その563 (2005-08-30)
言おうとしたことと違ったことを言ってしまう。たったそれだけなのにこんなに愉快。ほぼ日刊イトイ新聞名物、「言いまつがい」は毎日更新です。


母と私のかみ合わない会話です。母「今日帰って来るはずだったのが、明日になったんだって」私「へー、そうなんだ」母「無事に帰って来るといいけどね」私「大丈夫だよー、大人なんだし」母「9時ごろだって言ってたっけ?」私「電話あったの?」母「電話!?」ここでやっと、母はスペースシャトルのことを言っていて私は兄が帰って来るのかと思っていたことに気づきました。(ふいづ)


スポーツジムの入り口で、70歳のご婦人と受付の女性(19歳)との会話。「こうもり、どこ?」とご婦人。「えっ、こうもりがでたんですか?」「ちがうよ、差すこうもりだよ」「こうもりって刺すんですか?」傘のことをこうもりというのは、もう通じないんでしょうか‥‥。(おしどり夫婦)


夕べの夫婦の会話より。夫「広辞苑に出ているこういうのは70〜80の者ばっかりだなぁ」妻「う〜ん、歳を取ってからやっと仕事が形になるんだねー」じーんと感慨深げに黙る。と‥‥。夫「何が」妻「‥‥?」夫「甲子園に出てるような高校は部員が70〜80人もいるんだなぁ」妻「‥‥あぁ」(右耳から嘘っぱち)


昔カレー屋でバイトしていた頃の店長とのかみ合わない会話です。店長は元ホストをしており、百戦錬磨の女たらしでした。店長「この前、彼女と呑みに行ったらやー後ろの席に前の女がおってやー」私「えっ、舞の海!?舞の海が後ろの席にいたんですか!?」店長「そやねん。向こうもすぐ気付いて、俺が女連れやったから一気に場の空気が重なってやー」私「えっ!舞の海、機嫌悪くなっちゃったんですか!そりゃま、店長だけモテてたらね〜。もしかして暴れたりしました?」店長「暴れはせんけどやー、絡んでくる訳でもないけどごっつ険悪な雰囲気漂わしとってやー」私「マジですか!?おっとりして見えるのに怖いもんですね〜」店長「あれ?お前俺の前の女知ってたっけ?」私「知ってるも何も、舞の海でしょ?」店長「誰が舞の海やねん!前の女やー!誰が猫だましやねん!誰が技のデパートの話しとるねん!あほか!」いい耳鼻科を紹介したる、とまで言われました。とほほ。(Fumiko)


お見舞いに行った病院で「白根さん」を巡る押し問答があった話がありましたが、それで思い出した白根ネタです。修学旅行か何かでクラス全員でバス移動していたときのこと。見学場所から戻り、バスが発車する前に先生が「全員そろってるか〜?隣の席で、いないヤツはいないか〜?」と確認したところ、「一人足りません!」「誰だ?いないのは誰だ?」「しらね〜」「なんだ、その口の利き方は!」と、こてんぱんに叱られているときに、ノコノコ戻ってきたのは言わずと知れた白根君です。(ちぇ)


いまから35年ほど前、習字の塾に通っていました。その塾に、新入生がやってきました。たしか、5年生の女の子でした。先生「あなた、名前は何け?(なんですか?)」生徒「えとう」先生「ん?名前、どおゆうが?(どういうのですか?)」生徒「えとう‥‥」先生「え?名前、ゆうてみられ(言ってみなさい)えっーと、じゃ、わからんよ」生徒「‥‥えとう‥‥」彼女は、何度も「江藤」って言っていました。先生は、白髪のおじいさん。今もご健在で、塾をつづけておられます。いたってお元気です。(ひとみ)


大学に入った年の秋、自動車学校に通い始めました。実技の時間、隣に座った教官が時々、話しかけてきましたが、私は運転に必死。教官「なに学部なの?」私「吹奏楽部です!」教官は爆笑しつつ苦笑い。(今でも運転中は危ない)


近所の男の子が、「蝉、捕まえてんっ!」と、自慢げにビニール袋に閉じ込めた蝉を見せに来ました。羽を見ると、ミンミンゼミっぽかったので、知ってるかな?と思って、聞いてみました。「名前(蝉の)何ていうんだろ?」すると、元気な声で「たくみ君!五才です!」と答えてくれました。(せつないが、蝉はみんな五才にはなれない‥‥)


転職したばかりの頃、新しい職場にて。上司(若々しい40代男性)とエレベーターで一緒になりました。彼が髪型を変えたことに気づいた私、挨拶に添えてそう言うと、「いやぁ、取引先の人に紹介されてねぇ、ヘアサロンってやつに初めて行ったんだけどねぇ、どうなのかなぁ」と、彼はエレベーター内の鏡をちらり。似合っているかどうか気にされていたので、「お似合いですよ」または「素敵ですよ」、どちらで返そうか迷ったところ、口をついて出てきたのは、「おすてきですよ」しまった、言い直さねば、と思っていると、一瞬の沈黙の後、「オス的オス的?あぁ、ワイルドってことかぁ、精悍な感じ?あぁ、そうも言えるかなぁ」と満更でもないご様子のリアクション。‥‥そういうことにしておきました。(かのじ)


薬局で働いています。今日、初老のおじさんがやってきて「しりふきある?」と言われました。(お孫さんの里帰りかな?)と思い「赤ちゃん用ですか?」と聞くと「いや‥‥そういうわけじゃあないんだけど」「介護用の大判もありますけど赤ちゃん用なら、これとかこれとか‥‥」とあれこれ出してあげたら「あのお‥‥しりふき入れ物がほしいんだけど」「あ、ケース付きですね、入れ物だけっていうのはないんですが」と言って奥に手を伸ばしていると、背後から「あのお、き・り・ふ・き」。笑いをこらえている同僚をチラッと見ながら「あらあ、すみません。し・り拭き、はあるんですけどき・り吹き、はおいてないんですよ。隣のスーパーで聞いてみてください」「さっき『ない』って言われたんだ」仕事帰りに隣のスーパーに行ってみたら霧吹きはあったが、尻拭きは品切れだった。やっぱり、スーパーの人にも「しりふき」って聞こえたんだわ‥‥。(キシリとお〜る)


友達数人で、出身地の名産物について話していたときのこと。ある男の子が、「うちの地元は、ねー(ない)」と言ったところ、ある女の子が「『ねー』ってなに?どんな食べ物?」一瞬の沈黙の後、一同爆笑。(便利な神宮前)

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