[南]
そもそも、うちは、玄関のカギってあんまりかけないからね。
[糸井]
ああ、なるほどね。
でも、インターネットに出すときは、そういうことは書かないほうがいいね。
[南]
なんで?
[糸井]
いや、泥棒がインターネット見てると困るからさ。
[南]
ああ、そうか。
泥棒もインターネットを見てんのかぁ。
[糸井]
そりゃ見るよ、泥棒だって。
[南]
じゃあ、カギはちゃんとかけてることにしよう。
うちはかけてるよ。ちゃんとかけてる。
[糸井]
だから、やっぱり、さっきの物置の話も、玄関にカギがかかってて、またベランダから戻ったっていうほうがいいと思うんだよな。
[南]
そんなこと言われても、ただの本当の話だからさ。
[糸井]
オレが泥棒なら、その話を読んでさ、
「しめた」と思うよ。
[南]
インターネットを見ながら。
[糸井]
インターネットを見ながらさ。
[南]
泥棒なのに。
[糸井]
そういうところは本職だからさ。
だって、オレだって、伸坊の話を聞きながら、
「なんだ伸坊の家は 玄関開いてるのか」って思ったもの。
オレが泥棒なら、それは覚えておくね。
[南]
泥棒側に立って、ずっと。
オレの話を聞きながら。
なんて、やつだ。
[糸井]
つまり、泥棒目線で見てたわけさ。
(まだまだ、つづきます)
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