[南]
銀座といえばさ。

[糸井]
うん。



[南]
だんだん入りにくい場所が増えてきちゃったね。

[糸井]
あ、そう。どういうこと?
「キミなんかは、入れないよ」
っていうような店が増えたってこと?

[南]
そうそう。

[糸井]
つまり、ヘルメス(=エルメス)
みたいな店ですか?

[南]
ヘルメス?
あ、うん、そうです、そうです、ヘルメスみたいな店がずいぶん増えて。

[糸井]
入んなきゃいいじゃないですか。

[南]
いや、入んないんだけど。

[糸井]
なんなんだ(笑)。

[一同]
(笑)



[南]
まぁ、実際に行くかどうかは別として、入れないところが増えているということさ。

[糸井]
うん。まぁ、わかりますよ。

[南]
行ったところの話でいうとね、昨日、一昨日かな?
銀座で、お店に入ったんだよ。
スパゲティみたいなの置いてる店でさ。

[糸井]
うん。

[南]
2階にあるのね。
こう、階段、上がってったんだよ。
そしたらさ、お店、ガラガラなのに、
「ちょっと待ってください」なんて言うんだよ。
入口のところで。なにそれ?

[糸井]
へえ、感じ悪いね。

[南]
すごい感じ悪いよね。
なんていうか、そういうレストランでもないのに、
「軽々しく座らせねぇぞ」っていう。

[糸井]
失礼だね。

[南]
失礼だよ。空いてんじゃねえか。

[糸井]
そしたら?

[南]
「ちょっとそこでお待ちください」とか言ってさ。
ガラガラに空いてんのに。

[糸井]
いや、そこは聞いたよ。その先だよ。

[南]
うん。帰っちゃおうかなとも思ったんだけど、こっち側にこう椅子が置いてあってさ、しょうがないからそこにいちおう座ってさ。

[糸井]
短気、起こしちゃいけないぞと。

[南]
そうそうそう。穏便にね。
なのに、座ったら途端に「どうぞ」だって。

[糸井]
ふははははははは。

[一同]
(笑)

[南]
んニャロウ! じょうだんじゃねえぞ!

[糸井]
おおー(笑)。

[南]
最初から座らせりゃいいじゃないか。

[糸井]
カチンと来てるね、怒ってるね。
火がついたね、火がついたね。



[南]
たいした店でもないのにさ‥‥。

[糸井]
あー、怒ってる、怒ってる。

[南]
そうでもないよ(笑)。

[糸井]
カンカンだよ、いま!

[南]
カンカンじゃないよ。

[糸井]
炭火で言えば、カンカンだよ。

[南]
炭火で言うから、カンカンなんだよ。
炭火で言わないように。

[糸井]
たいへんだ!
伸坊がカンカンだ!
‥‥‥‥炭火で言ったら。

[南]
だから、炭火で言うない!



(当然、つづきます)


前へ 次へ

目次へ
友だちに教える
感想を送る
書籍版「黄昏」
ほぼ日のTOPへ