのしい。 - 冷水
- うん、たのしそう。
- 岡尾
- 広がります。
- 黒田
-
つまり、この服は、一種のユニフォームだけど、
アンサンブルをたのしめるわけですね。
それはいままで、なかったかも。 - 長田
- とてもよさそうです。
- 井出
-
わかりました!
では、エプロン、シャツ、スモック、コートの4つで、
デザインを検討してみますね。
みなさん、貴重なご意見をどうもありがとうございました! - 一同
- たのしみ!
(「お披露目篇」へつづきます)